あれは,あれで良いのかなPART2

世の中の様々なニュースをばっさり斬ってみます。
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グッドウィル問題,Who's Bad?

2007年06月10日 20時46分27秒 | 経済全般
コムソン問題はあちこちで波紋を広げています。

折口会長、テレビで釈明 「不正、故意ではない」(共同通信) - goo ニュース

でも本当に悪いのは誰?

今回の問題は,論点が簡単そうで複雑なのです。今,問題にしているのは「営業譲渡先が同一グループではおかしい」という点ですが,実はこれ自体は小さな話なのです。
むしろ,今回の一件により「裏を返すと,グループ企業を有効に活用すれば,実際にわずかな人材しかいなくても帳簿上大丈夫であるという法体制である」という介護制度自体の矛盾を露わにしてしまったという点に大きな問題があったといえます。
もちろん,法的に役員兼務は禁止していますが,現場職員の完全兼務は禁止していません。グッドウィルは,これに目を付けて介護士の不正を行っていたわけですから,グッドウィルの今回の事業譲渡措置だって,結局はこの流れの一環に過ぎないわけです。
では,悪いのは本当にグッドウィルだけでしょうか。もちろん,グッドウィルが良いとは全く思いません。むしろ,コムソンがグッドウィルグループに入ってから,異常なまでの「営利追求」になり,評判を落としたことは否めません。
しかし,法的不備を放置し,今後も小さな見直ししか考えていない厚生労働省側の対応に非常に問題があるといえるでしょう。はっきり言えば,「第2のグッドウィル」が発生しても仕方のない法体制であり,チェック体制であるといえます。
特に監督体制については,役所は全体的に後手に回っています。国土交通省の建築確認民営化の際も,役所側の監督はほとんどスルー状態でしたし,総務省の政治資金報告もほとんど監督されていない状態にあります。
民間活力を導入することはいいことですが,これは決して「丸投げ」であってはなりません。役所としてしっかりと「目を光らせる」必要があります。
今回の件も,介護制度の企画立案には職員は多く張り付いていますが,業者チェックに携わる職員が果たしてどの程度いたでしょうか。
そう考えると,今回の問題,グッドウィルと厚生労働省トップとの「共同正犯」のように思えてなりません。

厚生労働省としては,これを機に法体制はもちろんのこと,組織体制についても早急に見直すべきでしょう。

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ここだけ違うから.... (テツ)
2007-06-11 08:31:58
こんな大きい企業だから問題になっておりますが、中小でもやり放題にしております。
マスゴミももっと詳細に取り上げて、一斉に整備しなおす世論を組み立てないとダメですねえ。
まあ広告料をもらっているからやりにくいんでしょうけど。
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民間の活力 (スナッチャー)
2007-06-11 10:01:28
おかにゃんさん、おはようございます。

良く「民間の活力」を利用って言いますが
何だかとても“胡散臭い”言葉に思えてきました。
お国の機関の監督だけは、しっかりして欲しい。

我が家の80代の母は、僅かな年金から介護保険料を
徴収されるようになったときに、
「いずれお世話になるから・・」
って諦めましたが・・・イマイチ納得できなかった。

あの介護保険は、“ある種の機転の利く”人にとって
宝の山だったのですね・・・

余談ですが・・折口さん“あの頭”評判悪いですね。
“泣きの演技”も、カメラ目線安倍さんより、
気持ち悪い~~ナンチャッテ。
返信する
テツさま,コメントありがとうございました (おかにゃん)
2007-06-12 00:57:18
こんばんは。
「介護商売は儲けがない」と言ってましたが,儲けがない商売だからこそ,国からの援助(介護保険)があるわけです。
ってことは,結局「儲かる」っていうことなんですよね。
あくまでも,「客からの支払のみ」ではもうからないという説明を,折口会長はしているに過ぎません。
当然,他の企業でも同様の事例はあるかもしれませんね。
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スナッチャーさま,コメントありがとうございました (おかにゃん)
2007-06-12 01:00:19
こんばんは。
折口会長の風貌からして,どうも同情できない感じですよね。年収6千万円と言われると,ひがみ根性もありますが,「十分儲かってるがな」と思わずつっこいいれたくなります。
ところで,「民間の活力」という単語,本当に言いように使われていると思います。理想はいいものなのですが,実際は「単なる下請け」に過ぎないため,不正の温床にもなる場合があります。もちろん,まじめにやっている企業がほとんどなのですが,役所主導の場合は,結構怪しいものも多いですね。
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処分逃れ (あざらしサラダ)
2007-06-12 06:17:10
♪こんにちは。
経済界の要請に応えて政府が規制緩和政策を推進するなか、行政によるチェック機能は事前チェック型から事後チェック型へ転換しており、多くの企業ではコスト削減の目的だけでなくて、不良行為により市場から閉め出された場合の「捨て石」とするための「持ち株会社」化が多発しているのではないかと思われます。
そう考えると、政府と経済界が共同でこうした仕組みを作り上げたとも言えるでしょうね。
返信する
同じ穴のムジナ? (あざらしサラダ)
2007-06-12 06:41:03
♪そういえば、コムスンがグッドウィルグループから競合相手のワタミグループに譲渡されると報道されていましたが、ちょっと調べただけですが余り評判が良くないみたいですね。
同グループでもサービス残業などの不当労働行為が横行しているようですが、実際のところはどうなんでしょうか。
まさか、ワタミの渡辺美樹CEOが総理お気に入りの「教育再生会議」の一員だから便宜を図っている、なんてことではないですよね、笑。
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あざらしサラダさま,コメントありがとうございました (おかにゃん)
2007-06-13 01:16:12
こんばんは。
最近では,観光バスの事故などをきっかけに,規制緩和のあり方自体が見直され始めています。
規制緩和とは,「すべていい加減」なのではなく,「自由競争による自然淘汰」が狙いにあるといえるのですが,日本の場合は,どうしても「護送船団」の意識が強いため,本格的な競争にはならないようです。
そして,護送船団の原因は,役所側にあるといえます。
結局,まだまだ「規制緩和という名の規制」の中で踊らされているだけなのかもしれませんね。

また,ワタミグループですが,社長のひととなりはともかく,基本は「経費削減は人件費削減から」という発想にあるようです。
「福祉で儲ける」という発想を多少なりとも減らしてくれればよいのかもしれませんね。
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