私が長年に渡り姓名学を扱っていて一番厄介だと感じるのが、【崎】に代表される康熙字典体に存在している本字と日本の文部省が統合している常用漢字の問題です。 ある意味、この問題が姓名学を複雑化させているいちばんの要因と言っても過言でないと思います。
ご存知のように、”崎(さき)” には二つの種類があります。 【崎】と【(たてさき)】です。 こちらは世間一般にはどちらも通用しています。
しかし、この 【(たてさき)】 は、明治政府が戸籍の処理を簡略化するために、それまで存在していた 【(たてさき)】 を総て 【崎】 に統合してしまったのです。 ですから、現在の日本の戸籍には【(たてさき)】は存在していません。
この問題の一番の被害者が、かく云う日本の姓名学を確立した熊健翁の義理の息子さんでした。 熊崎健翁が五格部象法の姓名学を確立した当時は、【(たてさき)】 が戸籍上は無くなって間もなく、まだ数霊の力が結構強かったと思います。
しかし、戸籍上で使用が禁止された数霊は、だんだん使用頻度も低くなり数霊が全く無くなったワケではなかったのですが、かなり弱くなり、【崎】の11画の数霊波動が優勢を占めるようになりました。
ですが、この事に気がつかなかった熊崎健翁の義理の息子は、『家は【(たてさき)】 だ!』 と言い張って12画の【(たてさき)】に基づいて改名案を作ったようなのですが、しかし、その息子が不幸な事故で亡くなったという話を聞いた大森先生が調べたところでは、どうやら11画の “崎” の数霊が出ていたという話でした。
で、問題はここからです。
確かに11画の【崎】の数霊が大勢を占めるとはいえ、姓名学の基となっている康熙字典体にある数霊波動はなくなったワケではありません。 ですから、先祖からの 【(たてさき)】 を使用してる家は、その使用頻度により、【(たてさき)】 の運命も影響しているのです。
つまり、芸能人の芸名や作家のペンネームと戸籍上の名前の関係に近いかも知れません。 一画違えば全く違う名前になってしまうからです。
ですから、作家や芸能人で芸名を使っていて、昔からの本名に “【(たてさき)】 “ がつく人はかなり複雑な運命を形成するのです。 名前が、3つか、4つぐらい存在している事になるからです。 更に、これが結婚している女性ですと、5つか、6つの名前を持っている事になります。
これを総合的に判断するのが、21世紀型の姓名学の進化形の本質になります。
そうそう、この事を指摘されたのは大森英桜先生からではなく、沖縄の知人の神人さんからアドバイスされたことです。
それまで比較的簡単に扱えていた姓名学が、まさかこれ程複雑な様相を呈しているものだとは思いもしませんでした。 これ以後、姓名学に関してあまり安請け合いしなくなりました。 これらのバランスを観るのに、かなりの時間と直感力を要すると感じるようになったからです。
私の場合は更に、カバラ数秘学と占星学、血液型等も含めて判断するので時間がいくらあっても足りません。 上手く直感力が働けば、それらの最大公約数的な答えも見えてはくるのですが、それにしても時間と知力と忍耐が要求されます。
占星学、数秘学、ケイシー・リーディングの研究に日々頭を抱えている状況下で、ここまでの作業をほとんど無料でやって、「私はあーなりたいだの、こーなりたい」 だのの我儘な要求をいくつもされると、怒って返答しなかった例もいくつもあります。
以前にも知人の神人さんから怒られた経験があったので、ホントは相談に乗ってやらなくてはならないのは分かってはいたのですが、派遣の昼休みの貴重な研究の時間を削ってまで見つけた改名案等を、簡単に棄却されると、「そこまで言うなら、勝手に自分で好きな名前でも付けてください。 私の運命ではありませんし。 あと、お金も貰っていませんし」、となってしまいます。。
ですが、この辺はまだまだ人生修行が足らないなーと感じています。
いちおー宇宙の法則からしてもよくない事だとは解っているので、今回の人生の悪い癖治しの一つに掲げています。
ちょっと予想よりも長くなったので、もう一回ぐらいまで続く・・・と思います。
オヤスミなさいZz・・・