あれは,あれで良いのかなPART2

世の中の様々なニュースをばっさり斬ってみます。
ブログ界の「おか上彰」を目指し、サボりながらも頑張ります!

偽装は事故米だけか,それともこれでおし米?

2008年09月12日 01時33分42秒 | 社会問題
三笠フーズが事故米を食用として販売した結果,多方面に影響が出始めました。
一方で,農水省の調査が甘かったのではないかなどとの批判も集まってます。

農水省の調査、節穴 事故米点検96回、一度も見抜けず(朝日新聞) - goo ニュース

強制調査権がないからねえ

まず農水省の調査関係ですが,現行法ではどうしても限界があります。
まず,事前通告して検査に行く手法ですが,現行法(食品衛生法28条)では強制調査権がない以上,仮に抜き打ち調査を行おうとして現地に行っても「いや」と言われればそれまでなのです。それ故,現在の運用は,嫌といわせないために事前通告をしているのです。もちろん,一応検査拒否罪は設けていますので,間接的な強制力はありますが,頑なに拒否された場合,結局調査しようがありません。
じゃあ,強制調査権を付与しよう」という議論もでてきますが,これが簡単そうで難しい問題があります。それは,「令状が必要になる可能性が高い」ということです。
現在,行政調査で強制調査権が与えられている典型例は「税務調査」があげられます。これは,現在令状は不要だが強制力が認められています。その理由は,「あくまでも税務調査,すなわち税金の徴収のために必要な範囲内で調べる」というものであり,「刑事処罰のための証拠集め」目的ではないからです。当然,刑事処罰目的の場合は,令状が必要となります。
一方,食品衛生法でも,同様に刑事処罰目的調査はできない旨がはっきりと明記されています。あくまでも,適正管理の指導のためにしか調査はできないのです。むしろ,帳簿などを強制的に調べるというのは,単に適正管理を調べるためという目的を大幅に超え,「違法行為の確認」,すなわち「刑事処罰を視野に置いた調査」とならざるを得ません。
それゆえ,強制調査権を法律で付与するには,もう少し慎重な議論が必要になるでしょう(これを甘いと言わないでください。なんでもかんでも行政庁に強制調査権が付与された日には,あなたの後ろに突然役所の人が土足で入ってきても文句言えない,っていうことになりますよ。調査理由なんていくらでも付けられますから。)。
もちろん,実際に調査した結果,結構見落としがあったようですので,この点は農水省は真摯に反省するべきでしょう。

ただ,この問題,果たして事故米だけのことでしょうか。
実は,米の流通については,従前から「産地偽装米」が相当流通しているというのが,業界の公然の秘密となっています。当然,米の流通には農協が関与する場合が多いので,産地偽装米の大半は「組織的偽装」の場合が多いです。
例えば,「魚沼産コシヒカリ」は,魚沼地域で作られたコシヒカリの数倍が市場に出回っています。ってことは,確実に偽装米があると言うことです。

農水省は当然この辺りの調査権も有していますが,産地偽装米については,あまり積極的に調査していません。これを本気で調査すると,日本の農業がずたずたにされるおそれがあるからです。すなわち,「農業のブラックボックス」なのです。
今回の事故米の流通と,産地偽装米の流通は一見リンクしませんが,その根底にあるもの,すなわち「黙っていれば分からないし,国も黙認している」という事情は完全に共通しています。
農水省としては,事故米の調査はもちろんのことですが,良い機会なので,産地偽装米についても徹底調査を行うべきでしょう。そうしないと,本当に「食の安全」が崩壊しますし,何よりも「まじめな業者が損をする」ということになります。

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竜頭蛇尾が続く世の中

2008年09月08日 21時47分11秒 | 社会問題
大麻問題で揺れる大相撲界ですが,結局露鵬と白露山の二力士が解雇,北の湖親方が引責辞任などということになりました。
一方,逮捕勾留されていた若ノ鵬が処分保留のまま釈放されましたが,もう一度力士になりたいなど釈明会見をしていました。

北の湖理事長が辞任、2力士解雇 新理事長に武蔵川親方(共同通信) - goo ニュース

最近はすべてちゅうぶらりん

今回の問題,どうやらこれにて終了,っていう感じで終わりそうな雰囲気ですね。他の力士(全力士)に対するドーピング検査を実施する意向は全く発表していませんし,結局2人が大麻を使ったのかどうかあいまいなままに解雇で帰国させてしまうようです。(9月9日追記:一応全力士抜き打ち検査をするみたいです。)
つまり,大麻という違法薬物が角界に蔓延しているのかどうかを調べることなく,うやむやなままに物事を終わりにしようとしています。
これでは,あの2人は逆に貧乏くじです。

貧乏くじといえば,大分教員汚職事件もあります。昨年採用された教員中,採点で不正が発覚した人について採用を取り消すとして,大半を自主退職にするというものですが,これも,去年1年のみであること,不正の依頼がどこからどういうルートできたのか等を一切調査することなく,「いいからお前クビ」みたいな形で幕引きさせようとしています。特に,政治家ルートについては,全くと言っていいほど調査が進んでいません(捜査は進んでいるかもしれませんが。)。
もっというと,他の都道府県については,「口利きがあった」程度ですべて調査終了となっています。
つまり,構造的問題にまで着手することなく,表面的な部分だけえぐって終わり,っていう感じに見えます。

