こんなこと絶対人に言えないからここで書いておく。
ケアマネになって5年目くらいの時、私は全盛期だった。
地域包括支援センターから困難事例があれば私に相談が来るし
居宅の管理者にも、困難な人が来たら持ってほしいから
担当数を無理に増やさないでと言われていた。
当然のこと途中でケアマネ交代など希望されることは皆無だった。
ひとりだけ家の事情があって一度はよその事業所のケアマネに移ったが
2年後に「やっぱりあんたに担当してほしい」と戻ってきた。
当時はまだ若く体力も気力も半端なく生活のほぼすべてを仕事に
捧げていたので自分で言うのもなんだが、当時私に担当してもらっていた
ご利用者、ご家族様はラッキーだっただろう。
結局17年ケアマネをやってきたが最後の5年間くらいは沢山
介護保険制度も変わってきたし、私も年老いた。
性格上、困った相談のあとは迅速に動く(手配はする)
動くけれどいちいち同席することが面倒になってきた。
だからあとは業者任せ。
長年やっていると無駄なことも見えてくるので担当者会議だって
以前のように全員の都合を調整して集まるなんてしなくなった。
ちょうどコロナ禍に入って施設やデイサービスから立ち入り禁止令
がでていたのでラッキー
命令が出たこともあり、各サービス担当者がそれぞれの意見を出して
役割分担を話し合うくらいの会議でなければわざわざ集まる意味がない。
福祉局からの汚い減算徴収に対しては月1の自宅訪問をしたと支援経過
に残しておけば何の証拠もなければ疑いもなし。
コロナの約3年間は認定調査もパスできたし、訪問も電話で済ませられたし
担当者会議だって照会で済んだ。
でも実際それくらいで何の問題もなかったんだ。
必要な人のところには何度も足を運ぶし、認定調査も必要な人には
要介護を出してあげないと在宅生活の維持が出来なくなるから立ち会って
介護度を維持するしあまり必要ない人は支援になってどんどん切って
いけばいいだけのこと。
そこらへんを国にもっと信頼してほしかったな。
まぁそうこうして数年の間に私も少しずつ横着になっていた。
ケアマネって利用者側から見ると月に1回または3か月に1回やってきては
お茶を飲んで同じ書類を置いてはんこをもらって帰るくらいの印象しかない。
めちゃくちゃプランの変更がある人とは密接なお付き合いになるが
デイやヘルパーを順調に利用されている方にはそれだけの存在なのだ。
もちろん業務もプラン変更の数で数倍に増えるため、ちょこちょこレンタルの
追加を頼んできたりデイの変更が頻繁な方は正直面倒くさい。
訪問看護や訪問リハは頼りになる存在ではあるが、専門性を生かしてか
家族に直接福祉用具のレンタル等を勧めたりすることが多くこれには
きっと多くのケアマネさんが辟易していることと思う。
なぜケアマネに先に一言相談してくれないのか?
そうすればあらゆる可能性を考慮しながら担当者会議を開き、その場で一度に
まとめてプランを作ることが出来るのだ。
なんてー不満を言っていた日々も今は遠い。
わたしは定年と同時にケアマネ職から足を洗って正解だった。
「面倒くさい」と思ってしまったらケアマネは辞めた方がいい。
実際面倒くさいことを押し付けられているのがケアマネなんだから。