さて、姓名学を複雑にしているもう一つの要因が、本字と造字(略字)の問題です。
大森英桜先生が、この姓名学という世間一般に出回っているアヤシイ運命学を、山下櫻洲氏からその解明を頼まれた際、約40冊以上の姓名学の本を買って書斎に籠って半年あまり研究されたそうです。 大森先生もやるとなったらトコトンやる性格なんですよねー。 ですからご本人も ”中庸” が何より大切とは分かっていても、極端に走ってしまい失敗も多い。
ですが、その極端に走る性格が、その才能と相まって世間一般の方が一生かかっても到達出来ない領域に一気に運んでくれる。 コレは、ケイシー・リーディングが述べるアトランティス人に顕著に現れていた特性だったようです。 正しかろうが、間違っていようが、生きようと死のうと、どんな困難にも負けず己の信じた道を貫き通す。
ですから、その性格が悪い方に走ってしまうと、急進的に超高度な文明を築いたアトランティス大陸を海の藻屑と化したように、地球そのものを破壊してしまう可能性もあります。 その周期が巡り巡って現在の私たちの時代に対応しているようです。
と、とと、あまり脱線してもなんですので本題に戻りますが、やるとなったらトコトンやる性格の大森先生は、書店に行って約40冊以上の姓名学に関する本を買って書斎に籠って研究されたようなのです。 それには、過去の日本の歴史書(古事記、日本書紀、竹内文書、上記等)、 中国の文献、新聞、雑誌等の人物をトコトン研究されたようです。
その結果、当時(終戦後ぐらい)、姓名学というモノの本質を知って書かれているモノは姓名学の祖と言われた熊健翁の『姓名の神秘』 とそれを元に統計を取った山下櫻洲氏の 『幸福の家』 だけだったと仰っていました。 しかし、それらにしても約八割の統計学を呈しており、10人が10人当たるような占いでもない、と。
この事は、フランスの統計学者ミッシェル・ゴークランの占星学の統計学的活用にも通じます。 ゴークランもフランスのアカデミーから、占星学のいい加減さを統計的調査で証明してくれという依頼から、アカデミーの個人のホロスコープを10万人ぐらい調査して、9割以上調査が終わって 『やっぱり占星学なんていい加減な占いだ』、と結論しようとした際、ASCとMCの位置にある職業の人物だけにある特定の天体が顕著に現れる事に気づき、そこから自ら占星学者になったという話です。 ミイラ取りがミイラになった典型的な例です。
注:バクシー(ワイロ)払って撮ったダフラオアシス(だったと思います〕のミイラ写真です。
う、イカン! またもや脱線してしまった。
再び本題に戻りまして、ではなぜそれ程までに沢山の間違った姓名学の本が出回っているのか? 調べて見られたようなのです。
そのひとつの大きな原因が、前回採り上げた本字(康熙字典体)と日本政府の書類上の簡略化するための常用漢字の統合。 そして、次の問題が本字と略字の問題です。 いくつか例を挙げますと、“広” の本字は ”廣” 、“浜” の本字は “濱” などです。
崎に関してはどちらも(崎〔11画〕、〔12画〕)数霊が存在していますが、“広〔5画〕 ” や “浜〔10画〕” などに関しては、その数霊は存在していない。 総て本字の方に帰せられる。
あと、斉藤などの “斉” も厄介ですね。 明治ぐらいに記された 『姓名の神秘』 には、14画の【齊】、17画の【齋】、21画の【齎】が存在しています。 ですが、熊本にお住まいの大森先生の姓名学に関する一番弟子さんの話では、これは日本政府の統合により総て17画の【齋】に帰せられるという話でした。
ですがその際にも、その依頼者の家系の統合前の昔からの漢字を聞かなくては正確な判断は出来ません。
私が、「どうもこの依頼者の判断はブレるな・・・」 と感じた時は、この問題があったような気がします。
そして、更に “ヘン” と旁の問題もあります。 例を挙げますと、
“氵(サンズイ)” の画数は、“水” に行き着き3画に非ず四画、“廾(くさかんむり)” は3画でも、4画にも非ず “艸” に行き着き6画。
以上が、私が今まで長年に渡り姓名学というモノを取り扱ってきて、世間一般にはナゼこれほどまでに沢山の姓名学の本が氾濫しているのか?、に対する個人的な見解です。
もちろん私の姓名学だって、必ずしも “正しい” ワケではありません。 ひとつの流派といえばそうです。 ですが、長年に渡り統計を取り続けていると見えてくる世界があるのは確かです。 やり続けた者だけが観る事が出来た世界があり、やり続けなくては観得ない世界がある。
30歳で大森英桜先生に出逢うまでは何の取柄も無かった私に、それを身を持って教えてくれた最大のモノです。 これからもそれらをベースに “考え” を固定化することなく、進化させ続けていこうと思っています。 他の研究分野も同様です。
とりあえず、コレにて私の内奥の姓名学の “今” をお伝えして、失礼したいと思います。
See you!
★エジプトのワニのミイラ☆