まるぞう備忘録

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【玄米備蓄】 乾燥が不充分な時期は発熱する可能性があります。

2023-02-02 09:50:47 | 防災情報。


専用保冷庫で虫が涌く?

 読者の方が、保冷庫に保存していた玄米にコクゾウムシが涌いたというご報告を頂きました。
 その原因について素人ながら考察してみました。玄米備蓄をされる方もいらっしゃると思いますので、ご参考にしていただければ幸いです。


コクゾウムシが湧く条件
・玄米の温度が25℃以上で
・一ヶ月以上継続する

 この読者の方はきちんと保冷庫に保存しておりましたが、コクゾウムシが大量発生したということは、上記の条件になっていたということです。
 普通では考えにくいですが、いくつかの要因が重なるとこの条件が起きえます。

1,保冷庫性能

 読者の方がお使いの保冷庫はベルチェ素子を使った冷却方法です。この方法は冷蔵庫などのガスを使わないため小型で安価であるというメリットはありますが、冷却能力は弱いという欠点があります。

 もしこの御米が内部まで15℃であれば、その冷えた状態を保つ性能はあります。しかし御米の温度が高かった場合、その御米を冷やすには力不足。
 30kgの御米の内部まで15℃に冷やすには、数週間以上かかる可能性があります。その間にコクゾウムシが孵化する可能性があります。

 今の季節のように寒い時期であれば、御米そのものは冷えているのでそのまま保冷すれば、夏30℃室温でも大丈夫でしょうが、まだ暖かい季節の暖かい20℃以上の御米であれば、保冷庫は冷蔵庫のように急冷は出来ない。何日から何週間かかけてゆっくり15℃に近づけていくことでしょう。



2,御米の湿度

 新米収穫したあと、出荷前に御米を乾燥させますが、これが不充分だと玄米は呼吸を始めます。すると御米は発熱することが知られています。
 温かい状態(20℃前後)の玄米を保冷庫に入れても、暫くは玄米は呼吸することで発熱するかもしれません。
 その場合は、保冷庫の冷却は更に遅れることが考えられます。保冷庫の内壁は15℃ですが、30kg内部の御米は25℃程度が数日から数週間維持されていたかもしれません。

 それからゆっくり15℃に向けて冷えていくでしょうが、コクゾウムシの孵化を食い止める期間には合わなかったかもしれません。

 玄米にコクゾウムシの卵が混入していたことからも、この玄米は規模の小さな設備で脱穀乾燥されたのかもしれません。無農薬や減農薬の良心的な農家さんだったのではないでしょうか。
 そして新米については、やはり出来るだけ早く消費者に届けたいという気持ちがありますから、乾燥期間が短い御米もあったかもしれません。

 たとえば今の季節のように収穫から数ヶ月たった御米であれば、充分乾燥させて、御米の内部温度も低いと思いますが、収穫したてであれば、(規模の小さい設備であれば)どうしても乾燥が不充分なことはあるかもしれません。



3,保存時の気候

 昨年末も暖冬でした。うちのサツマイモも12月中旬まで青々していたぐらいです。この気候であれば、脱穀から出荷までの数週間は暖かく、玄米が届いて保冷庫に入れるまでの期間で、ゆっくり孵化が進んでいた可能性も高いです。その場合は、保冷庫の中で1ヶ月またなくても、数週間で孵化が起きることが考えられます。



4,孵化時の発熱

 乾燥が不充分な御米が呼吸して発熱することは前に述べましたが、コクゾウムシも孵化して成長を始めると発熱します。一度コクゾウムシが発生すると御米の温度は上がり、更に周囲のコクゾウムシの孵化を促進します。
 いくら保冷庫の内壁が15℃を維持しても、内部はコクゾウムシたちによる発熱で、なかなか冷却が追いつかなかったかもしれません。



5,玄米の保存量

 30kgの玄米はやはり大きな容量です。玄米は比熱が高いため、周囲の内壁の温度が15℃でも、なかなか中心部までその温度になるには時間がかかります。
 玄米の量が多いほど温度が下がるのに期間がかかる。
 また保冷庫一杯玄米を保存することによって、空気の対流が起きにくくなります。

 この保冷庫は冷えた状態の御米を冷えたままに維持する性能はあるでしょうが、やはり温かい状態の玄米を、満タン状態で長期間保存するには、冷却性能が追いつかない。特に御米の発熱現象があると、御米の内部が15℃に落ち着くのに数週間かかる可能性があります。コクゾウムシの孵化が先に起きてしまう。



まとめ

 以上の考察から、今回はいくつかの条件が重なったために発生したと考えられます。

 もし玄米の長期備蓄を想定する場合は、新米直後の玄米ではなく、収穫脱穀してからある程度(数週間〜)乾燥と冷蔵の期間を経たものが無難であるかもしれません。とくに規模の小さな脱穀乾燥設備の農家さんなどの場合。

 ただ精米してすぐ食べるには新米は新しいのは美味しいです。農家さんも新米を楽しんでもらえる前提で、早めの出荷になったのかも。
 スーパーに卸しているような大規模な農業組合と異なり、個人の農家さんたちの場合は、どんなに気をつけてもコクゾウムシの混入を完全にゼロにするのは難しいかもしれません。



深刻な問題は虫よりもカビです。

 ただ何度も言うように、コクゾウムシは涌いても毒ではないです。特にこの読者の方のように精米してしまえば、虫も除去されることでしょう。
 備蓄で本当に怖いのはカビです。
 そしてこの保冷庫であっても、梅雨時の5〜6月頃には、御米の内部まで15℃に冷えるでしょうから、カビに関しては大丈夫だと思います。


