個人情報保護法の施行に伴い,各企業や自治体においても様々な個人情報保護対策を取るようになりました。これで多少は安心して生活ができるようになるでしょう。
ところで,この影響を受けて,従来各町内会で作成,保管していた「町内自治会名簿」なるものの作成を止めたり,又は従来発行していた名簿を回収する市町村や自治会が出始めているそうです。
この問題,極めて微妙ですね。
確かに,町内会などの自治会制度は,地域コミュニティを確立するために必要不可欠なものです。一方で,ライフスタイルが多様化している現代社会においては,隣は何をする人ぞ,というつきあい方もありでしょう。すなわち,各地域の住民の生活環境により,自治会の地域住民に対する依存率が全く違うということになります。
これを前提に,冒頭の問題を検討すると,おそらく都市圏や新興住宅街(マンション)などの住民は自治会名簿の廃止を「当然」と思うでしょうし,農村や古くからの住宅街などの住民は名簿の廃止を「あり得ない話」と思うでしょう。
私も,総論的には,そのような環境の違いを踏まえて,各自治会の判断でどうするか判断すれば足りると考えます。
問題なのは,そもそもなぜ自治会制度が必要なのか,これを機に考えて欲しいということです。
自治会制度は,地域コミュニティ醸成のために設けられたものといえます。そして,地域コミュニティががっちりと図られている町では,犯罪発生率の低下や災害時の協力体制の確立など,結果的に安心した生活が送れる環境にあるといえます。
つまり,現在問題となっている多くの事項は,地域コミュニティを確立することで回避又は軽減することが可能となるわけです(この部分,話が飛んでるぞ,と思う方がいるかもしれませんが,ちゃんと説明すると本になってしまうため,あえて端折りました。)。
したがって,地域コミュニティを確立するためには,自治会制度は有用であるといえます。
そして,自治会名簿ですが,これは隣近所の個人情報がもろ記載されているものです。したがって,使い方を間違えると毒になります。一方で,災害時などの場合,救助や介護の必要性の有無の判断材料などに使用することもできる薬にもなります。
そう考えると,実は自治会制度ががっちりしている町ほど,名簿は不要で,そうでない町ほど自治会名簿は必要である,ともいえるのではないでしょうか。しかし,そうでない町ほどプライバシーの尊重が叫ばれるため,名簿の作成や維持は困難である,という問題になってしまい,結局トートロジーに陥ってしまいます。
自治会名簿の問題は,実は単に名簿に記載された個人情報保護の問題だけではなく,地域コミュニティをどう醸成するか,地域とのつきあい方をどうするべきなのか,という,地域社会に生きる根本的な考え方を検討するという深い問題であるといえるでしょう。かなり難しい話なので,私のも結論が出せません。んー,残念!
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この問題,極めて微妙ですね。
確かに,町内会などの自治会制度は,地域コミュニティを確立するために必要不可欠なものです。一方で,ライフスタイルが多様化している現代社会においては,隣は何をする人ぞ,というつきあい方もありでしょう。すなわち,各地域の住民の生活環境により,自治会の地域住民に対する依存率が全く違うということになります。
これを前提に,冒頭の問題を検討すると,おそらく都市圏や新興住宅街(マンション)などの住民は自治会名簿の廃止を「当然」と思うでしょうし,農村や古くからの住宅街などの住民は名簿の廃止を「あり得ない話」と思うでしょう。
私も,総論的には,そのような環境の違いを踏まえて,各自治会の判断でどうするか判断すれば足りると考えます。
問題なのは,そもそもなぜ自治会制度が必要なのか,これを機に考えて欲しいということです。
自治会制度は,地域コミュニティ醸成のために設けられたものといえます。そして,地域コミュニティががっちりと図られている町では,犯罪発生率の低下や災害時の協力体制の確立など,結果的に安心した生活が送れる環境にあるといえます。
つまり,現在問題となっている多くの事項は,地域コミュニティを確立することで回避又は軽減することが可能となるわけです(この部分,話が飛んでるぞ,と思う方がいるかもしれませんが,ちゃんと説明すると本になってしまうため,あえて端折りました。)。
したがって,地域コミュニティを確立するためには,自治会制度は有用であるといえます。
そして,自治会名簿ですが,これは隣近所の個人情報がもろ記載されているものです。したがって,使い方を間違えると毒になります。一方で,災害時などの場合,救助や介護の必要性の有無の判断材料などに使用することもできる薬にもなります。
そう考えると,実は自治会制度ががっちりしている町ほど,名簿は不要で,そうでない町ほど自治会名簿は必要である,ともいえるのではないでしょうか。しかし,そうでない町ほどプライバシーの尊重が叫ばれるため,名簿の作成や維持は困難である,という問題になってしまい,結局トートロジーに陥ってしまいます。
自治会名簿の問題は,実は単に名簿に記載された個人情報保護の問題だけではなく,地域コミュニティをどう醸成するか,地域とのつきあい方をどうするべきなのか,という,地域社会に生きる根本的な考え方を検討するという深い問題であるといえるでしょう。かなり難しい話なので,私のも結論が出せません。んー,残念!
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