あれは,あれで良いのかなPART2

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高速道路大渋滞に,これが景気回復になるのかなあ

2009年05月05日 23時35分49秒 | 経済全般
ゴールデンウィークとETC割引の影響が相まって,この連休中は高速道路が大渋滞になっているようです。
また,高速道路の出口付近では,ETCレーンのみが大渋滞という皮肉な結果になっているようです。

Uターンで高速道渋滞 休日割引効果(共同通信) - goo ニュース

安全第一で運転してください

連休中に高速道路を使用される方は(特に明日は連休最終日なので),十分ゆとりを持って安全第一で運転をしてください。
また,出口の渋滞についてですが,実はあまり知られていませんが,「一般出口にETCカードを示す」ことで料金の支払いができます。当然,1000円の割引料金は維持されます。あくまでも,「入るときにETCの機械を使っている」という条件さえあれば,1000円になるので,出口が混んでいるときは,一般出口を利用するようにしましょう。
っていうか,こういうこと,どうせ渋滞になるのが分かっているのですから,もっと早く告知するべきですよね。

ところで,今回の渋滞劇を見て小さな疑問が2つほど出てきました。
1 1000円でこの状態じゃあ,民主党のいうような高速道路無料化にしたらどうなるのだろうか?
2 これだけの大渋滞で,本当に景気対策になったのだろうか?


1についてですが,民主党のマニフェストには「高速道路無料化」があり,これにより物流促進を期待しています。
確かに,今回の割引措置は,トラックなどは対象になっておらず,言ってしまえば「ごく一部のブルジョアのみ」が恩恵を被る措置になっています。したがって,無料化すれば,トラックなどの物流も促進され,何よりも問題となっている「トラックドライバーの過剰勤務」の改善にも役立つのではないかと思われます。
一方で,一部の人の恩恵ですら,この連休中はこれだけの大渋滞を発生させました。そうすると,本当に無料化すると,高速道路は高速道路として十分機能するのでしょうか。下手すると,常時首都高並の渋滞にならないでしょうか。
高速道路で渋滞が続くと,もはや「高速」ではありませんから,物流機能はむしろ麻痺する可能性があります。
諸外国で無料化が成功していますが,日本の場合,自動車保有量が尋常ではないため,何か足かせがないと大変なことになるかもしれません。

2についてですが,一部識者は「予想以上に人が外に出たので,かなりの景気対策になった」と論評していました。
確かに,人が動くこと自体が景気対策には重要です。しかし,本当に大切なのは,「お金を落とすこと」なのです。
ところが,今回の場合,高速道路の恩恵を受けて外に出ようという人の絶対数が増えたのかというと,必ずしもそうともいえません。実際は,「電車や飛行機の代わりに高速道路で帰省した」人や,「高速道路云々に関係なく出かける予定だった」という人がかなり多いのではないでしょうか。
そうすると,実は「落とすお金はほとんど変わらない」っていうことになります。
むしろ,渋滞の弊害が懸念されます。結局,大渋滞が発生し,又はそれが予測されたために,「十分滞在しない」「早めに帰る」「予定を切り上げる」などをした方が多いと思われます。そうすると,必然的に「お金を落としてこない」ことになります。つまり,景気対策として不十分なのです。
そして,何よりも懸念されるのは,「営業車両が大渋滞に巻き込まれた」という点です。つまり,物流に支障を来しかねないということです。通常の経済活動自体に影響を与えてしまった可能性すらあります。それでは,景気対策どころの騒ぎではありません。
また,渋滞に巻き込まれている間は,お金を落とすことはできません。つまり,「経済活動が停滞」しちゃっています。
極端な話ですが,3時間渋滞に巻き込まれているのであれば,近所のコンビニでパンとおにぎりとお茶と雑誌でも買い,レンタルビデオでビデオでも借りて,自宅でテレビやビデオを見ている方が実は景気対策としては有益な行為なのです(誤解のないようにいいますと,高速で出かけるのが悪いと言っているのではありません。その政策を考えた人たちの考えどおり世の中は動いていない,っていう意味での例えです。)。

こんなところです。もちろん,「それに対する満足な対案」はありません。また,高速道路を安くするということは,発想としては良かったと思います。
あとは,「運用をどうするか」という点について,もう少し考えてみるとよかったのかな,って思います。
連休明け以降の土日の交通量がどうなるのか,また,「本当にお金を落とす」行動をしていたのか,この辺りの分析が待たれるところです。

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