表面だけえぐるといえば,福田総理の辞任がまさにそれでしょう。確かに,福田総理に対する評価はものすごく低かったですし,実際実行力については相当な疑問が残ります。
しかし,福田総理の場合,自分の政策を実行したのではなく,一連の改革,具体的には小泉改革により実現した各種法改正や制度改正が本格的にスタートし始めただけであり,いわば「小泉実行内閣」だったのです。
ところが,不思議なことし,福田総理の責任を追及する人は多いが,その親元である小泉元総理の政治責任を追及しようという動きは皆無です。むしろ,逆に「小泉アゲイン」という人が多いくらいです。
小泉改革をすべて否定しませんが,この部分にしっかりとメスを入れない限り,次の総理が誰であっても,結局「小泉実行内閣」にしかなりませんし,小手先の修正しかできません。
もっというと,3月までに年金の全調査をするという公約,これが予想どおり実現できませんでしたが,これに対する責任や今後の対応は未だにあやふやなままです。っていうか,もはや誰もその問題を追求しようとすらしません。

世の中,竜頭蛇尾でうやむやに終わらせるというのがブームになっているようで残念です。

話を大相撲に戻しますが,もうすぐ始まる秋場所,ここでのファンの反応が,この問題を竜頭蛇尾でよいか,徹底的に膿出しをするか,見えてくるでしょう。大相撲協会がどういう対応をするか,今後に期待しましょう。

なんていうあやふやな文の閉め方,これこそまさに「竜頭蛇尾」ですね。反省Orz

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タスポ導入で明暗,正直者が損をするシステムにはしないで

2008年07月23日 01時28分18秒 | 社会問題
たばこ自動販売機にタスポを導入してから,コンビニでのたばこ販売量は軒並み増加した一方,街のたばこ屋はあいつで廃業するという状況になっているようです。
そんななか,大阪のとあるたばこ屋では,自動販売機にタスポ認識装置を入れないで引き続き販売しており,財務局も近く指導をするとのことですが,強制撤去まではできず,事実上野放しになるようです。そして,このような「タスポなし自販機」は結構全国でまだ残っているようです。

タスポ不要のたばこ自販機野放し状態 “確信犯”でも撤去困難 和泉市内(産経新聞) - goo ニュース

正直者が馬鹿を見ないように

いつもいうことですが,「ごね得」だけは許してはいけません。報道を前提にすると,この販売業者は故意に設置しないようなので,これに対するペナルティはきっちり課するべきでしょう。そうしないと,経営難を理由に廃業したまじめな人たちが一番損をしたいうことになり,「世の中,ごねてればどうにかなる」という誤った風潮が蔓延しかねないからです。
とはいえ,タスポ未導入に関する法律上のペナルティが実はほとんど用意されていないようです。つまり,タスポ導入しないことで即座に刑事処罰や行政処分の対象になりません。したがって,タスポ導入後の売り上げからいくらか過料を科するなどということができないようです。ここは,法の不備としか言いようがありません。
もちろん,たばこ販売は免許制なので,財務局としては免許停止や免許取消処分で対応するようですが,これでは結局のところ「処分が出るまで稼げる」ということになり,「同棲廃業するなら,免許取消まで頑張ろう」というごね得連中が横行しかねません。

そもそもタスポシステムの実効性については賛否両論ありますが,それはともかくシステムが導入された以上,やはり「しっかり守る」ということが基本です。
ただ,もっというと,このシステム導入により商売を廃業するというのは本末転倒な話で,本来は「システム導入後も商売が成立する」という前提で導入計画を考えるべき内容だったといえます。
結局,タスポも「導入してみて初めて大変なことに気がついた」という後期高齢者医療制度や住民税増税などに似た構造なのかもしれません。

話を戻しますが,財務局としてはやるべきことはやりましょう。もちろん,導入しない理由は「経費がかかるから」ということで十分意味は分かります。しかし,同様の悩みを抱えた他の経営者は廃業の道を選択した以上,いわばモグリ営業は御法度といわざるを得ません。冷たいとは思いますが,冒頭のとおり,まじめに対応したり廃業した人たちがバカ見たと思わないように運用をするべきです。

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このごろはやりの内部告発ー,国民向いてよハニー

2008年07月13日 23時09分15秒 | 社会問題
大分県教員採用問題は,昇任試験などにも飛び火をし始めているほか,案の定議員ルートまで暴露され始めてきました。この点については,「他の都道府県でやっているのでは?」などという声もささやき始めています。

