あれは,あれで良いのかなPART2

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ねじれた関係 第一話

2006年06月11日 17時27分22秒 | 政治
なんか,鎌田敏夫さんとか小山内美江子さんが脚本書きそうなドラマのタイトルみたいですが,全く違います(^_^;)。
自民党岐阜市議連では,会長職に就いた議員が自民党岐阜1区支部長である佐藤ゆかり氏支持派議員ではなく,無所属になった野田聖子派議員であったことから,市議内部が大揺れになっており,市連解散の動きまで出ているようです。

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この問題自体には,正直興味も関心もほとんどありません。もともと,野田氏は祖父の代からの自民党系国会議員であり,おもな支持組織はその頃からほとんど固まっていたのに対し,佐藤氏については,先の郵政民営化選挙において落下傘候補としてこの地に舞い降り,選挙区の選挙では敗れたものの比例区で復活当選したことから,岐阜1区の「唯一」の自民党議員として支部長になったに過ぎないため,当然地元ではどちらを指示するのか分断してしかるべきなのです。
ただ,この分断を通じて,市議,県議,市長らは,「自分たちが指示していたのは自民党という組織だったのか,それとも野田議員という個人だったのか」という,本来一番最初に考えるべきことを,今になってやっと本気に考えられるようになったのではないでしょうか。そういう意味では,好きなように大人の喧嘩をしてほしいと思います。

ところで,実はこのような分断劇,何も岐阜に限った話でも,また郵政民営化関係議員に限った話でもありません。かなり多くの地方において発生しているのです
典型例は,選挙区の国会議員,県議,市長の三者で意思疎通が全く取れていないというものです。またこれは,政党が違う場合はもちろんなのですが,同じ政党支持の場合においても起こる話です。
例えば,県議は次期市長を密かに狙っている場合,当然市長と県議との空気は悪くなります。また,市長や県議が次期国会議員を狙っている場合,支持政党が違う場合はもちろんのこと,同じ支持政党の場合でも「公認獲得」のためにいろんな動きをするため,国会議員との関係も悪くなります。一方で,国会議員は,今の時代はなかなか地元に必要な利権を持ってくることができないため,県議や市長から「ちゃんと地方のために働け」と突っ込まれてしまい,逆ギレすることもあります。
その他にも,知事候補の支持や,県連内部での候補者調整時の駆け引きなど,いろんな属人的要素は山ほどありますが,なんだかんだ言ってこの辺が1枚岩の関係にある地方の方が案外少ないのではないでしょうか。

もちろん,権力の集中,独裁化を防ぐためにはこのようなねじれの関係はある程度必要だと思います。しかし,あまりに激しいねじれの場合,有権者としては「誰を支持すれば町が良くなるのか」を判断することが難しくなります。なぜなら,激しいねじれ関係が背後にある候補者を選んでしまうと,せっかくその候補者の公約がすばらしかったとしても,さまざまな横やり(妨害)が入り,その公約が実現できない可能性が高いからです。一方で,ねじれの関係のらち外にいる候補者(例えば無党派の人)を選ぼうとすると,今度は違う意味で「新たなねじれ」の関係に巻き込まれてしまうことになりかねません。
さらに,そもそもこのねじれの関係は,その地域の政財界トップ(地元の名士と呼ばれる人たち)が大きく絡んでいることから,地元の自営業者などの生活にも露骨に影響が出かねません。

政策を核とするねじれの関係は大歓迎です。住民のために何がベストかをこの三者が真剣に議論しているのであれば,むしろ「どんどんねじれろ」と言いたいくらいです
しかし,残念ながら,属人的な要素が強いことや,「坊主憎けりゃ袈裟まで憎し」という状態になっている実情,さらにはいろんなことを要望する場合,一体誰にすればよいのか自体分からないという住民不在のねじれの関係はまっぴらごめんです

これを解消するとしたら,この三者をまとめて交代させるしかないでしょう。ねじれの関係に満足していれば特によいのですが,弊害を特に感じているのであれば,「選挙」で少しでもねじれを解消させましょう。

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