収賄容疑で守屋前防衛省事務次官と妻が逮捕されました。そして,防衛省の家宅捜索が夜半まで行われましたが,その中で,守屋前次官のメモが押収された用です。仮にメモに書いた内容がすべて真実であれば,多くの防衛族議員が捜査対象になるといわれており,関係者は戦々恐々としているようです。
守屋前次官、詳細に日記 会合の相手・内容も判明か(朝日新聞) - goo ニュース
防衛省防衛できず
前次官はともかく,妻が逮捕されるというのはなかなか衝撃的な展開かと思います。新聞では,「身分なき共犯」などと言われていますが,これは刑法65条1項で「身分ない人も共犯にできますよ」という規定に基づくものです。
つまり,妻は公務員という身分はないものの,「これは賄賂だ」と認識し,「これをもらえば夫が仕事をやりやすくなる」などがあれば,収賄罪の共犯(共同正犯)にしちゃいましょう,っていうことになっているのです。
ただ,実際は,「賄賂性の認識」を検察側が立証することが困難な場合が多いことから,公務員でない妻を逮捕するということはほとんどありませんでした。
今回のケースでは,妻に対しても過剰な接待をしており,しかも妻からも要求があったこと,その金額がかなり大きいこと,夫に対する影響力が大きく,間接的に防衛省に対する影響力を与えることができるなどから,共同正犯になると判断し,逮捕したものと思われます。あとは,これで公判維持ができるか,この点は注目です。
ところで,守屋前次官ですが,かなりのメモ魔で,日々の様子を日記のごとくメモに残していたようです。特捜部はこのメモを押収したらしいとのことなので,今後子のメモに何が書かれており,どう分析するのか,注目が集まっています。
額賀大臣の出欠状況もこれが一つのヒントになりますし,そもそも額賀大臣や久間前長官など防衛族議員が本当に山田洋行等から利益を得ていたのか,それと職務の関係の有無などを調べる上で貴重な資料になることでしょう。このメモから「政界ルート」に捜査対象が拡がるか,注目です。
それとも,単なる「妻がこわいよー」ということばかり書かれたメモだったのでしょうか?それはそれで身分なき共犯の成立の参考になるとは思いますが。
守屋メモ,これに本当におびえているのは,どこのどいつだーい?「私だよ」って誰がいうでしょうか,こうご期待!
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TB先一覧
http://blog.kansai.com/bbrsun/1877
http://blog.livedoor.jp/ktu2003/archives/51229859.html
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防衛省防衛できず
前次官はともかく,妻が逮捕されるというのはなかなか衝撃的な展開かと思います。新聞では,「身分なき共犯」などと言われていますが,これは刑法65条1項で「身分ない人も共犯にできますよ」という規定に基づくものです。
つまり,妻は公務員という身分はないものの,「これは賄賂だ」と認識し,「これをもらえば夫が仕事をやりやすくなる」などがあれば,収賄罪の共犯(共同正犯)にしちゃいましょう,っていうことになっているのです。
ただ,実際は,「賄賂性の認識」を検察側が立証することが困難な場合が多いことから,公務員でない妻を逮捕するということはほとんどありませんでした。
今回のケースでは,妻に対しても過剰な接待をしており,しかも妻からも要求があったこと,その金額がかなり大きいこと,夫に対する影響力が大きく,間接的に防衛省に対する影響力を与えることができるなどから,共同正犯になると判断し,逮捕したものと思われます。あとは,これで公判維持ができるか,この点は注目です。
ところで,守屋前次官ですが,かなりのメモ魔で,日々の様子を日記のごとくメモに残していたようです。特捜部はこのメモを押収したらしいとのことなので,今後子のメモに何が書かれており,どう分析するのか,注目が集まっています。
額賀大臣の出欠状況もこれが一つのヒントになりますし,そもそも額賀大臣や久間前長官など防衛族議員が本当に山田洋行等から利益を得ていたのか,それと職務の関係の有無などを調べる上で貴重な資料になることでしょう。このメモから「政界ルート」に捜査対象が拡がるか,注目です。
それとも,単なる「妻がこわいよー」ということばかり書かれたメモだったのでしょうか?それはそれで身分なき共犯の成立の参考になるとは思いますが。
守屋メモ,これに本当におびえているのは,どこのどいつだーい?「私だよ」って誰がいうでしょうか,こうご期待!
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不肖めが、10月30日エントリ記事
http://selgae.exblog.jp/6480329/
でも既に指摘していた「刑法第65条第1項」(身分犯の共犯)でありますが、これについての判例があるようでございます。上記10月30日付コメントで、ボンクラめが指摘し取りましたが・・・
http://www.tatsumi.co.jp/stream/documents/shin_tantou_0805.pdf
ここ↑は辰巳法律研究所公式サイトの短答戦略セミナー(問題)及び解説ですけれども、その78ページⅣの解説に指摘がございます(存在汗)
「大判昭7・5・11」とありますので、「大審院判決昭和7年5月11日」の判決です
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確かに共同正犯の判例ありましたね。ご指摘ありがとうございました。
でもって、1ヶ月前に私も「妻に共同正犯成立」としっかり言ってましたね
自分で言っておきながら「予想外」というコメントを出した私も、いよいよやばい状態かも!!
私だよっ・・・額賀君
私だよっ・・・久間君
・・・どれも当てはまりますね。
確かにこの辺は一番おびえているでしょうね。ただ,もしかしたら今名前が出ていない人でもっとおびえている人がいるかも!!
ただし,結構政治家も図太い人がいますから,メモに名前があっても,「でもそんなの関係ねぇ」で押し切るかもしれませんね。はたしてそんなオッパッピー野郎が出てくるか,みものですね。