あれは,あれで良いのかなPART2

世の中の様々なニュースをばっさり斬ってみます。
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大人の対応と子供の喧嘩

2008年10月27日 23時42分08秒 | 事故
「妻の死無駄にしないで」夫が会見…妊婦受け入れ拒否(読売新聞) - goo ニュース

妊娠中の女性が脳内出血になってしまったが,救急病院で受け入れ拒否があいつで,3日後に亡くなってしまった事件に関し,亡くなった女性の夫が記者会見に臨みました。その席上で,「誰も責めるつもりはない。ただ,妻の死を無駄にしないで」などと発言しました。
一方,石原都知事と舛添厚生労働大臣は,お互いに責任のなすりあいをしています。

亡くなった方の夫は本当に紳士だ

記者会見をニュース報道で拝見しましたが,この夫は実に冷静にかつ的確に発言をしていました。私が同じ立場であれば,あんな冷静に発言なんてできないでしょう。また,近年はやっている「他人なすりつけ」的な発言もまったくなく,むしろ「個人責任を問わない」と極めて寛容な姿勢で臨んでいたことは,もはや紳士というレベルにあるといえるでしょう。
今回,いわゆる「飛び込み出産」でもないく,また発病したときはかかりつけの医師の診断を踏まえて救急車を呼んでいるため,この夫や家族としては,「十分やれることはやっていた」といえます。その上で,この惨事に巻き込まれたわけですから,本来であれば怒り心頭に達しているはずです。しかし,それを表面に出さず,とにかく「社会システムが変わってほしい」と発言されることは,まさに「自分のような思いをする人がこれ以上現れないでほしい」という強い思いに他なりません。
この夫には,本当に頭が下がる思いで一杯ですし,またこの方が言うとおり,これを機に社会システムをもっと検証し,改善できるところは改善するべきでしょう。

一方,お粗末なのは,石原都知事と舛添厚生労働大臣です。今回の事故の原因について,「医師不足は厚生労働省のせい」と言えば,かたや「医師を適正配置しないのは,知事の責任」と応酬するなど,「責任のなすりあい」をしているにすぎません。責任を認めると損害賠償責任が発生すると思っているのかもしれませんが,大切なことは,「どっちの責任でもいいから,まず原因がどこにあるのかをしっかり追求すること」が第一なのです。しかし,残念なのことに,この2人はこうした検証作業を放置して,責任のなすりつけ合せあいを繰り広げています。
これでは,同じようなことがまた発生してしまいます。そうなると,この夫は本当に悲しい思いをするでしょう。

今回の問題,原因は一つではありません。いくつかの要素が混ざった結果です。
知事と大臣は,責任のなすりつけあいをする暇があれば,まずは事案に真っ正面から向き合い,その原因を検証し,真摯に反省した上で,改善策を講じるべきでしょう。
その上で,医師不足,システム不十分,病院不足などなどの原因について,修正していくべきです。
くだらないガキの喧嘩をしている場合ではないのです。

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