ロシア戦闘機が八丈島周辺を領空侵犯したとして航空自衛隊等がスクランブル発進をしたそうです。幸い,当該戦闘機はすぐに領空外に出たため,事なきを得ましたが,外務省からロシアに対する抗議に対し,ロシア側はそのような事実はないと領空侵犯の事実自体否定したようです。
「領空侵犯は無かった」ロシア副首相が高村外相に説明(読売新聞) - goo ニュース
他の国になめられないように!
このニュース,あまり実害がないような報じ方をしていますが,根底には結構日本国を揺るがす大きな問題が含まれていますので,きっちりかたをつけてほしいものです。
確かに,旧ソ連時代にはかなり領空侵犯がありましたが(年間900件程度あった年もあるようです),ロシアになってからは激減しています。しかも,今回のケースは,戦闘機といってもいわゆる攻撃戦闘機ではないようですし,さらにはすぐに領空外に出て行ったところを見ると,おそらくは「うっかり侵犯」という過失型領空侵犯であると思います。それゆえ,ロシア政府も「侵犯した認識すらない」ということから事実を否定しているのでしょう。
「じゃあ,めでたし,めでたしということで」というオチで解決しそうなところですが,問題はここからです。
スクランブル発進自体は結構頻繁に行われているようなのですが(平成18年の防衛省統計では239回),その大半は実はロシアのようです(198回)。つまり,故意過失はともかく,ロシアは「日本は多少ショートカットしてもちょろい」となめられているとしか思えません。
また,それ以外の隣国も数十回領空侵犯行為を行っています。これらも本当にごく一部の事例を除いてうっかりミスであるとは思いますが,いずれにしても平均毎週5回程度は領空侵犯行為があるのです。イメージとしては「平日は毎日領空侵犯」ということになります。もちろん,全部が全部戦闘機というわけではないので,本当に危ない領空侵犯はごくわずかであるとは思います。
今回だけなぜ特にニュースになったのかよく分かりませんが,きっちりと落とし前をつけなければ「日本はちょろい」と世界中の国から言われかねません。もっといえば,日本の防衛能力すら疑われかねず,下手をすると「日本攻撃の入り口」を簡単に探されかねません。今の時代,制空権を抑えた国が戦争に勝ちますので,制空権を敵国に抑えられたら日本は終わりです。
そうはされないためにも,外務省としては「お前ら,いい加減にしろ!」とロシアや隣国にガツンといってほしいと思います。
日本的なあなあ解決は,防衛問題に関してはご法度です。
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TB先一覧
http://blog.goo.ne.jp/tenjin95/e/ebbacb2fdbcfb893c8c12d2181405c1c
http://blog.livedoor.jp/qryuu/archives/51319778.html
「領空侵犯は無かった」ロシア副首相が高村外相に説明(読売新聞) - goo ニュース
他の国になめられないように!
このニュース,あまり実害がないような報じ方をしていますが,根底には結構日本国を揺るがす大きな問題が含まれていますので,きっちりかたをつけてほしいものです。
確かに,旧ソ連時代にはかなり領空侵犯がありましたが(年間900件程度あった年もあるようです),ロシアになってからは激減しています。しかも,今回のケースは,戦闘機といってもいわゆる攻撃戦闘機ではないようですし,さらにはすぐに領空外に出て行ったところを見ると,おそらくは「うっかり侵犯」という過失型領空侵犯であると思います。それゆえ,ロシア政府も「侵犯した認識すらない」ということから事実を否定しているのでしょう。
「じゃあ,めでたし,めでたしということで」というオチで解決しそうなところですが,問題はここからです。
スクランブル発進自体は結構頻繁に行われているようなのですが(平成18年の防衛省統計では239回),その大半は実はロシアのようです(198回)。つまり,故意過失はともかく,ロシアは「日本は多少ショートカットしてもちょろい」となめられているとしか思えません。
また,それ以外の隣国も数十回領空侵犯行為を行っています。これらも本当にごく一部の事例を除いてうっかりミスであるとは思いますが,いずれにしても平均毎週5回程度は領空侵犯行為があるのです。イメージとしては「平日は毎日領空侵犯」ということになります。もちろん,全部が全部戦闘機というわけではないので,本当に危ない領空侵犯はごくわずかであるとは思います。