 そしてまた来年備蓄用の御米を買う時は、新米時期すぐは避けて、年明けの今ぐらいの季節で購入すると良いと思います。
(もちろん新米食べる目的ならすぐに購入でもいいと思います。ただし5〜10kgぐらいでしょうか。あまり多いとまた同じことが。)




おまけ(読者の方によって教えて頂いたこと)
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腸内細菌便植療法、期待しています。私が潰瘍性大腸炎になった時、漢方医に「○○さんは頑張り屋さんだねぇ。」と。その頃は、具合悪くなっても、仕事を休んだこともなく、家でも寝ている事もなかったのです。何だろう、休んだらいけない、楽してはいけないような思考になっていたのだな~。自分自身を許した時に、病気も改善して行きました。良い経験しましたよ。まるぞうさん、思いは本当に大切ですね。今ある幸せを大切にします。

→ 「自分自身を許すと病気も改善」真実だと思います。
今体調崩されている方の何割かは、これが原因の一つである方は多いのではないでしょうか。コメントありがとうございます。

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ただ終わったことだけはわかります。何ほどの想いもない、ということは良い悪いは別として、関係性はひとまづ終わったそういうことなんだなって。もっと優しくできたな、という後悔は私に沢山ありますが。まるぞうさんどう思いますか?

→ 私も「もっと優しく出来たな。もっと思い遣りが出来たな。申し訳ないな。すみません。」と心で謝ることばかりです。
思い出すと心が痛みますが、その痛みと一緒に寄り添っています。

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話は飛びますが、実父の葬儀後に、先輩と会話する中で、親を見送る事は、親が最後に子に教えてくれることなのよね、とおっしゃった言葉を時たま思い出します。

→ コメントありがとうございます。そして亡くなった親しい故人は私の心の中で一緒に生きている。そういう実感も学ぶことが出来ました。

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玄米保冷庫についての詳説ありがとうございました。

→ 今回解説を記事にいたしました。他の方の参考になるかもしれないと思いました。いくつかの悪条件が重なった結果だと思います。もし今の時期に購入した御米であれば、30kg満タン長期保存でも、大丈夫だったと思います。もちろん今の御米も内部が14℃であったということからもう大丈夫だと思います。ただ念の為御米内部の温度は定期的に測っておいた方が良いと思います。

私のしつこい質問に最後までお答えくださってありがとうございました。

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長いこと誰にも優しくなれなかった。
ようやくぜ~んぶ全部優しくて良いのだと思えています。

→ ありがとうございます。うふふ。

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そうでしたか、過去記事探してみます 
自分もこの方の動画は参考にさせて頂いてまして心理学と本家が言ってることが合致してると驚いたことがあります

→ こちらです。
過去記事:原因は意外なところにある。
https://blog.goo.ne.jp/ohisama_maruzo/e/db00b368b6025b6c3af610eb8865524a



余談ですが親に対して不満抱えていた自分ですが、いざ子育てする立場になった場合そんなに立派に子育てできるかというと出来ないと思います。 寧ろ私の方が毒親になってたかもしれません…こんなに大変な中あの時親はそれでも精一杯やってくれてたんだと段々と分かってきて、拘ってた思い(執着)が溶けていきました
人間誰しもいい事も悪い事も経験して痛い思いして人の痛み優しさがわかってきたりします
これも塞翁が馬になったのかもですね

→ 本当に。コメントありがとうございます。

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「あー、よく言いますよね。日本人ってどういう歩き方なんですか?」
「日本の人は、重心の位置が他のアジア人とは違うのよね。それに、歩く速度が遅い」
日本人の歩きかたってどんなんだろうって興味がわきました。

→ 興味深いですね。現代の日本人にも腹で歩くナンバ歩きの伝統が残っているのでしょうか。

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私の家族は妻が明るく健康です。有難いことです。

→ 家庭はお母さんが太陽ですからね〜。ありがとうございます。

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>空間と時間は本質は同じものです。と私たちに教えてくれる風景だと思いました。
お返事ありがとうございます。
その話ちょっと勉強不足なのか、うまく想像できませんでした。(^^;)
なぜそう感じたのかも宇宙話とともに掘り下げてくれると助かります。

→ 何回か記事にしようとしましたが、言葉で伝えるのは難しいなということで、今は機が熟すのを待っているところです。

ちょっとチャレンジしてみます。
・この次元の宇宙が出来る成り立ちは時間と空間は同じもの。
・どちらの性質がより多く見えるかという違いに過ぎない。
・遠い(空間)銀河は昔(時間)の銀河。近い(空間)銀河は最近(時間)の銀河
・空間と時間は等価なんです。

そして
・宇宙空間が広がり続けているということは、遠い空間ほど光の速さで遠ざかっているということは、こちらから観て時間が止まっているということ。
・空間が遠くなるほど時間が止まる。
・でもそれは、あちら視点でこちらを観るとこちらが遠ざかって時間が止まっているように観える。
・宇宙のどの場所でもそこが中心。そこを中心として離れるほど時間が止まる。時空の球体。どの場所でもそこが時空の球体。
・それは地球のどこにいても、そこが地表の中心で、ぐるりと回る球体表面に私達はいるでしょう。

そして
・宇宙に果てはないのか。果てはないけれど一つだ。
・円周率は無限に数字は続くが、値はπです。一つです。でも桁数に焦点を当てると数字は無限に続く。遠い銀河に焦点を当てると、それは無限に続く。

そして
・宇宙の果ては遠い空間の先にあるのではない。時空の球体だから。
・宇宙の果ては時間が止まる場所。銀河と同じように点在する無数のブラックホール。
・無数のブラックホール(時空の特異点)が網の目となって、この次元の宇宙の時空を形成している。

などなどです。

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