12月議会定例会ハイライト

2017-12-22 20:03:52 | 議会報告
高崎市議会12月定例会が13日に閉会しました。



今年最後の定例会が終わりホッとしたのも束の間、通常の仕事に加えて怒涛の忘年会ラッシュも重なり、慌ただしい日々を過ごしています
年の瀬を迎えて、皆様はいかがお過ごしでしょうか?

12月議会定例会も、市民の暮らしに直結する話題が目白押しでした。
今回は、ランキング形式でまとめてみようと思います。
気になる項目だけでも構いませんので、是非ご覧になっていください


それでは、まず第3位は...

第3位 国民健康保険税の引き上げに待った

自営業。農業や林業に従事している方。パートやアルバイトなどの非正規労働者。退職して職場の健康保険から抜けた方と、そのご家族。主にこういった方々が国民健康保険制度の対象で、高崎市でも全人口の実に4分の1以上もの方が国民健康保険に加入しています。
今は職場の健康保険に加入しているとしても、退職をすれば大半の方が国民健康保険に加入するわけで、いわば「誰もが対象になりうる医療保険制度」、それが国民健康保険制度です。



そんな国民健康保険(以下、「国保」と省略)制度が、まもなく大きく変わるのをご存知でしょうか?
来年の4月から、国保都道府県単位化の運用がスタートします。これまで市区町村が国保事業の財政運営の主体でしたが、来年度から都道府県が財政運営の主体になるというもので、これによる市区町村民への影響として、そもそも高すぎる国保税(料)が更に引き上げられてしまう可能性が懸念されていました。
この都道府県単位化について私は、今年の9月議会定例会で一般質問を行い、市民への負担が増大しないように訴えています。
※9月議会定例会の一般質問の様子はコチラ

そして今回の議会の会期中に開催された市民経済常任委員会で私は、いまだに不透明だった新制度の内容を明らかにするとともに、国保税が今後どうなるのか問いただしました。
これに対する市当局の答弁は、「来年度から制度は変わるが、市民にとっては何も変わらない。国保税が上がらないよう努力する」というもの。市民目線の心ある答弁であり、高く評価したいと思います。
これまでしつこく追求し続けてきた甲斐がありました
「国保事業の運営は行政に任せておけばよい」と無責任なことを平気で口にする他会派の議員もいますが、それでは市民の付託を受けて行政を監視する議員の役割は果たせません。
市民生活に大きな影響を及ぼす問題ですから、これからも市民の代弁者として、物申すべきところはしっかりと物申していくつもりです


続いて第2位は...

第2位 旧吉井町地域の水道料金 ついに値下げへ

高崎市と吉井町が合併して8年半が経過しました。
合併するにあたり様々な格差を是正することで合意しましたが、旧吉井町地域の水道料金は依然として旧高崎市地域より高い状況が続いています。
吉井町議会議員、高崎市議会議員を経て、現在吉井地区の区長会長をなさっている黒沢功さんは、当初からこの問題を指摘し、議員時代に一貫して是正を訴え続けました。その意思を受け継いだ私も、この間、吉井地区の皆さんの水道料金値下げを求める声を水道局に直接届けたり、来年度の予算要望で市長に水道料金値下げを求めたりしてきました。



そして今回の議会でようやく、来年度から吉井地区の水道料金を値下げすることが決まったのです
「旧高崎市より水がまずいのに、料金が高いのは納得できない。値下げしてほしい」。そんなまっとうな要求が、8年半越しで実現した瞬間でした


そして、堂々の第1位は...

第1位 高崎市の学校給食費無料化 大きく前進

今回の議会に母親を中心とした市民団体から「学校給食費の無料化を求める請願」が提出されました。
請願を議会に提出するには、「紹介議員」の署名と押印が必要になります。つまり、議員の紹介がなければ請願を提出できないということですが、紹介議員として名乗りを上げたのは、われわれ日本共産党高崎市議団(依田議員、伊藤議員、私)の3名だけでした。
この請願を後押しするために、依田議員は学校給食費無料化を一般質問で訴えました。
そして、請願の付託を受けた総務教育常任委員会で、やはり依田議員が賛成の立場で請願の趣旨を説明し、採決が行われました。
結果は...
なんと、他会派の議員が揃って「継続審議」という態度を示したのです
「今後も引き続き学校給食費無化を審議する必要あり」と認めたということ。
これは、物凄く大きな前進です
この間、市民団体と日本共産党高崎市議団は、一貫して「学校給食は教育の一環であるから、義務教育を無償とする憲法の理念に則って学校給食費は無料にすべき」と訴え続けてきました。
私が初当選を果たした前回のいっせい地方選挙でも、公約として掲げて街頭演説などで訴えています。
※選挙戦最終版の高崎駅西口での街頭演説の様子はコチラ

お子さんが2人いれば学校給食費は1ヶ月9,260円。貧困と格差が拡がる中、将来のための貯蓄にお金をまわすことすら出来ない家庭が確実に増えていますが、本来無料であるべき学校給食費が実際に無料になれば、大きな負担軽減になるはず。この公約は、幅広い年齢層の方々に支持していただきました。

しかし他会派の議員は、この間一貫して学校給食費無料化に反対。「学校給食費は払って当たり前。そんなことより学校給食費の取り立てに力を入れろ」と市当局に圧力をかける始末です。
そんな他会派の議員の態度が、なぜ一変したのか
もちろん、地道に署名運動などに取り組まれてきた市民団体の存在が大きかったのは言うまでもありませんが、世の中の流れが他会派の議員の態度を変える最大の要因であったと考えます。
群馬県では現在、学校給食費の完全無料化もしくは一部無料化を実施している市町村が21にまで増えました。



そして富岡市でも、来年度から完全無料化に踏み切るということが明らかになりました。
こうした流れの中で先月の解散総選挙では、日本共産党が訴え続けてきた「教育の無償化」を、いつでも実行に移せる立場にあったのにそれをしなかった政権与党の自民党までもが選挙公約に掲げたことは大きかったと思います。「自民党は選挙で勝つためだけに政治をしているのか」と批判的な見方もありますが、結果的には悪くなかったのではないかと

あとは市長の決断だけ
高崎市の富岡市長は元々文部科学省の官僚で、教育には非常に造けいが深い方です。市長に就任してから、「子育てするなら高崎市」と掲げて全国各地から注目される子育て支援政策を実行してこられました。さらに政策を前進させるためには、「学校給食費無料化」は避けて通れない道です。
皆様も署名運動に協力するなどして、市長の決断の後押しをしてくださいね