問題:次の歴代監督の中から短期決戦に向いていない順番に並べよ。
A 仰木彬
B 長嶋茂雄
C 王貞治
D 星野仙一
監督氏名 |
優勝年 |
所属球団 | 対戦相手(監督) | 勝敗 |
勝率
|
仰木 彬 |
91 |
近鉄 オリックス オリックス |
巨人(藤田) ヤクルト(野村) 巨人(長嶋) |
× |
33.3%
|
長嶋茂雄 |
76 |
巨人 巨人 巨人 巨人 巨人 |
阪急(西本) 阪急(西本) 西武(森) オリックス(仰木) ダイエー(王) |
× |
40.0%
|
王 貞治 |
87 |
巨人 ダイエー ダイエー |
西武(森) 中日(星野) 阪神(星野) |
× |
66.7%
|
星野仙一 |
88 |
中日 中日 阪神 |
西武(森) ダイエー(王) ダイエー(王) |
× |
0% |
勝率から判断すると王監督なのだがプレーオフも計算に入れると2勝3敗の勝率40.0%となる。
直接対決から判断して答えは
D 星野仙一 →C 王貞治 →B 長嶋茂雄 →A仰木彬
となるだろう。
結論からして王監督は短期決戦には向いていない。
日本シリーズ2勝は王監督よりも短期決戦苦手?な星野氏からゲットしたものであり、王監督が短期決戦の優越を示すデータとはならない。
二人の共通点は「かたち」にこだわることだ。
03年シーズン序盤対巨人戦、9回表2点ビハインド、ノーアウト1.2塁、バッター赤星。
この場面で星野氏はどんなことがあっても打たせない。
バッター赤星は送りバントを2度失敗して追い込まれてヒッティングに変える。
結果それがヒットとなってビッグイニングとなり逆転大勝利。
しかし試合後星野氏は怒り心頭。勝ったことより赤星のバント失敗が許せないのだ。
王監督も「かたち」にこだわる。
4番松中はよっぽどのことがない限り固定。WBCで松井が辞退した時点で早々と4番松中、1番イチローを決め込んだ。
今年のプレーオフも故障や超スランプでもない限り松中の4番はまず間違いなし。
故仰木監督、バレンタイン監督のような「猫の目打線」などありえない。
ピッチャー起用でも王監督は「勝利の方程式」と言う言葉が大好きだ。
昨年は吉武ー馬原が大のお気に入りでことごとく使った。
ただ大事なプレーオフ第5戦、三瀬に温情をかけたことが後悔を生む結果となってしまった。
星野氏も王手をかけた1戦で、第2戦ぼこぼこだった伊良部に温情をかけたことが逆転日本一をさらわれた結果となった。
二人とも頑固だけど情にもろいのだ。
さてふたたび問題:
8回表、1点ビハインド、ノーアウト1.2塁、1番バッター
あなたのサインは?(高校野球じゃないよ)
A 送りバント
B 打たせる
短期決戦ではAが正解と思われがちだが、意外にBが正解だったりする。
バレンタイン監督ならBを選ぶかもしれない。
送って2.3塁にしたところで次は2番バッター(代打かもしれない)
点数が取れても1点止まりの同点となるケースが非常に多い。
1アウト2.3塁を全力でしのげば次に満塁にしてもゼロでおさめられる可能性もある。
それよりノーアウト1.2塁でバント失敗で流れが変わるのが怖い。
1番バッターを信用してゲッツーなんか考えないことだ。
短期決戦では監督の采配も研究されるのだから、セオリーよりも
イケイケドンドン!のほうが今の時代にあっている。
(もう森野球、広岡野球の時代ではない)
だから原監督は短期決戦には非常に向いていると思われるのだが?
(日本シリーズ1戦1勝、勝率100%)
しつこく続く。