少年法改正案が衆議院を通過しました。主な改正点としては,少年院送致年齢が12歳まで引き下げられたこと,また14歳未満に対する強制捜査も可能となることなどです。
少年法改正案成立へ、強制調査「14歳未満」も対象(読売新聞) - goo ニュース
厳罰化だけど,警察も動きやすくなる
この問題,国会は専ら「厳罰化反対」が大きな争点となり駆け引きが続いていました。
しかし,少年犯罪が多発ししかも低年齢化していること,また少年院はあくまでも「教育施設」であること,諸外国では小学生でも刑務所に入れる場合すらあることを踏まえると,少年院送致を12歳まで引き下げることは私は賛成できます。
もちろん,少年院内部でもプログラムは見直す必要があるでしょう。特に「更生可能性」はもちろんのこと,「基本的な躾やマナー」などがなっていない子供が多いと思われることから,こういう点を重点的に指導するようなプログラムにする必要があるといえます。
いわば,「少年院が本当に親代わりになる」といえるでしょうか。
もっといえば,低年齢で犯罪を犯す少年の多くは,「親がまともに躾をしていない」場合が多いです。だからこそ,少年院で厳しく躾を学ばせることが,社会に出てからまともな人間として再出発が可能になるといえるのではないでしょうか。
また,警察の強制捜査権ですが,この点は,実は知らない方が多かったのではないでしょうか。
実は,現在の法律では,「14歳未満の少年犯罪の場合,逮捕はもちろん,令状を使っての家宅捜索もできない」のです。なぜなら,刑法では「14歳未満は罰しない」と規定している以上,14歳未満に対する強制捜査ができない,ということになるのです。
ところが,先の長崎の児童殺傷事件などの際に,これが警察の捜査の大きな足かせになってしまいました。結局,逮捕はもちろん,ガサもできない以上,すべて任意で対応するしかないのです。となると,親に拒否されたらそれ以上の捜査は困難になってしまうのです。
しかし,それが本当に真実発見に妥当なのか,またその少年の更生のための資料が集まるのか,大いに疑問がありました。
そこで,今回は警察に一定の強制捜査権を認めたのです。
これは,濫用さえしなければ,非常に有用なツールになると思います。
ただ,究極は,「少年犯罪を0にすること」です。
厳罰化はもちろん重要ですが,同時に少年犯罪を抑制する手法も引き続き積極的に議論をしてほしいものです。
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http://blog.livedoor.jp/yononakakoubou/archives/51131800.html
http://ameblo.jp/kokkeibon/entry-10031592157.html
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厳罰化だけど,警察も動きやすくなる
この問題,国会は専ら「厳罰化反対」が大きな争点となり駆け引きが続いていました。
しかし,少年犯罪が多発ししかも低年齢化していること,また少年院はあくまでも「教育施設」であること,諸外国では小学生でも刑務所に入れる場合すらあることを踏まえると,少年院送致を12歳まで引き下げることは私は賛成できます。
もちろん,少年院内部でもプログラムは見直す必要があるでしょう。特に「更生可能性」はもちろんのこと,「基本的な躾やマナー」などがなっていない子供が多いと思われることから,こういう点を重点的に指導するようなプログラムにする必要があるといえます。
いわば,「少年院が本当に親代わりになる」といえるでしょうか。
もっといえば,低年齢で犯罪を犯す少年の多くは,「親がまともに躾をしていない」場合が多いです。だからこそ,少年院で厳しく躾を学ばせることが,社会に出てからまともな人間として再出発が可能になるといえるのではないでしょうか。
また,警察の強制捜査権ですが,この点は,実は知らない方が多かったのではないでしょうか。
実は,現在の法律では,「14歳未満の少年犯罪の場合,逮捕はもちろん,令状を使っての家宅捜索もできない」のです。なぜなら,刑法では「14歳未満は罰しない」と規定している以上,14歳未満に対する強制捜査ができない,ということになるのです。
ところが,先の長崎の児童殺傷事件などの際に,これが警察の捜査の大きな足かせになってしまいました。結局,逮捕はもちろん,ガサもできない以上,すべて任意で対応するしかないのです。となると,親に拒否されたらそれ以上の捜査は困難になってしまうのです。
しかし,それが本当に真実発見に妥当なのか,またその少年の更生のための資料が集まるのか,大いに疑問がありました。
そこで,今回は警察に一定の強制捜査権を認めたのです。
これは,濫用さえしなければ,非常に有用なツールになると思います。
ただ,究極は,「少年犯罪を0にすること」です。