商品券や酒、口利き謝礼以前から 大分県元教委幹部証言 (朝日新聞) - goo ニュース

すべて膿を出し尽くそう

今回の教員採用試験に限りませんが,ここ数年「公然の秘密」と言われていたいろいろな事項が一気に表に出始めてきました。食品偽装問題,耐震住宅偽装問題,取引先社員ただ働き問題などがその典型例です。
では,なぜここに来て急にこのような「公然の秘密」が表に出るようになったのでしょうか。原因はいくつかあります。

1 内部告発者を保護する制度ができたこと
  これにより,今まで闇に葬られていた事項が表に出やすくなった。
2 過度なリストラや取引先いじめにより,被害を被った業者が告発する。
  もはや取引する必要なければ,これくらいの反逆はするでしょう。調子に乗って弱いものいじめをすると,必ずやしっぺ返しを食らうという例でしょうね。
3 企業にそれなりのコンプライアンス精神が生まれてきた。
  「ばれる前に自白する」という考え方が出始めてきた。もっとも,コンプライアンスって本来は,「そもそもばれては困るような違法行為はしない」という点にあるのですが・・。
4 派遣社員などが増えたことによる愛社精神の欠如
  出世意欲はなく,また会社に恩義がないため,会社の問題点を普通に話せる。
5 ネット社会の進行
  こうしてブログなどに会社情報を普通に書き込めるようになった。
6 政権の不安定
  政権が絶対的に安定しているときであれば,議員の力で簡単にもみ消しができたが,政権が不安定なため,今まで煮え汁を飲まされていた人たちが一気に反逆できるようになった。選挙区で後援会の名を借りて横柄な態度を取っていた企業などが一気に痛い目に合い始めてきている。定期的な政権交代があると,おそらくかなり暗部も少なくなるのではなかろうか。
7 無計画なマスコミ報道
  結果的に良い方向に行っているのでほとんど問題がないのですが,「類似事件を次々と報じればうける」という発想で報道を繰り返すことで,些細な膿まで表に出るようになる。現在の報道姿勢の功罪といえるであろう。

以上がその要因だと思います。
そして,ここまで来たからには,「暗部に隠れた膿」はどんどん出しましょう。
あと公然の秘密となりながら表に出ていないものとすれば,「議員と後援会と企業との政治資金関係」,「議員への税金キャッシュバックシステム」,「政権与党と報道機関との関係」,「マスコミ縁故採用問題(もっとも,民間企業なので犯罪ではありませんが,採用試験が有名無実化しているという実体と,どのようにお金が動いているのかという実体を最初に自白するマスコミはどこでしょうか,っていう問題。)」,「高校生青田買い問題(特に甲子園がらみで野球のうまい中学生をいかに高校で吸い上げるか,正規の推薦入学などではない裏ルートが存在しているという実体)」などがあげられるでしょう。
これらは,議員やマスコミが絡んでいるため,すぐには表には出てこないでしょう。しかし,こうした問題もどんどん膿として吐き出し,「美しい国,日本」になってほしいと思います。

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赤福販売再開,こっちも冷凍問題だったなあ

2008年02月06日 23時57分08秒 | 社会問題
売れ残りを冷凍した上で賞味期限を偽装して再度販売していたなどがJAS法に違反するとして営業停止処分を受けていた赤福が,今日3店舗限定で販売再開しました。当日は,開店前から長蛇の列が並び,ほぼ完売状態とのことで,まだまだ赤福人気は衰えていないようです。

赤福が4カ月ぶり営業再開 同族の閉鎖体質変わるか(共同通信) - goo ニュース

努力は評価するのですが・・

今回,施設等の改善を行い,賞味期限を正しく表示して「より新鮮なものだけを売る」という経営方針を徹底した点は,高く評価できると思います。消費者の不信感はもちろんすぐにはぬぐえないかもしれませんが,このような真摯な姿勢で営業を続ければ,きっと時間をかけて元の通り客足が戻ると思います。これからの赤福の営業努力を見守りたいと思いますし,個人的には三重方面に行くことがあれば,もう一度買ってほうばりたいと思います。
ところで,この問題ですが,以前も書きましたとおり赤福は何が悪かったかというと,「冷凍して再販売したこと」ではなく,「再販売品があたかも新品と同じのごとく表示した」という点にあったのです。従って,冷凍施設を撤去したというのはどちらかというと正しい対応ではなかったのでは,と個人的には思います。
今回,売れ残りについては,すべて焼却処分をするということですが,もちろんこれにより賞味期限切れ食品を一切消費者に出さないという点では非常に理想的ではあるのですが,一方で,「食品の無駄が大量発生」という点が懸念されます。もっとも,この点は食品会社の宿命とも言える問題で,これをなくすために再利用をして問題になったとも言えますから,すべて捨ててしまうこと自体が悪いとも言い切れません。
ただ,赤福に関していえば,過去の「巻き戻し」の結果,食中毒が発生したなど健康上の被害が発生していなかったため,むしろ,「これは冷凍した再利用品です」ときっちり表示した上で,それなりの金額で販売するという方法もあったのではとも思います。
そもそも,小豆(あんこ)については,多くの和菓子業界では古くから「巻き戻し」をやっていたようで,これは偽装とかではなく,小豆自体そのようなことをすることで味に深みが出るなどと言われていたようです(ただし,この話はとある和菓子メーカーの関係者から聞いた話であり,若干再伝聞の部分があるため,話の内容についての信憑性としては微妙ですが。)。
したがって,赤福で問題が発覚したときに,最初の社長のコメントが「巻き戻しを普通にやってただけ」という感じになったわけですが,これは,「この業界じゃ普通にやってるのになあ」という微妙な疑念が脳裏をよぎっていたものと推測されます。
もっというと,その関係者の話が仮に真実だとすると,「少なくとも少し前までは,他の和菓子業界でも結構巻き戻しはやっていた可能性がある」ということになるのですが,ほとんど食中毒被害が報告されていないとすると,小豆の巻き戻しというのはありなのではという気もします。
もちろん,ここで大切なことは,「そのことを表示する」という点にあります。この認識を持つことが大切と言えるでしょう。

