読売新聞のシミュレーション、最大の問題点は、そもそも朝鮮半島有事と日本の自衛隊の問題を意識して日米安保条約が締結されていますから、米軍はこの問題を織込み済みで戦略計画が出来ているのです。仮に憲法改正して国防軍ができると、日米安保は不要となり、日本国内米軍基地の根拠がなくなります。
今朝の読売新聞、朝鮮半島有事のシミュレーションから憲法9条の問題点を暗に指摘しています。シミュレーション自体は、問題点をうまく整理されており、現実的に発生しうるものとなっていますが、正直、露骨な憲法改正論議に持っていこうっていう感が否めません。
ただし、有事のシミュレーションをすることは大切です。正直、北朝鮮の実情からすると、読売新聞のシミュレーションのようなことは無益なのでやらないとは思いますが、万一のときに国家機関があたふたしないようにしておくことは必須なのです。
実際、ゲル幹事長が防衛庁長官時代に、UFOが来たら自衛隊はどのように対処すべきか、というシミュレーションを、制服組の中核メンバーに考えさせたことがあります。もちろん、勉強の一環というレベルではありますが、こういうことを意識することが大切なのです。
読売新聞のシミュレーション、個別に見ると、例えば、要人保護の観点で機雷駆逐は現在でもできるはずです。したがって、限定的な範囲にはなってしまうものの、掃海艇はある程度活躍できます。