あれは,あれで良いのかなPART2

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急転直下で一回転,共謀罪ジェットコースター

2006年06月03日 19時21分02秒 | 政治
やっとライブドアブログがまともに戻りましたので,ちょっとまとめ書きします。

自民党が会期延長をしないこと,また共謀罪をなんとしてでも成立させたいという理由から,民主党案を完全に丸飲みして可決成立させようとしましたが,結果的に民主党が反対し,共謀罪は本国会において可決成立しない見込みとなりました。

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何でもありの国会といっても,ここまであり?

与党サイドの考え方は,「まず成立」にありました。成立さえしちゃえば,その後の法改正は簡単だから,という点にあるのでしょう(消費税が成立するまでは大変でしたが,その後3%が5%になったときは,特に問題なく通っている,という事例があるくらいですから。)。
しかし,与党サイドの考え方は,実はそんな単純なものではありません。
この戦略には,「民主党内部切り崩し」にあったのではないかと私は考えています。すなわち,民主党内でも,共謀罪に対するスタンスは一致していません。民主党内部では,共謀罪賛成派から,絶対反対派まで幅広く存在しており,その中で民主党対案は妥協の産物的に折衷案が構成されていたに過ぎません。
したがって,民主党案を飲むと与党が言って,実際に民主党がこれに食いつけば,民主党内で不協和音が発生し,人気上昇中の小沢代表にまで大きな影響を与えられ,今後の政局を再び自民党優位に持っていける,そのように考えていたのではないかと推測されます。

いずれにせよ,結果的に民主党はこのオファーに対し,冷静に対処し,「議論なき丸飲み」を拒絶した点は,高く評価できると言えるでしょう。
一方で,「なんでもいいから法案成立」と考えていた政府与党サイドの発想は,明らかに民意不在の無茶なごり押しといえるのではないでしょうか。

ただ,民主党に対しても一言あります。
対案出すならば,丸飲み要求されても大丈夫な程度にまで詰めておくべきではないか」という点です。
万年野党化してしまうと,「どうせ通らない案だから適当に出しておくか」というような内容の対案が出される場合があります(もちろん,社民党や共産党も同じですが)。
しかし,政党の役割とは,単に国会で多数決を取るだけではなく,本来は国民に対して「自分たちはこういうことを考えている。私たちに賛同できる国民の方は,どうか指示してください。」ということを主張する団体であるといえます。
とすれば,対案についても「私たちの対案はこういう点ですばらしいし問題ないと考えている。」と堂々と国民に対してアピールできる状態にまでしておく必要があるのではないでしょうか。
与党サイドから「丸飲みします」と言われた場合,本来はダチョウ倶楽部的に「どうぞ,どうぞ,どうぞ」と言えるくらいにまでしておくべきででしょう。
もっとも,今回の場合は,丸飲みの理由が明らかに不純であることから,拒絶したということは正しい選択であるとは思いますが。

いずれにせよ,共謀罪の議論は位置からやり直しとなりました。
私としては,必要性自体は十分感じていますので,あとはしっかりと中身を吟味して国民が納得いき,かつ何よりもテロルが日本国内でも活動できないような制度になればと思います。

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