仰げば尊し,和菓子の恩」という言葉があるように(ないよ!),和菓子にはいろいろおいしいものがたくさんあります。「とにかく,安全でおいしいもの」であれば,必ずしも新品あんこにはこだわらないという人も多いのではないでしょうか。私なんか,安全性が確保されているのならば,安くなるであろう「巻き戻し品」を買って食べるかもしれません。
とにかく,「消費者に正しい情報を表示して,それを消費者が正しく選択できる」という体制を整えること,これが大切と言えるでしょう。もちろん,それで巻き戻し品を誰も選択しなかったのであれば,それはそれで市場経済の宿命といえるでしょう。
中国産の問題もいろいろ出ていますが,とにかく「正確な情報」,これに尽きます。なにしろ,「食は命の根元」ですから。

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燃える耐火建材続出,建材業者も退化したのか

2008年01月26日 19時52分35秒 | 社会問題
一般ニュースとしてはあまり騒がれていませんが,昨年10月に発覚したニチアスの防耐火建材偽装問題を受けて国土交通省が一斉調査を行ったところ,45社98件について,規定の耐火性脳を満たしていないことが判明しました。各企業とも積極的偽装であることは否定しているとのことですが,既に販売,使用されている建材が出回っていることから,国土交通省は地方自治体を通じて違法建築となっているものはないか調査をするようです。

不適切建材、45社98件に=日軽金、YKK APなど-防耐火性能問題・国交省 (時事通信) - goo ニュース

それにしてもあまり報じていないなあ

これを直ちに偽装といえるかどうかは結構微妙ではありますが,少なくとも「要件を満たさない建材」であったことは事実です。メーカーとしては,直ちに要件を満たす建材と取り替えなければ債務不履行となるでしょう
また,再生紙の場合と同じですが,仮に耐火要件が厳しかったためにそれを満たすものが作れなかったというのであれば,会社としてその商品の販売を中止,撤退するのが筋です。そういう意味では,再生紙同様「看板のすげ替え」を言わざるを得ず,偽装であると批判を受けても仕方ないでしょう。

ところで,このニュース,なぜあまり地上波や新聞ニュースで取り上げられないのでしょうか。これは,実は「ヒューザー問題」同様,場合によっては「住民に対する影響」が大きく懸念されるところではあります。むしろ,火災は大地震以上に発生率が高いわけですから,実はヒューザー問題以上に「人命がかかる」事態であるといえるのです。
建築関係の偽装問題については,ヒューザー以降も実はいろいろと出てきているのですが,あまり報じられることがないのが現状です。もちろん,中には「それはそもそもニュースにすらならない揚げ足だよ」というものもありますが,それにしても他の偽装問題はヒステリックなまでの報じるのに,建築関係については本当に何も報じられません。
なぜでしょうか?やはり,「建設業界と政治家の太いパイプ」という点が,この類の問題を大きくしないということなのでしょうか。それとも「住民に対して徒に不安感を与えない」というためでしょうか。さらには「本当に改修となると莫大な費用がかかり,大企業といえども倒産する可能性がある」からでしょうか。
理由はいろいろあるでしょうが,マスコミとしては少なくとも「事実は事実として伝える」という姿勢は持つべきでしょう。不安をあおるのは,報じる際にいろいろな尾ひれがつくからです。

とはいえ,とにかくこの問題で一番悪いのは,この企業です。自分たちの軽率な行為が業界全体にどれだけ迷惑をかけたのか反省するとともに,ユーザーに対して真摯な対応をするべきでしょう。その結果,会社が倒産することになってもそれは自業自得です。もともと,経費をケチっていい加減な商品を作ったことに責任があるわけですから。

「看板どおりのものを作る」というごく当たり前のこと,これをもう一度各企業とも見つめなおしてみてください。昔と違って「いい加減な商品」を消費者は見逃しませんし,発覚したら即「企業の危機」になります。

