国営放送の「その時歴史が動いた」で,ハワイのカラカウア王の話をやっていました。カラカウア王扮するのがKONISHIKIさんということもあり(ほとんどそのまんまや,っていう感じでしたが),またハワイ好きとしては見逃すことができないことから,じっくりと見てしまいました。内容は,日本ハワイ同盟を作って欧米に対抗しようというカラカウア王の働きとそれに対する日本の対応についてでした。
KONISIKIさん,はまり役!
この話,本家ハワイのビショップミュージアムで去年勉強してきました(内容はこちらをご参照ください。)。当然ながら,そこではカラカウア王は,すぐれた王だが同時に悲劇の王様の1人という扱いでした。ハワイがアメリカに併合されるまでを博物館で詳しく説明しており,何となくもの悲しさを感じたものでした。
ところで番組を見ていない方のために簡単に説明しますと,ハワイのカラカウア王は,アメリカ人がハワイにわんさか入り込んできたことから,このままではハワイはアメリカに乗っ取られてしまうという危機感を持ちました。そこで,同じような危機感を持つアジア各国と手に手を取って,「アジア太平洋同盟」を結び,そこで欧米に対抗する力を持ち,ハワイはもちろん,各国の独立,主権,文化を守ろうと考えアジア各国を歴訪しました。最初に来たのが日本で,そこでカラカウア王は明治天皇に,「どう,手結ばない。姪のカイウラニ王女嫁に出すから」と持ちかけましたが,日本は1年後,やんわりその申し出を断った,というものです。
結論的には,日本がこの申し出を断ったことは,当時の情勢を踏まえると妥当な結論でした。仮にハワイと手を結んだら,ほぼ確実に数年後にはアメリカまたはイギリスの植民地とされたことでしょう。そしたら,今の日本がどうなっていたか,全く検討付きません。おそらく,アメリカ合衆国の日本州にでもなっていたかもしれません(今もそうだよ,っていう声が聞こえてきますが(^_^;)。
では,カラカウア王は空気の読めない単なる理想家だったのでしょうか。違います。彼は実は世界情勢に熟知していました。だからこそ,当時の外交史としてはあり得ない「小国同士が手を結んで大きくなる」という斬新的な発想を思いついたのです。しかも,この同盟,もしもアメリカの妨害がなければ実現した可能性すらあったのです。
現に,小国がまとまって同盟を結ぶなんていうことは,戦後になってからのことです。したがって,彼の政治能力はかなり優れていたといえます。
また,放送ではほとんど触れて手いませんでしたが,彼の功績として,「日本からの移民依頼」があります。明治天皇にあったとき,実は「ついでに移民ちょうだい」ともいったのです。そして,明治天皇は先の同盟は断りましたが,移民についてはOK牧場といって,早速ハワイへの移民を送ることとしたわけです。
つまり,彼がいなければ,今のハワイには日系人はほとんどいなかったのかもしれません。そうすると,今のハワイ観光も全く違う形になっていたかもしれません。
このように,カラカウア王は,彼の判断ミスで事実上アメリカとの併合を早めた部分もありますが,一方でハワイ文化を守ったという大きな功績も残したといえます。
ところで,このカラカウア王の考え方ですが,今の日本でも使えないでしょうか?
日本では自国の文化がないがしろにされつつあります。また,力の弱い小国(市町村)がたくさんあり,彼らは財政破綻をただ待っているだけの状態にあります。
ここで,形ではなく,実質的な「市町村同盟」を結び,国と対等につき合えるようにすると共に,住民の生活を守るということができないものでしょうか。
日本にも,カラカウア王レベルの首長が3人位は誕生してほしいものです。
以上,番組を見ての感想でした。
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http://toby.txt-nifty.com/blog/2006/08/post_8204.html
KONISIKIさん,はまり役!