厳罰化はもちろん重要ですが,同時に少年犯罪を抑制する手法も引き続き積極的に議論をしてほしいものです。
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そう,「少年院=刑務所」と思っている人が多いですね。
確かに自由を拘束する点からすれば刑務所なのかもしれませんが,少年院はあくまでも「教育施設」なのです。この前提を結構すっ飛ばしている場合がありますね。
私も本文で書きましたとおり,「低年齢を少年院に入れるなら,それ相当のカリキュラムの改訂」も視野に置かなければならないというのは,まさに教育施設だからなのです。
ところが,いい加減コメンテーターなどは,この議論を出すと,平然と「それは机上の空論だ。少年院に更生機能なんかない。刑務所と同じにすればいい。」と平然と言ってのけます。
確かに再犯率は高いかもしれませんが,更生率だって刑務所よりはるかに高いはず。こういう点も踏まえて考えることこそ,究極的に少年犯罪を0にするポイントだと思います。
閉じ込めるだけが能ではない,その点だけは政治家たちにももっと認識を持ってほしいと思いますね。
今回,保護観察の強化は話題に上っていますが,保護司を定年制にしたことに伴う人手不足や,そもそもなり手がいない(報酬はないし,自宅で犯罪者に面接することを嫌がられる)問題,そして保護観察官も大幅な人手不足という問題,保護観察を真面目に受けないときの方策,等々論議すべき点は多いハズ。それなのにねぇ…。
また,少年院を刑務所の少年版だと勘違いしている人の多さ。これもねぇ。少年で刑務所に行くなら少年刑務所があるわけですが,これを知っている人はほとんどいない。当然カリキュラム等の内容も全く異なるわけですが,それを知って論議している人がいない。
少年院での教育は,生活指導の他に教科教育や就労指導(資格取得も含む),薬物や交通・生命などの犯罪類型ごとの教育等,多岐にわたっています。私も知ったときは驚きました。
少年の犯罪は前科にならないわけですが,そもそも少年犯罪にどういう姿勢で臨むのか,根本的な論議をして欲しいものですね。
確かに,「少年犯罪=少年院」という単純な方程式しか考えていない節が見受けられますね。
被害者のことを考えることももちろん大切なことなのですが,犯罪少年を猫も杓子も少年院に送り込めば本当にそれで済むのか,今ある自立支援施設の充実やカリキュラムの見直しなどの検討はどうなのか,少年院送致ということに対するラベリング問題などもう少し考えなければならないことは山ほどあったと思います。
もっとも,野党が反対したのはそういうレベルではなかったですが(^_^;)
ついに14歳から引き下げられますね。私もこれは基本的には賛成です。
たとえ14歳未満でも,社会から切り離した環境で自分のしたことを考えさせて,勉強させることも重要だと思うのです。これは決して厳罰化ではないと思います。
また,更生させるためには,証拠の収集など事実関係の確認は重要な基本的事項だと思います。被害者から見れば,なぜ自分やその家族が被害にあったのか,真実を知りたいと思うことでしょう。そのためにも良いことだと思います。
しかし一方で,少年院に送致する以外の選択肢も有効に機能しなければ,まず少年院ありきとなってしまいます。
今までは児童自立支援施設(国立は男女一つずつだけ。あとは都道府県の施設)しかありませんでしたが,どこの施設も一杯(犯罪少年だけが入るわけではなく,家庭環境に問題があるなど保護すべき子も入るから)だし,児童相談所も大幅な人員不足で対応し切れていません。
警察による真相解明機能の強化も重要ですが,それをふまえた後の児童相談所や児童自立支援施設の強化も大至急行われなければならないハズなのです。
子供に問題がある場合に親にも問題がある場合が多い,というのは実際あると思いますが,学校や友達といった生活環境に影響されていることも多いと思います。
いろいろな問題点をいろいろな角度からよく検討して,どうすれば子供達にとっていいのか,国会でよく論議して欲しいところですが,今の国会議員達では絶望的な話ですよね……。
「とにかく悪いものは悪い」ということを,小学生のうちからしっかりたたきつける必要があると思います。そして,親にも相当な責任があることを親自身が自覚するようになればよいでしょう。
本来ならば「親も一緒に少年院」くらいの処罰がよいでしょうが,さすがに今の憲法ではそこまではできません。
この法案を機に,親の子供に対する躾を見直してほしいものです。「うそつきは政治家の始まり」などとたたき込んでもいいかもしれませんね(笑)。
いずれにせよ、否は否という意味で、小学生でもどんどんツッこんでいけますし、情報公開のスピードも速まるのは賛成です。
しかしやはり、原点は「犯罪0」を忘れないでほしいですね。親も「悪さすると、悪徳政治家になっちゃうよ」とでも躾るといいかもしれません。