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環境ビジネスの表裏

2008年01月20日 23時35分37秒 | 社会問題
製紙業界全体でのいわゆる「再生紙偽装問題」については,案の定というか予想どおり,様々な反応が出始めました。そして,最も多い反応が,やはり予想どおり「再生紙は実は環境に悪い」というものでした。
私は,今回の問題については,以前の記事でも書いたとおり,別に「再生紙が絶対的にすばらしいもの」とも「再生紙が環境に優しい」とも全く思っていません。今回の問題は,あくまでも「看板のすげ替えという行為が卑劣でけしからん」と考えているだけです。しかし,懸念したとおり,この問題と環境問題をごっちゃにして賛否を考える方々が多いように感じました。
そこで,ここでは製紙業界に関係なく,いわゆる環境ビジネス自体に問題点を絞って,事故の見解を述べたいと思います。
なお,大前提ですが,私は「地球環境のためにリサイクルを行う」ということそれ自体は賛成です。決して,環境ビジネスすべてを全否定するつもりは全くありませんので,その点はご了承下さい。

1 環境ビジネスはコストがかかる
  基本的に,リサイクル産業はどうしてもコストがかかります。それは,大量生産ができないことと,0から作るのではなく,-から作るからです。
  例えば,再生紙の場合,パルプから作るのであれば,パルプを溶かせば良いのですが,再生紙の場合,紙を溶かしてからインクなどの汚れを洗浄するという工程を経て初めてスターとラインに乗るため,単純にその分のコストが増えます。

2 良いものは新品に限る
  高くても良いものになれば売れますが,当然のことながら,リサイクル商品の方が質が落ちます。汚れなどが絶対的に残ってしまうからです。
  つまり,リサイクル商品や再生品のほとんどが,「高くて質が悪いもの」にならざるを得ないのです。

3 一昔前までは「行政のお仕事」,もちろん例外もあった
  つまりリサイクル産業とは「儲からない仕事」なのです。だから,少し前までは,「行政主体」だったのです。しかも,行政としても,本音は「リサイクルは税金が回収できない赤字事業」であったため,あまりやる気はなかったのです。したがって,分別回収を本格的に始めたのは資源リサイクル法ができた平成12年以降という地域が多いのです。
  ただし,例外的に行政が絡まないリサイクルとしては,「飲料水の瓶」がありました。ビールやコーラなどの飲料水が瓶主体だったこと,酒屋に瓶を持っていくと10円もらえるという時代があったと思います。あれは,「瓶自体を再利用」だったため,瓶を0から作るよりお得だったという事情があったために,一応ビジネスモデルとして成立していたものでした。特にビールの場合,他のメーカーの瓶を平気で再利用するという協定もできていたため,瓶回収はビジネスサイクルとして成立していたのです。
  しかし,瓶の需要が減ったことや瓶自体の単価が安くなったことから,このビジネスサイクルに歪みが発生し,現在ではかなり小さな市場になっています。

4 エコブームから法規制へ
  バブル崩壊の頃から,「エコブーム」が始まりました。この動機自体は「地球環境を守る」ということで,非常にすばらしいものでした。
  ところが,前述のとおり,「やればやるほど赤字になる」事業なので,かけ声だけで抜本的取り組みは進みませんでした。ただでさえリストラを進めなければならない経済状態だったために,「地球のことより自分の会社」と考える企業がほとんどだったのです。
  そこで,政府は「資源リサイクル法」を作り,資源の分別回収を義務づけました。さらに,「グリーン調達法」を制定し,国や地方自治体に対して納品するものは,「環境に優しいもの」に限るという足かせを作りました。
  この足かせ,かなりしんどいもので,これまでの流れで説明すれば「高くて質の悪い中古品」を役所に納入しなければならず,役所もそれを使用しなければならないということになりました(もちろん,物自体は新品ですし,性能は新品と同じレベルにありますので,そういう意味では中古品という表現は正しいものではありません。)。

5 ビジネスにするために
  こうして環境を否が応でもビジネスとして成立させる必要が出てきました。
  もちろん,まじめに真剣に取り組んでいる企業が多いことは事実です。
  しかし,残念ながら,このような実例が出てきてしまいました。
(1) なんちゃってリサイクル
  とある大規模都市では,表面的には「ごみ行政の一環として,徹底したリサイクルを図る体制づくり」をうたい文句ににしながら,回収段階でせっかく分別したゴミをまとめて回収してしまい,その挙げ句に「そのまま焼却」ということを行っていることが内部告発で暴露されました。
  役所としては「経費節減」になるのですが・・。
(2) 不法廃棄
  産業廃棄物のリサイクルをうたい文句にしている企業なのに,回収した産廃を野積みにしたり,一般ごみに混ぜて処分するなどの不法投棄が明るみに出たということがありました。
(3) 謎の新組織
  リサイクルが事業化しないネックであった「大量生産」を可能にするため,資源ゴミ回収のための財団法人が相次いでできました。
  しかし,その多くが「お飾り法人」となってしまい,むしろ逆に「中間マージンだけとる」という結果となり,末端業者の収益が逆に減ってしまうという弊害も発生しているようです。そもそも,お飾り法人の場合,天下り先になっている場合も多く,いわば「リサイクルを食い物にしている」という実情にあります。

