あれは,あれで良いのかなPART2

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まんが日本昔話の復活からNHKの役割を考える

2005年09月26日 01時58分38秒 | テレビの話
前回,まんが日本昔話が復活する旨の記事を書きましたが,このニュースを聞いて思ったことがありました。

最近は,教育効果のあるアニメって皆無だなあ

前回の記事にも少し書きましたが,私が小学生の頃(昭和50年代)には,今ざーっと思いつくだけでも,このまんが日本昔話の他,まんが世界昔話,世界名作劇場(ハイジやフランダースの犬,ラスカルなど),まんがはじめて物語,まんが日本史,まんがことわざ事典,一休さんなどなど,教育効果が極めて高いアニメが多数放送されていました(しかもみんな民放ですね,偶然かもしれませんが。)。
もちろん,この時代にも戦闘ものアニメや,かなり下品な番組なども多数放送されていたことも事実です。
しかし,娯楽の中心がテレビだったせいもあってか,このような教育効果のあるアニメはかなりの小学生が見ていたと思いました。

ところが,時代が変わり,テレビ以外でもいろいろな情報が入手できるようになると,必ずしもテレビで教育効果の高いものを見なくてもいいのでは,という風潮になってきました。また,前回も書きましたが,アニメに対する子供の要求が変わってきて,より過激なもの,話が面白いものを望むようになりました。結果,教育効果の高いアニメは視聴率がどんどん減っていき,視聴率至上主義であった民放としては,放送を打ち切らざるを得なくなったわけです。

今,キレる子供が問題となっていますが,その理由の一つとして,「心温まるような話を知らない」という点もあるのではないかと考えています。つまり,名作といわれる本を読んだことがなく,またそのような話さえ知らないという子供が増えてきている点も上げられるでしょう。
私自身,本はあまり読みませんでしたが,一応このようなアニメを見ていたせいか,名作のさわりは理解しています。アニメで涙したことは一度や二度ではありません。
しかし,現在は,そのような番組が放送されていないため,テレビで見ることが困難である以上,自ら(親も含めて)本を読んだりビデオを買ったり借りたりしなければ,このような話を見聞きする機会は少ないです(情報をいつでも入手する機会は増えているのですが,入手しないで済むという状態にもなっている。)。
なんだかんだいって,現在でもテレビを見る子供の割合は高いわけですから,やはり公共性を主張するテレビ局としては,視聴率は度外視してでもこのような教育効果のあるアニメをもう少し流してもよいのではないでしょうか。作るのに費用がかかるというのであれば,昔の再放送でも構わないでしょう。今見ても全く問題ない内容になっていますから。

更にいうと,このように視聴率を度外視した上で教育効果の高い番組を提供することができる極めて公共性の高い放送局といえば,NHKしかありません。
そうです。NHKの新生プランでは経営の効率化的な話しか書かれていませんでしたが,今こそNHKに求められているものとしては,このような教育効果のある番組をもっともっと積極的に放送することなのではないでしょうか。
確かに教育テレビではそのような番組を放送していますが,やはり日本や世界の名作や子供の興味関心を引き疑問に答えられるような番組をもっと沢山放送するべきなのでハイでしょうか。

NHKが新生する一つの可能性が,このジャンルにあると考えます。

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