まったく久し振りに取り上げる四方山話は、1年半も前にシリーズ⑤まで進んで
停滞していた“アイヌを知るために”の話題です
今回は、北海道の名付け親ともいうべき松浦武四郎の足跡をさらに掘り下げて、
克明に伝えてくれている書籍『松浦武四郎とアイヌ』の紹介です
アイヌを知るために⑤はこちら
帯も付いていないと表からはタイトルも分からない地味ぃ~な本
著者のご紹介 -Wikipedia-
新谷 行(しんや ぎょう、1932年 - 1979年3月18日)は昭和期の詩人、文芸評論家、歴史家。本名は新屋英行(あらや・ひでゆき)で、北海道の騎手・新屋幸吉は兄にあたる。妻は詩人の上杉浩子。
1932年のお生まれで、1979年に49歳でお亡くなりになっています。
留萌市小平のご出身、編集社を独立してから凡そ10年の間にアイヌに
関する詩や書籍を何冊かお出しになっています。
この本はToshiさん高校生になりたての頃に書かれたもの
新谷行氏は、
松浦武四郎という人が自らが和人としての立場から、征服された側のアイヌの視点にたって、
その民族としての抵抗史を記述した特筆したルポタージュ作家であったことを詳しく紹介して
くれています。
この本を学生時代に読んでいたら、Toshiの世界史観も大きく変わっていたかも?
実は先日、この本を読む前に、昔読んだ『坂の上の雲』(司馬遼太郎著)全6巻を
見返すのに数カ月を要していました。
そんな目がショボショボとしている間に、“坂の上の雲”に描かれている時代(江戸期
から明治にかけて)のロシアと日本との関係、日本(幕府)の北方政策と当時の蝦夷
(北海道)の置かれている環境に、今のウクライナの人々が置かれている環境と
アイヌとが重なってしまい「はっ?」としてこの本を手にしていたのでした。
北海道の成り立ちを語る上で、我々道産子と言われる北海道出身者が、本当は
きちんとした歴史を勉強しておかなければならないのに、実際には何も学んでい
なかったということを改めて認識した本でした。
松浦武四郎とアイヌとの言葉を超えた交流が、告発者として明治期の北海道に
大きく影響を与えたことのお勉強は、少なくとも北海道内の中学・高校の授業で
は是非、取り上げていただきたいものです。(取り上げないと思うけど)
この後は、Toshiの備忘録で関心の高かったページだけを抜き取らせていただきました。
このシリーズもまだまだ続けていきたいと思います。
P200~P208【明治期の北海道】
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