7 本当に「地球」のため?
  環境ビジネスの多くは,コスト面を別にすれば,地球環境に貢献しているといえるでしょう。
  しかし,本当に「地球環境に優しい」といえるか怪しい事業も実は結構あります。
  例えば,今話題の「再生紙」などは,コスト以外にも,製造過程での二酸化炭素排出量が多いとか,インク洗浄の際の水や薬品を大量に使う,さらにその排水を処理しなければならないなどから,トータルでどっちが地球環境に優しいのか疑問を呈している方がかなりいます。
  また,ペットボトルも同様に,新品の方がトータル的には石油を使わないという見解を発表した方もいます。
  他にもいくつかありますが,環境リサイクルがすべて「地球のため」になっているのかは疑問があると言わざるを得ません。
  一方で,「もっと国あげて環境リサイクルに取り組むべき」という意見もあります。ドイツのゴミ再利用システムがビジネスとしても成立している以上,そのレベルまでは日本でも可能ということのようです。
  しかし,ここでは「コスト」を理由に消極的であるというところが本音のところのようです。
  結局のところ,「何が本当に地球を守るか」という議論よりも,「どうすればペイできるか」の議論がメインになっているのが実情です。でも,それは当然かもしれません。企業はボランティア活動ではなく営利活動だからです。また,行政も,コストばかりかかる仕事をすると,「無駄な税金」と揶揄されてしまうため,どうしてもコストを追いかけざるを得なくなります。
  「地球環境を守る」と「儲かる」が両立すること,これが本当の「環境ビジネス」になるといえるでしょう。

8 まとめ
  私見ですが,「リサイクルで金儲け」が逆に描けるような構造になればよいのです。
  ただ,そこで考えるべきことは,「環境に優しいといえる客観的データ」に基づくリサイクル方法の確立と,「形式ではなく実質を重視した法規制」が求められると言えるでしょう。
  残念ながら,現状では,「見た目リサイクル」を重視して,実質面が軽視されています。グリーン調達法も形式重視です。ゴミの分別も入口は一生懸命やっていますが,その後がどうなっているのかを真剣に報告している市町村はほとんどないでしょう。
  また,「環境で儲けてはいけない」はナンセンスです。ただし,今の儲け方は,一部ですが「ハイエナ」がいることが否定できません。これが大きな足かせにもなっています。こうしたブラックボックスを排除して,「どうどうと環境で儲ける」企業が増えればよいのです。環境ビジネスはまだまだ未知数です。また,これこそベンチャーが参入しやすいエリアです。まず,門戸を開放することで,「適正な環境ビジネス」が確立されればよいのではないでしょうか。

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日本製紙の再生紙偽装疑惑,やはり環境ビジネスはまやかしだった?

2008年01月15日 23時59分51秒 | 社会問題
年賀再生紙はがきの古紙配合率を無断で仕様より低くしていたことが問題となった日本製紙が,実は再生コピー用紙についても100%古紙を使用していなかったのではないかという疑惑を,JNNTBS系のニュース)が独自調査で明らかにしたようです。日本製紙は,現時点では特にコメントはしていないようです。

年賀再生紙はがき、無断で古紙配合率低く 日本製紙(朝日新聞) - goo ニュース

球場に名前が付くとみんな問題が起こる

日本製紙といえば,東北楽天の本拠地である宮城球場のネーミング権を得たばかりですが,なぜか球場の名前の権利を取った企業は,どこもその後社会的問題を起こしてしまいます。
それはさておき,今回の問題,実は簡単そうでいくつかの争点が複雑に絡んでいます。そこで若干整理しましょう。

1 コピー用紙の単価は古紙よりもパルプ紙の方が安い。当然,販売単価も古紙の方が高い。
2 したがって,パルプから作った紙を古紙として売れば,粗利が増える。
3 古紙よりもパルプ紙の方が当然白色度が高い。
4 一方で,「グリーン購入法」により,国や地方自治体は,高いということは百も承知の上で「古紙100%かつ白色度70%以上」のコピー用紙を購入しなければならない。
5 ここでパルプ紙で入札に参加することは,要件違反で本来は失格。
6 しかも,単価に違いがあるため,競争入札の前提条件に違反するばかりか,高い単価のふりをして入札していながら安い紙を納入しているため,詐欺の可能性すらある。
7 ところで,一部学者からは「100%古紙の再生の方が実はCO2排出量が多く,地球環境に優しくない」という指摘がある。
8 また,100%古紙といっても,いわゆる「ミスコピー用紙」など印刷された用紙は実はほとんど再生紙に回されずに処分されているというリサイクル業者からの内部告白もあり(インクの洗浄に多額の費用と水を使うため,割に合わないのが理由。100%古紙の古紙とは,製本ミミなどの「白紙」のみを使用するがほとんど。)。
9 また,前述の単価の問題から,グリーン購入法の足かせが財政悪化の遠因であるという指摘もあり。

