今回の写真展では、機関車としてやはり一番人気の高いEF5861は外せないと言うことで、特別枠として1枚出展させて頂きました。
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以下キャプションです。
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好きな機関車は? と聞かれたら、迷わずゴナナ(C57)とゴハチ(EF58)と答えます。
ゴハチを初めて意識したのは小学生の頃、仕事の関係で父親が汽車会社から貰ってきたゴハチの二枚の絵はがきを見た時でした。当時は鉄道よりも飛行機や軍艦の方に興味が有りましたが、ゴハチの流麗な姿に強く惹かれた覚えがあります。
長じては蒸気機関車の魅力に取り憑かれ、大学時代から社会人になって数年間は末期の蒸気機関車を一所懸命追いかけましたが、1975年の国鉄無煙化とともに写真を撮る意欲がポッキリと折れてしまいました。
所帯を持って1977年に大宮市(現在のさいたま市)へ越して来て、出張などで尾久や東京機関区の横を通ると車窓からゴハチが沢山休んでいるのが見え、そのうち撮ってやろうと思いつつなかなか実行せずに居るうちに、ゴハチはどんどん居なくなってしまいました。
EF65などの青い機関車が多い中で一際目を惹く存在、それは東京機関区の庫の中に居た一輌の茶色いゴハチ、そうロクイチことEF5861でした。生粋のお召し列車牽引機には多くの鉄人が魅了され、自分もその中の一人でした。僚友が次々と引退する中、最後まで活躍し、現在は鉄道博物館で静かに余生を過ごしています。
ロクイチの写真は沢山撮らせて貰いましたが、自分にとって「奇跡の一枚」と言える写真をここに展示させて頂きました。富士山がバックになる有名撮影地ですが、厚い雲で富士山は全く見えず、只の曇り写真で終了かと思っていた所、雲の切れ間から一条の光芒が射し、ロクイチがキラリと光りました。感動の瞬間でした。
品川区民号を牽くEF5861
御殿場線 御殿場~足柄 1993年11月14日
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