アメリカのサブプライムローンに絡む株安が世界中に影響し,日本も一気に全面安となりました。それに引っ張られてドル安も加速し,一時は1ドル111円にまで落ち込むなど,さまざまな影響が出始めています。
円、114円台前半=不安定な値動き続く-NY外為 (時事通信) - goo ニュース
個人的には円高大歓迎なんだけど
まず,超個人的な話からしますと,来月ワイハーに行く関係がありますので,これからしばらくは円高大歓迎なのです。あとは,今TCやドル現金を両替しようか,それとも円高が進むならばクレジットカードで買い物をしようかなど,自分中心で考えると今の傾向は大歓迎なのです。
だけどもだけど,経済界は戦々恐々としています。輸出関連メーカーにとっては,115円を割り込むことは死活問題らしいからです。ただでさえ原油高で経費が圧迫されて中で,円高が進めば,そりゃ経費だけが増えることになりますから,当然粗利は減ります。粗利が減れば,再投資が難しくなりますから,業績の成長は見込めません。下手すれば,またも給料カットということになりかねません。
もちろん,輸入業者は喜びますが,メジャー輸入業者たる石油関係業界は,「そもそも値上げが続いている」という状況からすると,円高の恩恵はあまり受けません。
結局,「自称景気がいい」という日本経済は,この一連の問題で,一気に失速する可能性があります。ただし,一方で,もともと景気が良くなかったという多くの中小企業からは,「でもそんなの関係ねー」という声も聞こえてきそうですが・・。
昭和の時代,「アメリカがくしゃみをすれば,日本は風邪を引く」という格言がありました。アメリカ経済がちょっとぐらつけば,日本は一気に不景気になるという意味です。
今回のサブプライムローンの問題は,ある意味では,当然発生が想定されることでした。アメリカとしては,リスクヘッジのために日本を含む多くの諸外国からの投資を求めていたわけで,そういう意味では,今回の株安はアメリカのリスクヘッジ策が見事に当たっただけに過ぎません。
問題はここからで,未だにアメリカ経済にすべてを頼っている日本経済がどうなるかということです。おそらく,アメリカのバブル経済はこれを機に一気に破綻する可能性があります。日本の15年くらい前の状態と非常に似ています。当然,アメリカバブルが崩壊すれば,アメリカの機関投資家の多くも資金回収に走りますから,日本の株も一気に放出されます。とすると,日本の株式市場は一気に下落することになります。しかも,アメリカ投資家の多くはもはや株を買う資金すらありませんから,日本市場から完全に撤退します。すると,日本市場は,日本人と中国人だけの市場となります。
ただし,中国人投資家も相当したたかですから,日本市場が冷え込んだと判断すれば,とことん底値を狙ってきます。つまり,しばらくは「売り」を中心にしていくことになります。一方,日本人投資家は,村上事件やライブドア事件の影響を引っ張っており,あんまり無茶な投資は敬遠する傾向にあります。それよりなにより,日本は決して景気がいいわけではありませんから,市場を引っ張れるような機関投資家はほとんどいないでしょう。
以上の状況を踏まえると,これからの日本市場は,かなり冷え込んでしまうのではという怖さがあります。かつてのように,「アメリカのくしゃみで日本が風邪」など生やさしいものではありません。アメリカのくしゃみが「日本の多臓器不全」を呼びかねないのです。多臓器不全,すなわち「日本経済の死亡」です。
ちなみに,イラク特措法の問題がいやな時期に絡んでいまして,民主党は11月1日までにこの法案を成立させない方向で進めています。特措法の是非は別にして,もしこれが否決された場合,アメリカは当然日本に対する事実上の経済制裁に出ますから,そうなるとふらふらな日本経済に一気にとどめを刺す可能性もあります。
以上はあくまでも最悪のシナリオです。経済ジャーナリストの多くは,今回の問題は短期間で解決できるとみており,日本経済の影響も最小限ですむと見ています。しかし,あらゆる可能性は考えておく必要があるでしょう。当然,日本企業としても,今以上にリスクヘッジの経営を構築する必要があるかもしれません。
そして,株式の個人投資家の方,今回の動きをどう読むかはあなた次第です。株を売るか,放置するか,買うか,その判断はすべて自己責任で決めましょう。
当然,私もドルにいつ両替しようかは,自己責任です。困った,困った・・。
よろしければ1クリックお願いしますm(__)m→人気blogランキングへ