とまあ,実は再生紙に関してはいろいろと複雑な問題が絡んでいるのです。
ただ,仮にJNNの報道が事実であるとしたら(TBSvs楽天という構造も見え隠れしている案件なので,真偽のほどはもう少し慎重に見極めた方がよいですが),大きな問題は1,4,5,6に関してです。平たくいえば,「不正入札と納品物の偽装」なのです。
おそらく,これに対しては,「再生紙は実は環境に良くない」という7,8,9あたりを強調する抗弁が出てくると思われますが,これは筋違いの論点なのです。もちろん,この点も真剣に議論するべきテーマではあるのですが,それと「入札して納品したものが違う」という点は全く次元の違う話なのです。

このあたりを整理した上で,今後の日本製紙の発表に注目しましょう。
なお,環境省もこの点を重視し,グリーン購入法の要件緩和の見直しを凍結しました。また,他の製紙業界も同様なことをやっているとの内部告発もあるようなので,下手すると「製紙業界全体の問題」にまで発展するかもしれません。
そうすると,コピー用紙の納入がすべて制止,なんて笑えないオチになるかもしれません。
繰り返しますが,リサイクルの是非の問題と,「だから100%古紙なんか作らない」という話は別物です。作らないのは企業の勝手ですが,ならば100%古紙のフリを絶対にしてはいけません。それこそ,「偽装問題」そのものなのです。

(1月16日追記)
真偽不明としていましたが,どうやら日本製紙を含めた主要製紙企業において同様の偽装行為をやっていた模様です。
今年もやっぱり「偽」が続きますね。

コピー用紙なども「偽装」 日本製紙、社長が引責辞任へ(共同通信) - goo ニュース

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2008年を予測しちゃおう

2007年12月29日 22時23分09秒 | 社会問題
今年も残すところあとわずかとなりました。
そこで,今回は,鬼に笑われることを百も承知の上で,2008年の動きを独断と偏見で予測したいと思います。ただし,一部を除いて一応それなりの根拠はあるつもりですが,半分以上はシャレのつもりでご覧ください。

第1 社会全般
1 食品偽装,耐震強度偽装に引き続き,何かの偽装,偽造が発覚する。
2 北京オリンピックが一応成功し,日本もアテネほどではないが金メダルを取ったなどでしばらく盛り上がる。
3 自転車の危険運転(携帯電話しながら,ヘッドフォンステレオを聞きながら,暴走行為など)に対する取締りが強化され,若者が警察に逆切れする光景をあちこちで見かける。
4 高齢者を中心に「地デジ詐欺」被害が増加し,社会問題になる。

第2 政治
1 北京オリンピックと同時期に衆議院解散総選挙が実施さるが,猛暑であることとオリンピック中ということから関心も低く,投票率が低下し,自民公明が一応過半数を維持する。
2 民主党は,この選挙において「ガソリン税減税」を党の公約にするも,これに躊躇する議員が多く,足並みがそろわなかったなどの影響もあり,単独過半数を確保できなかった。小沢党首は責任を取り,党代表を辞任するも,後任人事が難航し,横路氏が暫定代表となる。
3 この選挙に先立ち,いわゆる小泉チルドレンの中で公認が受けられない人が増え,涙で訴えるものの,いまひとつ有権者には受け入れられず,そのまま選挙に出馬しない人が出てくる。
4 年金問題は,約束の3月にはまったく終わる気配すらないが,「一応突合作業だけは終わったので,公約違反じゃないよね」と舛添厚生労働大臣が見解で述べて,世間の顰蹙を買う。しかし,これで年金問題は一応終了したものとして扱われる。
5 選挙後,再び「消費税増税」が本格的に議論され,国会が空転する。

第3 経済
1 サブプライムローンのばば抜きに日本の銀行が知らぬ間に参加してしまい,しかもばばを持っていたことが秋頃に判明し,株価大暴落など経済的に大混乱を招く。外国人投資家は,日本から資金を引き上げBRICS(特にオリンピック前後の中国)に資金を投入することで,株式市場はかなり混乱し,第2の不良債権問題が発生する。
2 国債2008年問題については,多くは借り換え済みであり,または利息だけ払って再度10年もの国債を薦めるなどの措置で元本返済を免れ,さほど大きな混乱が生じずに済む(しかし,利息は増えていくことに変わりはない。)。
3 原油高は1バレル150ドルで一応落ち着くが,ドルに対する信用が今以上に落ちてしまい,円高が進行する(1ドル80円台に突入する)
4 結果,ガソリンは円高差益で安くできるはずなのが,まったく安くしていないことから,「実は便乗値上げではないか」という疑惑をよぶ(石油各社は去年はかなりの黒字で今年も黒字予定)。あわせて,便乗値上げ商品が相次ぎ,流行語大賞に「便乗値上げ」がノミネートされる。
5 魚類の価格が軒並み高騰し,特にマグロは先物投資の対象となってしまったことから,今の3倍近くまで値が上がってしまう(流行語対象に「マグロ,お楽しみに」がノミネートされる。)。

