ギャンジャン

人は独りでは生きてゆけないのに人は独りで死んでゆく。刹那い一瞬に人は何を求める?

横山典弘のガッツポーズ

2005-11-06 06:51:21 | 競馬ジャングル
JRA通算1600勝おめでとう!!
連続施行競走回数6連勝おめでとう!!


昨日は特別 横山ノリノリDAY!!
4レースの新馬戦で通算1600勝決めて1回目のガッツポーズ。
6レースで差し返しを決めて2回目のガッツポーズ。
メインレースで鮮やかな差し切りを決めて3回目のガッツポーズ。
6連勝の内容は順に1,6,4,1,8,2番人気のものである。
武豊のように全部が1番人気というものではない。
今日の横山典弘は神様が背中を押していた。

1600勝達成のときのインタビューで、
「現役2人目の記録ですね」
インタビュアーにマイクを向けられたとき、
「いつもそうですから」
そう短く自嘲気味につぶやく横山の顔を黙って見ていた。
天皇賞のショックを確かに引きずっていた。

「勝ちたい」じゃなくて「勝たせなきゃいけない馬」
自分にプレッシャーをかけて、自分自身を何度も追い込んだ。
自分に催眠術をかけて、自分自身最高のシチュエーションを何度もシュミレーションした。
しかし結果は、
「またかよ」

新記録の6連勝より天皇賞1着のほうがうれしいに違いない。
「1週間おせ~んだよ」
うれしさ半減の理由はたぶんそんなところ。

15年前の1990年
横山典弘にとって1週間遅れのビッグニュースがあった。
横山典弘の原点は、引退式のときに大泣きした
メジロライアン
菊花賞では断然の1番人気。
8枠18番は今はなきたった1頭の単枠指定。
結果はホワイトストーンさえかわせず、メジロマックイーンの3着。
ライアンの3冠は2,2,3着の無冠で終わる。

それから1週間後
8枠18番の伏兵キョウエイタップが(旧)エリザベス女王杯を制してしまう。
8枠18番は先週と同じ。
違うのは大本命馬と伏兵馬。
そして横山典弘、G1ジョッキーになるのだ。

「1週間おせ~んだよ」
G1勝って文句は言えないけど、正直そんな気持ちだっただろう。

狙った獲物は獲り逃がす。
まさかの獲物は獲ってびっくり。
横山の大本命のG1快心勝利ってトロットサンダー(安田記念)サクラローレル(有馬記念)くらいしかないんじゃないか。
記念すべきG1初の馬連10万馬券は確か横山1着、2着メイショウテゾロのマイルCSじゃないか。(1番人気はあの男、マイルCS史上初の単1番人気で連逸)
横山典弘はG1ではひときわ輝く存在になる。

横山典弘はあくまでも横山典弘である。
それは間違いない。
最高の1日だったその日の締めくくり最終レース。
藤沢厩舎の馬で当然の1番人気で、結果はありがち3着。
横山典弘は最後まで横山典弘であり続ける。