TB先一覧
http://seal-do-weblogs.seesaa.net/article/51895496.html
http://taikee.blog65.fc2.com/blog-entry-419.html
円、114円台前半=不安定な値動き続く-NY外為 (時事通信) - goo ニュース
個人的には円高大歓迎なんだけど
まず,超個人的な話からしますと,来月ワイハーに行く関係がありますので,これからしばらくは円高大歓迎なのです。あとは,今TCやドル現金を両替しようか,それとも円高が進むならばクレジットカードで買い物をしようかなど,自分中心で考えると今の傾向は大歓迎なのです。
だけどもだけど,経済界は戦々恐々としています。輸出関連メーカーにとっては,115円を割り込むことは死活問題らしいからです。ただでさえ原油高で経費が圧迫されて中で,円高が進めば,そりゃ経費だけが増えることになりますから,当然粗利は減ります。粗利が減れば,再投資が難しくなりますから,業績の成長は見込めません。下手すれば,またも給料カットということになりかねません。
もちろん,輸入業者は喜びますが,メジャー輸入業者たる石油関係業界は,「そもそも値上げが続いている」という状況からすると,円高の恩恵はあまり受けません。
結局,「自称景気がいい」という日本経済は,この一連の問題で,一気に失速する可能性があります。ただし,一方で,もともと景気が良くなかったという多くの中小企業からは,「でもそんなの関係ねー」という声も聞こえてきそうですが・・。
昭和の時代,「アメリカがくしゃみをすれば,日本は風邪を引く」という格言がありました。アメリカ経済がちょっとぐらつけば,日本は一気に不景気になるという意味です。
今回のサブプライムローンの問題は,ある意味では,当然発生が想定されることでした。アメリカとしては,リスクヘッジのために日本を含む多くの諸外国からの投資を求めていたわけで,そういう意味では,今回の株安はアメリカのリスクヘッジ策が見事に当たっただけに過ぎません。
問題はここからで,未だにアメリカ経済にすべてを頼っている日本経済がどうなるかということです。おそらく,アメリカのバブル経済はこれを機に一気に破綻する可能性があります。日本の15年くらい前の状態と非常に似ています。当然,アメリカバブルが崩壊すれば,アメリカの機関投資家の多くも資金回収に走りますから,日本の株も一気に放出されます。とすると,日本の株式市場は一気に下落することになります。しかも,アメリカ投資家の多くはもはや株を買う資金すらありませんから,日本市場から完全に撤退します。すると,日本市場は,日本人と中国人だけの市場となります。
ただし,中国人投資家も相当したたかですから,日本市場が冷え込んだと判断すれば,とことん底値を狙ってきます。つまり,しばらくは「売り」を中心にしていくことになります。一方,日本人投資家は,村上事件やライブドア事件の影響を引っ張っており,あんまり無茶な投資は敬遠する傾向にあります。それよりなにより,日本は決して景気がいいわけではありませんから,市場を引っ張れるような機関投資家はほとんどいないでしょう。
以上の状況を踏まえると,これからの日本市場は,かなり冷え込んでしまうのではという怖さがあります。かつてのように,「アメリカのくしゃみで日本が風邪」など生やさしいものではありません。アメリカのくしゃみが「日本の多臓器不全」を呼びかねないのです。多臓器不全,すなわち「日本経済の死亡」です。
ちなみに,イラク特措法の問題がいやな時期に絡んでいまして,民主党は11月1日までにこの法案を成立させない方向で進めています。特措法の是非は別にして,もしこれが否決された場合,アメリカは当然日本に対する事実上の経済制裁に出ますから,そうなるとふらふらな日本経済に一気にとどめを刺す可能性もあります。
以上はあくまでも最悪のシナリオです。経済ジャーナリストの多くは,今回の問題は短期間で解決できるとみており,日本経済の影響も最小限ですむと見ています。しかし,あらゆる可能性は考えておく必要があるでしょう。当然,日本企業としても,今以上にリスクヘッジの経営を構築する必要があるかもしれません。
そして,株式の個人投資家の方,今回の動きをどう読むかはあなた次第です。株を売るか,放置するか,買うか,その判断はすべて自己責任で決めましょう。
当然,私もドルにいつ両替しようかは,自己責任です。困った,困った・・。