第4 スポーツ
1 北京オリンピックの代表選考に際し,複数の競技団体で「不透明な選考」が問題となり,選手などから苦情が相次ぐ。流行語大賞に「選考花火」がノミネートされる。
2 サッカー岡田ジャパンが苦戦し,岡田監督解任騒動が起こるも,後任者が見つからないことから,岡田監督が引き続き指揮を取ることに。
3 朝青龍亀田大毅の異種格闘技対決実現へ。

第5 その他
1 小島よしお,6月頃から一気に仕事が減る(でもそんなの関係ねぇ。)。
2 相次ぐ物価上昇から「物不足」が深刻化し,「売り渋り」が社会問題となり,流行語大賞にノミネートされる。
3 サンドウィッチマン世界のナベアツが大ブレイクする。

以上大雑把な大予測です。もちろん,シャレも含まれていますが,なんか明るいネタが思いつきませんでした。なんとか暗い話ははずれて明るいことばかりが続く年になってほしいっていうか,自分でもそういう方向に持っていきたいものです。

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霊感ヤマカン第六感で霊感商法にだまされるな

2007年12月26日 23時58分12秒 | 社会問題
フランキー堺さんのテレビ番組の話ではありません。
有限会社神世界をめぐる霊感商法疑惑について,サロン経営者が記者会見を開き,詐欺でないことを改めて主張していました。

「神世界」サロン経営者の女性が会見 霊感商法事件(朝日新聞) - goo ニュース

心の隙間にご用心

今回の件については,未だ詐欺と断定されたわけではないので,あくまでも一般論という前提で話をしますが,それにしてもいわゆる霊感商法にだまされる被害者がなぜ多いのでしょうか。
実は,霊感商法にはいくつかのキーワードがあります。簡単に言えば,「人の心の隙間に見事に入り込むコールドリーディング」という点です。
具体的には,次の点が見受けられる場合は,一歩ひいて考える必要があるでしょう。対象は宗教団体だけではなく,ヒーリング,マッサージ,化粧品,宝石,占い,よろづ相談など一見すると宗教ぽくないところも含めてさまざまです。

1 顔を見た瞬間に「あら,結構困っているのね」という(だから相談してるのに)
2 話をしっかり聞く(正しくは聞いた振りをしながら,次の情報探しをしているだけ。しかし,多くの人は,話を聞いてもらえるだけでその人に対する信用度がアップしてしまう。)。
3 「それは人には相談しにくいね」といって,共感する(家族や知人に相談しにくいから来ているのにねえ。また,共感するというのは,実は自分の心を開きやすいのである。)。
4 続けて「あなたの先祖が悲しんでいる。最近,お墓に言ったりしてないでしょう。」など先祖の話を出す(そうちょくちょくお墓に行く人は少ないため,該当すると思ってしまう。)。
5 さらに「あなたや家族で最近足の具合が悪い人がいませんか。これ,先祖からのシグナルよ。」などという足の怪我やひざの故障は比較的起こりやすい。特に高齢者はほとんど持病で持っている。だけど,急に言われると当たっていると思ってしまう。)。
6 そして,「これは宗教じゃないよ。でも,ちょっと試してみる。お金はあとでもいいよ。」などといってちょっとした小物を用意する(ここまで不安をあおった後で救済グッズが出ると,まさに地獄に仏として飛びついてしまう。まして金額が小さいとなると,これくらいいいやと思う。いわゆる「軽い催眠術」にかかった状態になる。)。
7 最後に「これで楽になるよ。大変になったらまたおいで」という(ここが最大のテクニック。結局一番気になる問題についてはまったく解決していないし,少したてば軽い催眠術もさめるので,急に不安だけがよみがえってくる。そうして二度,三度と訪れるようになる。)。
8 訪問回数が増えるにつれて,だんだん高いものを進めるようになる(はい,ここでカモ確定!)。
9 完全に信じきった客に対し,今度は「あなたの体験を友人に伝えたほうがいいよ。そうすると,あなたも救われるし,その友人も救われるよ。」などといって,友人を紹介するように促す(新たな顧客の獲得へ。もちろん,友人をたくさん紹介すれば幹部になるという手法もある。)。

こうして被害者が拡大してしまいます。
もちろん,まじめに取り組んでいる業者もいるため,この要件に合致したら即霊感商法というわけではありませんが,まじめに取り組んでいる業者の場合,少なくとも「悩み解決に直結した解決策」を提供します。ここが最大の違いといえるでしょう。

では,怪しい業者か否か,どうやって見分ければよいでしょうか。大きなポイントは「ものを売りつけようとするか否か」と,「今すぐ買わないと不幸になる」と意地でも何かを買わせようとする点にあります。
あとは,自分のシックスセンス(第六感)を信じるしかないでしょう。なんとなく馬が合わないと思ったら,すぐに止めたほうがいいと思います。そういうセンスも実は大切なのです。

霊感商法は,普通のマルチ商法などと違って,自分がだまされていることに気がつきにくいです。宗教を信じてはいけないという意味ではなく,何かというときに「一歩引いて自分を見る」という姿勢が大切だといえるでしょう。
あとは,「本当に相談できる友人知人を作る」ということも大切でしょうね。実はここが一番重要な点かもしれません。

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