あれは,あれで良いのかなPART2

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国勢調査が始まりました

2005年10月02日 03時09分44秒 | 政治
5年に1度の国勢調査が行われています。これは日本の現状を把握するためと今後ののほんのあり方を考える上での重要な資料となります(議員定数や地方交付税もこの国勢調査の結果を踏まえています。)。
一方で個人情報保護が叫ばれている現在,この国勢調査についても個人情報保護を理由に提出に難色を示している人もかなりいると聞いています。

是非とも調査には協力しましょう!

調査員の方は安い報酬で頑張っています。調査員の人に調査の文句をいっても何の役にも立ちません。ただ困るだけです。また,市区町村役場の統計担当も,国からの指示に基づいて機械的に動いているだけです。彼らにも国勢調査について何ら決定権がありません。
国勢調査制度や手法に文句がある人は,調査員や市区町村役場の担当者ではなく,直接国に言いましょう。さもなければ,自分たちの苦情の趣旨が制度改善につながりません。

もちろん,現状の調査方法や調査内容がすべてよいとは言いません。
むしろ,国勢調査の趣旨や個人情報という観点を踏まえた場合,次の点について今後改善を要すると考えます。

1 調査員の回収方法
  今回から封筒が全戸配布されるようになりました。そして,この封筒に調査票を入れて封をすれば,調査員に内容が知られないという説明になっていました。
  しかし,知人の調査員の話では,「調査員が調査票に記入する項目があるが,封されている場合,それを役所の担当者が記入することになる」ということでした。確かに,調査票をよく見ると,調査員に内容をチェックしてもらうとう前提で作られています。
  もちろん,地域によっては近所のことをみんな知っているという調査員もいますが,やはり原則は「調査員は内容を見ない。」という手法にするべきだと考えます。

2 調査項目の削減
  国勢調査の趣旨は,人口,世帯数,男女比率,既婚未婚割合,住宅事情,職業,労働時間などであると思われます。
  とすると,端的にその項目をマークするだけで十分なのではないでしょうか。少なくとも,氏名や職場を記載する必要性は乏しいと言えます。
  特に職業の部分は,非常に記載が難しいです(複数の職業を持っていた場合どちらをメインとするかとか,育児休暇中の人は労働時間0と書きながら常勤とするなど不自然なデータとなり兼ねない。)。

3 そもそもの必要性
  住基ネットが整備された今,一部市町村を除き,住民データは完備されているはずです。よって,人口と男女比率,生年月日などはこのシステムですべて取れるのではないでしょうか。
  すると,国勢調査は端的に職業調査に等しくなると言えます。しかし,職業調査となると,今度は全国民からすべてデータを入手しなくてもおおよその分布は把握できるでしょう。
  とすると,ここまでの大がかりな調査は不要といえるのではないでしょうか。

誤解のないように言いますが,決して国勢調査が不要とはいいません。今後の日本を考える上で重要なデータといえるからです。
しかし,私がここで言いたいのは,かつての手法でデータを集める時代は終わった,ということです。
5年後の調査に向けて,今からいろいろ検討してほしいものです。

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ちなみにどうでもいい話ですが,国会に「国政調査権」がありますが,以前塾講師をしていたとき,かなりの生徒がこの国政調査権のことを「国会議員が5年に1回統計調査をする権利」だと思い,答案に「国勢調査権」と書いていたことを思い出しました。
国政調査と国勢調査,音は似ていますが,全く別物ですので,念のため。
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