この話,本家ハワイのビショップミュージアムで去年勉強してきました(内容はこちらをご参照ください。)。当然ながら,そこではカラカウア王は,すぐれた王だが同時に悲劇の王様の1人という扱いでした。ハワイがアメリカに併合されるまでを博物館で詳しく説明しており,何となくもの悲しさを感じたものでした。
ところで番組を見ていない方のために簡単に説明しますと,ハワイのカラカウア王は,アメリカ人がハワイにわんさか入り込んできたことから,このままではハワイはアメリカに乗っ取られてしまうという危機感を持ちました。そこで,同じような危機感を持つアジア各国と手に手を取って,「アジア太平洋同盟」を結び,そこで欧米に対抗する力を持ち,ハワイはもちろん,各国の独立,主権,文化を守ろうと考えアジア各国を歴訪しました。最初に来たのが日本で,そこでカラカウア王は明治天皇に,「どう,手結ばない。姪のカイウラニ王女嫁に出すから」と持ちかけましたが,日本は1年後,やんわりその申し出を断った,というものです。
結論的には,日本がこの申し出を断ったことは,当時の情勢を踏まえると妥当な結論でした。仮にハワイと手を結んだら,ほぼ確実に数年後にはアメリカまたはイギリスの植民地とされたことでしょう。そしたら,今の日本がどうなっていたか,全く検討付きません。おそらく,アメリカ合衆国の日本州にでもなっていたかもしれません(今もそうだよ,っていう声が聞こえてきますが(^_^;)。
では,カラカウア王は空気の読めない単なる理想家だったのでしょうか。違います。彼は実は世界情勢に熟知していました。だからこそ,当時の外交史としてはあり得ない「小国同士が手を結んで大きくなる」という斬新的な発想を思いついたのです。しかも,この同盟,もしもアメリカの妨害がなければ実現した可能性すらあったのです。
現に,小国がまとまって同盟を結ぶなんていうことは,戦後になってからのことです。したがって,彼の政治能力はかなり優れていたといえます。
また,放送ではほとんど触れて手いませんでしたが,彼の功績として,「日本からの移民依頼」があります。明治天皇にあったとき,実は「ついでに移民ちょうだい」ともいったのです。そして,明治天皇は先の同盟は断りましたが,移民についてはOK牧場といって,早速ハワイへの移民を送ることとしたわけです。
つまり,彼がいなければ,今のハワイには日系人はほとんどいなかったのかもしれません。そうすると,今のハワイ観光も全く違う形になっていたかもしれません。
このように,カラカウア王は,彼の判断ミスで事実上アメリカとの併合を早めた部分もありますが,一方でハワイ文化を守ったという大きな功績も残したといえます。
ところで,このカラカウア王の考え方ですが,今の日本でも使えないでしょうか?
日本では自国の文化がないがしろにされつつあります。また,力の弱い小国(市町村)がたくさんあり,彼らは財政破綻をただ待っているだけの状態にあります。
ここで,形ではなく,実質的な「市町村同盟」を結び,国と対等につき合えるようにすると共に,住民の生活を守るということができないものでしょうか。
日本にも,カラカウア王レベルの首長が3人位は誕生してほしいものです。
以上,番組を見ての感想でした。
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http://toby.txt-nifty.com/blog/2006/08/post_8204.html
コニシキさん扮する王が、あまりにも似ていて“はまって”いましたね~。
このような事実があったことを知り驚きました。なんと、すばらしい王でしょう。
この件に関しては、おかにゃんさんの言うとおり、カラカウア王のような地方の首長が3人いれば、日本の地方も変わるのに、と思います。
私は、常々、今の総務省はじめ中央政府の一方的な“地方虐待”を見るに付け、いっそのこと、北海道はロシアの一共和国になった方がよっぽどいいのではないかと思うことしきりです。
サハリンの石油の採掘も景気が良いようだし…。
ただ、そうなると、言葉の問題、日本文化の独自性を守れるか、日本の中央政府よりもっとひどい仕打ちを受けるか、など不安材料は沢山あります。でも、かえってそのように考えると世界中で、絶え間なく起きる内戦や武力による衝突の必然性も違った角度で考えられるから不思議です。
職場で昼寝しているだけの中央政府に媚など売らず、「地方自治体ここにあり」という形で地方同士が手を結ぶ時代が来たのかもしれませんね。
追伸・先日のTBの件ですが、あれから2~3度試すことによって可能になりました。
ご心配をおかけしました。m(_ _)m
ハワイでは,やはりカラカウア王はカメハメハ大王やカイウラニ王女と並び,人気の高い王様です。逆境の中(イメージとしてはオール野党状態),やれることはすべてやり尽くしたことと,ハワイの文化を守り通したからです。
さて,日本では,地方主権として頑張っている首長は若干いるものの,市町村連合(合併や広域行政ではなく)を結んで国に対抗しよう,という動きはまだまだないようです。
住民の生活や文化を維持するためにも,このような動きがあってもいいのかなあと思います。
これからの市町村は,「いわれるままにやる」ことではなく,「自分で考えて行動する」ことが求められるはずです。これをしなければ,市町村は国に吸収合併されてしまうでしょう。
今こそ,地方が本気で動くべき時期といえるでしょうね。
ってのは、半分笑えないですけど、ほんま今もそうですもんね^^;
毎年ハワイに遊びに行ってる有名人の方々は、こういったこと興味あるんでしょうかね^^;
ハワイの場合,逆に日本国ハワイ県っていうような雰囲気もありますが(^_^;)
ところで,カラカウア王ですが,ワイキキのメインストリートが「カラカウア通り」と名付けられているくらい極めて有名な方なのですが,この方が何をしたのか知っているハワイ観光客は少ないでしょうね,きっと。