よろしければ1クリックお願いしますm(__)m→人気blogランキングへ
TB先一覧
http://seal-do-weblogs.seesaa.net/article/51895496.html
http://taikee.blog65.fc2.com/blog-entry-419.html
ふむふむ、円高にございますね(ドルが円にもユーロにも安い?汗)
為替取引と言えば、こないだ某所でも書いたのでありますが、不肖は数年くらい前まで、外為先物取引の執行責任者でありました(今はほとんどやらない汗)
「先物取引」なんちゅうと、「そらヤバイ!」ってなイメージが付きまとうものでありますが、ちゃんとした業務でちゃんとした銀行屋さんとやる「先物取引」は、ちゃんとしたリスクヘッジなのでございます(業務上リスクをヘッジしちゃう汗)
3ヶ月後にJPY-USDの為替取引(決済)が海外取引契約で必要とします。今の円ドルレートがTTS(=ドル買い:電信扱いと言って現ナマのやり取りではなく電子的帳簿上のやりとりを指します)で、115円としましょう。ところが3ヶ月後にも115円であるとは限りません(変動相場制の汗)
しかし企業会計上では、そのコストを早めに(契約上で)確定したいのが心情にございます。そこで現在のレートから、3ヶ月後に決済するという取引(約定)をするのであります。中にはオプション取引と申しまして、その途中で(大きすぎる円高・円安理由で)解約もありますが、反則金もありますので、ここいらへんの兼ね合いもムズイものがございます(トレードオフな汗)
実際に先物予約するレートは、その予約期間、日米金利差、スプレッド幅(JPY-USDのTTS/Bレート幅)、そして銀行屋手数料等いろんた要因がありますが、銀行屋などの店頭表示のTTS(東フォレ等のリアルタイム値)より若干高いくらいです(場合によっては同じくらいかなの汗)
しかしであります、今日115円でも明後日に110円なんちゅうこともあるわけで、100万ドルとしますと、その2日で400万円を喪失したことになるのでございます(日産シ●マが消えた汗)
不肖がその先物取引をやっていた頃は、そらーんもー、毎日が胃の痛む日々でありました。んー、ここらで(予約を)入れとくか・・・なーんてやって、次週になると、「今日は社員1人分の給料だなぁ」とか「今週でマ◆クⅡが1台消えたなぁ」とか・・・喪失しすぎ?汗
まぁ、円安トレンドにある時期は、それなりにお得もありましたが、円高傾向にありますと日銀介入がある日突然やってくるので、うだうだやっているうちに一気に降下・・・あちゃー介入あったかぁ!と思うと後の祭り(笑)
銀行屋の情報では、当然ながら日銀介入など掴み切れないのは言うまでもありません(日銀は突然の極秘汗)。そらーんもー、相場など読み切れないトーシロ親爺ではありました(絶対不肖は相場師になれない汗)
<おかにゃん管理人>:訂正を許可します。
<親爺証人>:伏してお詫びし訂正いたします。
> 今日115円でも明後日に110円なんちゅうこともあるわけで、
> 100万ドルとしますと、その2日で400万円を喪失
×400万円を喪失
○500万円を喪失
経済音痴な私目に対し,大変ご丁寧に解説いただきましてありがとうございました。
なにしろ,旅行前にTTSを見て,旅行後にTTBを見るという程度のことしかやりませんもので,それ以上になるとびびり病が発生し,拒絶反応を起こしてしまいます。それゆえ,新●銀行の摩訶不思議な預金には手を出さないまま,普通預金(日本円)にしたままの状態なわけです,はい。
しかし,先週から今週にかけては本当に乱調です。さすがにやばいということから,ドル高に少し戻ってきていますが,しばらくは乱交気流が続きそうですね。ディーラーさんも大変だと思います。
ちなみに,これは完全に余談ですが,ノストラダムスの大予言で,1999年の予言内容は,「日本の円高」であるという見解を唱えた某研究家がいました。それが事実なら,ノストラダムスってある意味「大天才」だったかもしれませんね(笑)。
しかし梅雨明け後急激に暑いですねえ。
私の方は相変わらず元気そのものでジョグしまくりですが、今朝方、クマゼミの声が急激に減ったように思いました。
秋はもうそこまできている?
これからもよろしくお願いいたします。
相変わらず暑いですね。最近では,「オールナイト蝉」が絶好調で,ゆっくり寝ていられません(^_^;)。
とはいえ,夜の草むらから,鈴虫の声も聞こえ始めてきました。
秋ももうそこまで来ているかもしれませんね。