今回だけなぜ特にニュースになったのかよく分かりませんが,きっちりと落とし前をつけなければ「日本はちょろい」と世界中の国から言われかねません。もっといえば,日本の防衛能力すら疑われかねず,下手をすると「日本攻撃の入り口」を簡単に探されかねません。今の時代,制空権を抑えた国が戦争に勝ちますので,制空権を敵国に抑えられたら日本は終わりです。
そうはされないためにも,外務省としては「お前ら,いい加減にしろ!」とロシアや隣国にガツンといってほしいと思います。
日本的なあなあ解決は,防衛問題に関してはご法度です。
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「各国の領空侵犯機として確認された大型ソ連機は殆どがこのTu-95である。旧ソ連時代からアメリカや西ヨーロッパ、日本などの防空識別圏(時には領空内にも)に侵入して行われる偵察活動は、現在でも時折行われている。日本に接近して来る機の飛行行動は、その行動パターンから「東京急行」と呼称されている。」
冷戦時には威嚇射撃を行ったこともあるようですね。
使用機材などから考えて
「うっかり侵犯」というよりも、「定期偵察」のような気がします。
wikipediaの「Tu-95」・「東京急行 (ロシア空軍)」の項にいろいろと書かれていました。
> その大半は実はロシアのようです(198回)
お~っ、なるほど、結構日本近海はロシアの交差点化しているんですね・・・って、”スクランブル”の意味が違う?汗
http://eow.alc.co.jp/scramble/UTF-8/?ref=sa
※ボンクラめは、”スクランブル”よりも”サニー・サイド・アップ”が好きであります・・・ってそっちでもないよ!な汗
http://eow.alc.co.jp/sunny-side%20up%20egg/UTF-8/
> きっちりと落とし前をつけなければ
> 「日本はちょろい」と世界中の国から言われかねません
御意にございます・・・が、おかにゃんさん、もちっと切実な見方からすれば、どっちかつーと、海を隔てた西方面の・・・<以下自主規制汗>
今でも定期的に偵察しているのですね。でも,ロシアの脅威はむしろ「中国」でしょうから,そっちに重点置けばよいのにと思います。
あ,当然そんなことやっているか。
しかし,これだけうろちょろされたら,やはりガツンというべきでしょうね。
私も卵は目玉焼き派です,ってそうじゃなくて
おっしゃるとおり,「あの国」になめられないようにしなければなあ,というのが今回の記事の真意でございます。
ナイス読みです
「隣国に何も文句を言わないこと」が世界平和だとは必ずしも言い切れませんよね。言うべきことははっきり言う,こういう本音の付き合いができることこそが世界平和の第一歩だと思います。
そもそも,自国の領空権を侵害するのはもってのほかですから。
まぁ、
ロシア→日本
にがぎらず、
アメリカ→中国
などもありますから。
どこの国でも、抗議はすれど、
当事国は「侵犯の事実は無い」
とか
「機器のミス」
など、「意図的に侵犯しました」
とは言わないでしょうね。
そんなことしたら、宣戦布告になってしまいますから。
作戦として、どの国も偵察はすれど、
その事実は、公然の秘密というか、
「公的にはミス」という
本音と建前だと思います。
逆に言えば、中国や北朝鮮に対して、領空侵犯して防空体制を探らない日本が
国際的には異質なのかもしれません。
もちろん専守防衛なので、
先制攻撃の為の偵察は御法度でしょうけど。
陸軍あたりが、活発にやってるんじゃないですかね。
ただ、中国は日本と違って、国連常任理事国ですし、同じ共産国家同士で反アメリカ陣営ですから、表だった示威行為はできないのではないでしょうか。
さらに言えば、日本の兵器・防衛システムは、日本製、アメリカ製ですから、スペックを知るためにも頻繁な偵察が必要でしょうが、
中国軍の装備は、基本的にロシア製、もしくはその改良版ですから、
それほど頻繁に偵察しなくても、状況が分かるのではないでしょうか。
なるほど,冷戦終結したから偵察は不要という発想は,あまりに平和ボケした論理だったのかもしれませんね。勉強になります。
確かに,「故意に偵察に来た」となれば,そりゃ宣戦布告に等しいため,国際的にも非難の矢面になるでしょうから,絶対に認めないですよね。日本国政府としては,とにかく「おい,うっかりでもなんでも,二度と来るなよ」ということをしっかり言うこと,これが戦争回避へ向けた道であるとも言えるのかもしれませんね。