イギリスでは今月5日に総選挙が行われますが,労働党と保守党の二大政党制といわれているイギリスでも,二大政党制を揺るがすような選挙になるのではないかといわれており,内外から注目を集めています。
英国の二大政党制が揺らぐ中、英国メディアは鳩山政権について(gooニュース・JAPANなニュース) - goo ニュース
イギリスの二大政党制は結構前から崩壊し始めていたのですが・・
なんか,この報道を聞くと,あたかも日本の「自民,民主のどっちも選択できない」などという日本の二大政党制破綻を受けて,「実はイギリスでも」みたいなノリで話が出てきているようにも見えてしまいます。
しかし,実際には,1990年代頃から二大政党制が崩れ始めてきました。具体的には,労働党から分離した自由民主党が第3党として台頭しているのです。こっちの自由民主党は大変元気でして,今回の選挙では,もしかしたら第2党になるのではないかなどとささやかれているくらいです。
そもそも,今の与党は労働党ですが,かなり世論は厳しいようです。実際,地方議会では負けが続いています。ざっくりイメージは,「日本の民主党」のような立ち位置です。
一方,今の野党第一党は保守党ですが,名前とは裏腹にサッチャー首相に代表されるようなイケイケ路線の政党です。しかし,もはや過去の栄光に近い立ち位置にあります。ざっくりイメージは,「日本の自民党」のようなものでしょう。
いずれにせよ,イギリスでも20年近く前から,急激な財政悪化という英国病が蔓延し,そこか政治不信というか閉塞感というものが国民の間に広がってきたことなどから,第3党に対する新たな期待が高まってきたという状態なのです。
イギリスの自由民主党は,ざっくりいうと「みんなの党」のようなものかもしれません。まあ,分離元が労働党なので,若干イメージと違うかもしれませんが,いずれにせよ「二大政党は崩壊した」という前提において,政治活動を行っています。
こうして,イギリスでも二大政党は崩壊しています。おそらく,政治学的に見ると,小党→二大政党になると一般に説明されていますが,私個人の見解としては,その後は二大政党→小党→独裁のラインに戻っていくのではないかと考えています。ただし,前にも説明しましたが,ここでいう独裁とは,「暗黒独裁」ではなく,「議会と憲法に信任されたトップが,国民から信託を受けて政治を行う。ただし,国民からの信頼を失った瞬間,独裁は終了」という「限定的な大政翼賛会」みたいな感じになるのではないでしょうか。
いずれにせよ,イギリスの選挙結果は,日本の将来を占う一つのメルクマールになると思います。っていうか,ほぼ確実に「自由民主党」が圧勝します。すると,日本の場合,「イギリスの自由民主党になる政党はどこか?」っていう話になるのかな,って思われます。少なくとも,日本の自民党はイギリスの自由民主党にはなれませんし,民主党も当然の助動詞べしです。
では,あとの小党はどうかというと,まあせいぜい国民党的な立ち位置に終わりそうな気がします。
どこが第3党になってもいいのですが,いつも言うように,「数合わせのポーカー」で選挙をやるのではなく,「本気で国民生活を考える」ということを視点にした第3党が台頭することを願いたいものです。少なくとも,イギリスの自由民主党に勢いがある理由の一つは,「国民世論が二分するような意見についても,早々にしっかり明示する」という点にあり,下手な媚を売っていない点にあります。日本の政党も,媚売るのではなく,「まずはビジョンを示す」ことをきちんとやってほしいものです。そういう意味では,少しはイギリスを見習うべきでしょう。
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イギリスの二大政党制は結構前から崩壊し始めていたのですが・・
なんか,この報道を聞くと,あたかも日本の「自民,民主のどっちも選択できない」などという日本の二大政党制破綻を受けて,「実はイギリスでも」みたいなノリで話が出てきているようにも見えてしまいます。
しかし,実際には,1990年代頃から二大政党制が崩れ始めてきました。具体的には,労働党から分離した自由民主党が第3党として台頭しているのです。こっちの自由民主党は大変元気でして,今回の選挙では,もしかしたら第2党になるのではないかなどとささやかれているくらいです。
そもそも,今の与党は労働党ですが,かなり世論は厳しいようです。実際,地方議会では負けが続いています。ざっくりイメージは,「日本の民主党」のような立ち位置です。
一方,今の野党第一党は保守党ですが,名前とは裏腹にサッチャー首相に代表されるようなイケイケ路線の政党です。しかし,もはや過去の栄光に近い立ち位置にあります。ざっくりイメージは,「日本の自民党」のようなものでしょう。
いずれにせよ,イギリスでも20年近く前から,急激な財政悪化という英国病が蔓延し,そこか政治不信というか閉塞感というものが国民の間に広がってきたことなどから,第3党に対する新たな期待が高まってきたという状態なのです。
イギリスの自由民主党は,ざっくりいうと「みんなの党」のようなものかもしれません。まあ,分離元が労働党なので,若干イメージと違うかもしれませんが,いずれにせよ「二大政党は崩壊した」という前提において,政治活動を行っています。
こうして,イギリスでも二大政党は崩壊しています。おそらく,政治学的に見ると,小党→二大政党になると一般に説明されていますが,私個人の見解としては,その後は二大政党→小党→独裁のラインに戻っていくのではないかと考えています。ただし,前にも説明しましたが,ここでいう独裁とは,「暗黒独裁」ではなく,「議会と憲法に信任されたトップが,国民から信託を受けて政治を行う。ただし,国民からの信頼を失った瞬間,独裁は終了」という「限定的な大政翼賛会」みたいな感じになるのではないでしょうか。
いずれにせよ,イギリスの選挙結果は,日本の将来を占う一つのメルクマールになると思います。っていうか,ほぼ確実に「自由民主党」が圧勝します。すると,日本の場合,「イギリスの自由民主党になる政党はどこか?」っていう話になるのかな,って思われます。少なくとも,日本の自民党はイギリスの自由民主党にはなれませんし,民主党も当然の助動詞べしです。
では,あとの小党はどうかというと,まあせいぜい国民党的な立ち位置に終わりそうな気がします。
どこが第3党になってもいいのですが,いつも言うように,「数合わせのポーカー」で選挙をやるのではなく,「本気で国民生活を考える」ということを視点にした第3党が台頭することを願いたいものです。少なくとも,イギリスの自由民主党に勢いがある理由の一つは,「国民世論が二分するような意見についても,早々にしっかり明示する」という点にあり,下手な媚を売っていない点にあります。日本の政党も,媚売るのではなく,「まずはビジョンを示す」ことをきちんとやってほしいものです。そういう意味では,少しはイギリスを見習うべきでしょう。
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