23日に荒川沖駅構内で発生した連続通り魔事件では,警察官8人が警備していたにもかかわらず事件を未然に押さえることができず犠牲者を出したとして,警察に対する批判や苦情が殺到しているようです。
「警察は何をしているんだ」 県警や土浦署に苦情殺到(朝日新聞) - goo ニュース
日本警察の限界
今回の件,まず当たり前の話ですが,一番悪いのはあの犯人です。犯人以上に悪い奴はいません。
その前提を踏まえて,じゃあ警察が次に悪いと言えるでしょうか。結論から言えば,これは「結果論」です。
確かに,今回の警備計画,非常に不手際が多かったのは事実です。しっかり検証し,改善するべき点はかなりあると思います。特に,連絡体制の不備,ここは失策でした。
しかし,今回の事件では,犯人が「愉快犯」であること,犯人の言動から荒川沖駅以外の場所で何らかの犯罪行為を行う可能性もあったこと(その後の自供で学校襲撃を考えていたと供述していたため,もしそれが本当に発生したら,「なぜ学校の警備をしなかった」という批判をするでしょうか?),制服警官を大量に配備することはむしろ犯人の「思うつぼ」となり,それに挑発された犯人がむしろ過激になりさらなる犠牲者がでた可能性も考えられること(ここは結果論です。どっちがベストだったかは,犯人の動機などを詳しく聞いてみないと何とも言えないでしょう。),そもそも警察官の人員に限界があること(捜査はこの1件だけではないため,逆にここに大量動員したために別の場所で事件が発生したり,この犯人が別の場所で通り魔を起こしたらどうだったかなど考えると,やはり結果論です。)などからすると,警察としての限界だったのではないでしょうか。
もっというと,この類の捜査は,土浦署ではなく茨城県警捜査一課が担当します。土浦署はあくまでも「捜査本部」として場所を貸すだけで,陣頭指揮はすべて捜査一課が担当します。土浦署の刑事課はせいぜい数人程度で,本件では捜査一課のパシリとして使われているにすぎません。
とすると,土浦署に対して苦情や批判をするのは実は筋違いなのです。もちろん,同じ警察ではありますが,警備ミスは県警捜査一課の責任なのです。
ただ,前述のとおり,結果論だけで批判をするのはいかがなものでしょうか。もちろん,「これで満足」と警察が発表したのであれば話は別ですが,警察側もある程度のミスは認めています。であれば,警察に単なる苦情や批判を言っても仕方ないでしょう。言うのであれば,「建設的な意見」がよいでしょう。
それでも,「今後の治安が不安だ」「警察の能力に疑問だ」というのであれば,むしろ県知事に対して「警察官増員しろ」という要望をするべきでしょう。今回の捜査だって,マスコミが言うような手厚い警備をするのであれば,今の倍の人数の警官が必要ですから,それくらい増員すれば,防げたかもしれません。
もちろん,増員するとなると当然「税金」が出ていきます。税収が限られている以上,大増員をするには「何かを削る」ことが必要となることは覚悟しましょう。
ときな臭い話はさておき,現実的な話に戻りますが,今回のケースを通じて,警察側は改めて「愉快犯対策」を考える必要があります。この類の犯人は,想像を超える行動をします(アメリカの学校で連続射殺をした犯人などがその例です。)。もっとも,こうした事例はある程度プロファイリングしてあるでしょうから,今後はこれを精査して,対応策をしっかり検討するべきです。そして,一県警だけではなく,全国の県警でこうした情報を共有することが必要です。これが,人員増よりも先にやるべきことです。
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http://blog.livedoor.jp/yswebsite/archives/51958502.html
http://uesama.antena.ne.jp/archives/article/23205.html
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http://blog.goo.ne.jp/tokotoko1234/e/5ef83e5c70f6c98e3f5b07c278f03b9d
http://shadow99.blog116.fc2.com/blog-entry-517.html
http://blog.goo.ne.jp/sunafukin-0101/e/4c83a687fedf880e6c4ab80576866cf1
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http://blog.goo.ne.jp/hiroharikun/e/dd8c8b79c4fede5c8c2795a1d22078cc
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日本警察の限界
今回の件,まず当たり前の話ですが,一番悪いのはあの犯人です。犯人以上に悪い奴はいません。
その前提を踏まえて,じゃあ警察が次に悪いと言えるでしょうか。結論から言えば,これは「結果論」です。
確かに,今回の警備計画,非常に不手際が多かったのは事実です。しっかり検証し,改善するべき点はかなりあると思います。特に,連絡体制の不備,ここは失策でした。
しかし,今回の事件では,犯人が「愉快犯」であること,犯人の言動から荒川沖駅以外の場所で何らかの犯罪行為を行う可能性もあったこと(その後の自供で学校襲撃を考えていたと供述していたため,もしそれが本当に発生したら,「なぜ学校の警備をしなかった」という批判をするでしょうか?),制服警官を大量に配備することはむしろ犯人の「思うつぼ」となり,それに挑発された犯人がむしろ過激になりさらなる犠牲者がでた可能性も考えられること(ここは結果論です。どっちがベストだったかは,犯人の動機などを詳しく聞いてみないと何とも言えないでしょう。),そもそも警察官の人員に限界があること(捜査はこの1件だけではないため,逆にここに大量動員したために別の場所で事件が発生したり,この犯人が別の場所で通り魔を起こしたらどうだったかなど考えると,やはり結果論です。)などからすると,警察としての限界だったのではないでしょうか。
もっというと,この類の捜査は,土浦署ではなく茨城県警捜査一課が担当します。土浦署はあくまでも「捜査本部」として場所を貸すだけで,陣頭指揮はすべて捜査一課が担当します。土浦署の刑事課はせいぜい数人程度で,本件では捜査一課のパシリとして使われているにすぎません。
とすると,土浦署に対して苦情や批判をするのは実は筋違いなのです。もちろん,同じ警察ではありますが,警備ミスは県警捜査一課の責任なのです。
ただ,前述のとおり,結果論だけで批判をするのはいかがなものでしょうか。もちろん,「これで満足」と警察が発表したのであれば話は別ですが,警察側もある程度のミスは認めています。であれば,警察に単なる苦情や批判を言っても仕方ないでしょう。言うのであれば,「建設的な意見」がよいでしょう。
それでも,「今後の治安が不安だ」「警察の能力に疑問だ」というのであれば,むしろ県知事に対して「警察官増員しろ」という要望をするべきでしょう。今回の捜査だって,マスコミが言うような手厚い警備をするのであれば,今の倍の人数の警官が必要ですから,それくらい増員すれば,防げたかもしれません。
もちろん,増員するとなると当然「税金」が出ていきます。税収が限られている以上,大増員をするには「何かを削る」ことが必要となることは覚悟しましょう。
ときな臭い話はさておき,現実的な話に戻りますが,今回のケースを通じて,警察側は改めて「愉快犯対策」を考える必要があります。この類の犯人は,想像を超える行動をします(アメリカの学校で連続射殺をした犯人などがその例です。)。もっとも,こうした事例はある程度プロファイリングしてあるでしょうから,今後はこれを精査して,対応策をしっかり検討するべきです。そして,一県警だけではなく,全国の県警でこうした情報を共有することが必要です。これが,人員増よりも先にやるべきことです。
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こういう事件があるたびに考えるのですが、どうすれば自分の身を守れるか、逃げられたら一番ですけど、もし襲われたとしても軽傷で済むとか、犯人が持ってる凶器を手からうまく払いのける方法がないのかな?と考えてしまいます。犯人も必死ですから、捕まえるためには3人でも厳しいくらいの威力があると考えられますので。
とっさのことなので、いざとなるとどうなのか分かりませんが、わが身はわが身で守るしかないかもしれませんね。
管轄や組織の構造はアメリカのそれとは違うのかもしれませんが、おかにゃんさんの仰るように、県知事に苦情を言うのがスジであり建設的なのかもしれません。
通常、殺人犯は「まず自分が捕まらないこと」を最優先しますが、金川はそれよりも「人を殺すこと」を第一にしている。最後は自分から交番へ行っている。妹殺し・学校襲撃からも武藤被告や宅間死刑囚が透けてみえる。
彼は殺人ゲームをしたかったのですから、例え制服警官を配置しても抑止は無理だったと思います。むしろ衆目監視中に射殺なんてほうが、彼の「お望みの結末」ではなかったかという気さえします。
おっしゃるように「尋常ではない犯人」に対する捜査・検挙方法を真剣に考えなければならないでしょうね。これだけ「尋常でない犯人」が増加してくると。テレビドラマ『交渉人』みたいな刑事が全国に必要かもしれません。
昔からときどき出てくるタイプですが、これが一番たちが悪い。
まあ、希望通り死刑になるんでしょうけど。
日常業務にも影響が出ると言うのに、予算の使い方がヘタなんでしょうかね。
制服警官の配置については,どうやら警察庁も必要だったという見解を出し始めましたが,茨城県警が「犯人を刺激しない」という深い思いで私服のみにしていたとしたら,やむをえなかったのかなあ,って思います。
一方,考えなしで「いつもこういうときは張り込み方式」という単純に前例だけで私服にしていたとしたら,それは完全に作戦ミス,猛省するべきといるでしょう。
それはさておき,やはりこれからは「自分のみは自分で守る」というのが鉄則といえます。「水と安全はタダ」というのは,もはや古きよき時代の話になってしまったといえるでしょうね。
もちろん,警察側も企画立案部門がありますから,そういうところに要望することも必要かと思いますが,やはり財布を握っているのが県知事である以上,警察官の増員や施設改善などは知事に要望するのが筋でしょうね。
私も制服警官を貼り付けた場合のリスクも考えていました。もし,茨城県警がそこまで考えて私服警官を張り付けたのであれば,やむをえないことだったかもしれませんが,「いつも張り込み方式」と単純に考えていたのであれば,それは大問題だといえます。
いずれにせよ,世の中愉快犯が増えてきました。彼らは何考えているか分かりません。こういう輩に対する対応策を警察庁が中心となって本格的に考える時期に来たといえます。
既に愉快犯の増加に悩まされているアメリカを参考にするのも良いかもしれませんね。
アメリカでも乱射犯人は最後自殺するなど,この類の犯人は,「絶望感」「死にたい願望」が強く,それが外に向かって無差別殺人につながっていると思います。
こういう輩を出さないための何らかの予防策を考える必要がありそうですね。ただ,現実的にどういう方法があるのか,それが結構難しい問題かもしれませんが。
警察(特に所轄)の予算って,実は相当厳しいものがあります。典型例として,刑事課には実はパトカーがない(覆面パトカーは実は交通課のもの)ため,事件が発生した場合,自動車けいら隊が先に行き,所轄刑事課は後から電車で行く,なんていうことが実は普通になっていたりするのです。
このように備品がいっぱいいっぱいなので,意外と無線機も少なかったりする可能性があります。
そう考えると,やはり県警本部の予算折衝が下手なのか,それとも知事部局で予算を相当削っているという可能性が考えられます。こういう点から検証することも大切かもしれませんね。
税金の無駄遣いといわれることも多いですが,一方で使うべきところにしっかり使うということも大切といえます。