楽天とTBSとの問題において,テレビとネットの融合を進めようという楽天の提案に対し,TBS側はそれについて消極的な見解を示しているほか,他のテレビ局も軒並み融合は難しいという態度を示しています。その根拠として,アメリカでの失敗例を金字塔のごとく提示しています。
ただ,果たして本当にそうなのでしょうか。
今回は,私の推測(憶測)だけの記事になりますが,これからメディアが進むであろう道を大胆に予測したいと思います(10月30日追記:項目4を追加しました。)。
1 これからは「テレビ」が主流なのか「ネット」主流なのか
結論から言えば,このような議論はナンセンスです。
テレビもネットも,という時代になります。
実は新たなメディアが登場すると,このような議論は必ず起こりました。テレビ放送が開始したときも,「これからは映画とテレビ,どっちが主流になるか」とか「映画,ラジオ,新聞はテレビの登場により滅びないか」などです。
しかし,テレビは主流になったものの,決して映画や新聞がなくなったわけではなく,それぞれのメディアはすべて顕在しています。むしろ,きれいに棲み分けができる感じすらあります。
このように考えた場合,これからは確かにネットの時代であるとは思いますが,決してテレビが廃れるわけではなく,双方それぞれの役割に担った活躍をするものになるでしょう。
2 「ネット」と「テレビ」の融合は無理なのか
テレビ局側は,「ネットと融合すると,いいところをネットに持っていかれるため困る」と考えていると思われます。
しかし,テレビ局側も,実はネットのコンテンツ技術をのどから手が出るほどほしがっているのです。それは,「地上波デジタル放送」です。
地上波デジタルでは,番組の情報や関連情報をリアルタイム提供でき,双方向放送も可能になるということを売りにしています。そして,この情報提供や双方向放送の機能は,基本的にネット技術と同様な形となります。
ところが,現在は試験放送だから仕方がありませんが,デジタル放送における提供情報は,「字幕に毛が生えた程度」のものに過ぎません。つまり,テレビ局が持っていないノウハウ(ネットコンテンツ技法)では,この部分を満足がいくものに仕上げていくことには自ずと限界があります。
そこで,この部分については,既存のネット業界の力を借りなければならなくなります。
したがって,テレビ局のネット会社とのつきあいは,今後ますます深まることになるでしょう。
3 逆にネット会社がテレビ放送までブロードバンドで送信できるか
技術的には可能です。しかし,新たに技術のために物理的に用意するためには,多額の資金が必要となります。そうであれば,既存の放送局の施設を使えるようにした方がよいでしょう。
また,テレビ局が放送した番組を買い取り,二次送信するということもできますが,著作権法で厳しく規制されていることから,リアルタイムはもちろんのこと,即座に再放送というのも実はかなり難しいといえるでしょう。
結局,ネット会社も独自のコンテンツを充実する程度しか思いつかないようです。
4 携帯電話の扱い
携帯電話は,今ではほとんど1人1台持っている状態になっています。また携帯電話は,今では電話の機能よりもメールやウェブ情報の閲覧など,限りなく端末パソコン化しています。一方で,テレビ放送も見られる携帯も登場しました。
したがって,今後のメディアがどうなるのかについては,「携帯をどう扱うのか」にすべてかかっているとも過言ではありません。
現状どおり,メールやウェブコンテンツを強化するのであれば,ネット主体のメディアに移行する可能性がありますが,テレビ放送が見られることを踏まえ,そこから各種情報を入手できるようになれば,テレビが主流の座を失わないでしょう。
つまり「携帯を制圧するものがこれからのメディアのイニシアチブを取れる」といっても過言ではありません。ただし,冒頭にも書きましたとおり,どっちかが廃れるという話ではなく,携帯電話もむしろ「両者混在型」が主流商品となるでしょう。
5 まとめ
今後のメディアは,ネットもテレビも,という時代になります。
テレビ局はデジタル化を視野において,ネット会社からノウハウを得る必要があります。
ネット会社は,ニュース等の配信を重要にすると共に,著作権の問題を早期にクリアできるよう全体的に議論する必要があるでしょう。
ただし,携帯電話というアイテムをなめてはいけません。これからは携帯も大変重要な道具になるでしょう。
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ただ,果たして本当にそうなのでしょうか。
今回は,私の推測(憶測)だけの記事になりますが,これからメディアが進むであろう道を大胆に予測したいと思います(10月30日追記:項目4を追加しました。)。
1 これからは「テレビ」が主流なのか「ネット」主流なのか
結論から言えば,このような議論はナンセンスです。
テレビもネットも,という時代になります。
実は新たなメディアが登場すると,このような議論は必ず起こりました。テレビ放送が開始したときも,「これからは映画とテレビ,どっちが主流になるか」とか「映画,ラジオ,新聞はテレビの登場により滅びないか」などです。
しかし,テレビは主流になったものの,決して映画や新聞がなくなったわけではなく,それぞれのメディアはすべて顕在しています。むしろ,きれいに棲み分けができる感じすらあります。
このように考えた場合,これからは確かにネットの時代であるとは思いますが,決してテレビが廃れるわけではなく,双方それぞれの役割に担った活躍をするものになるでしょう。
2 「ネット」と「テレビ」の融合は無理なのか
テレビ局側は,「ネットと融合すると,いいところをネットに持っていかれるため困る」と考えていると思われます。
しかし,テレビ局側も,実はネットのコンテンツ技術をのどから手が出るほどほしがっているのです。それは,「地上波デジタル放送」です。
地上波デジタルでは,番組の情報や関連情報をリアルタイム提供でき,双方向放送も可能になるということを売りにしています。そして,この情報提供や双方向放送の機能は,基本的にネット技術と同様な形となります。
ところが,現在は試験放送だから仕方がありませんが,デジタル放送における提供情報は,「字幕に毛が生えた程度」のものに過ぎません。つまり,テレビ局が持っていないノウハウ(ネットコンテンツ技法)では,この部分を満足がいくものに仕上げていくことには自ずと限界があります。
そこで,この部分については,既存のネット業界の力を借りなければならなくなります。
したがって,テレビ局のネット会社とのつきあいは,今後ますます深まることになるでしょう。
3 逆にネット会社がテレビ放送までブロードバンドで送信できるか
技術的には可能です。しかし,新たに技術のために物理的に用意するためには,多額の資金が必要となります。そうであれば,既存の放送局の施設を使えるようにした方がよいでしょう。
また,テレビ局が放送した番組を買い取り,二次送信するということもできますが,著作権法で厳しく規制されていることから,リアルタイムはもちろんのこと,即座に再放送というのも実はかなり難しいといえるでしょう。
結局,ネット会社も独自のコンテンツを充実する程度しか思いつかないようです。
4 携帯電話の扱い
携帯電話は,今ではほとんど1人1台持っている状態になっています。また携帯電話は,今では電話の機能よりもメールやウェブ情報の閲覧など,限りなく端末パソコン化しています。一方で,テレビ放送も見られる携帯も登場しました。
したがって,今後のメディアがどうなるのかについては,「携帯をどう扱うのか」にすべてかかっているとも過言ではありません。
現状どおり,メールやウェブコンテンツを強化するのであれば,ネット主体のメディアに移行する可能性がありますが,テレビ放送が見られることを踏まえ,そこから各種情報を入手できるようになれば,テレビが主流の座を失わないでしょう。
つまり「携帯を制圧するものがこれからのメディアのイニシアチブを取れる」といっても過言ではありません。ただし,冒頭にも書きましたとおり,どっちかが廃れるという話ではなく,携帯電話もむしろ「両者混在型」が主流商品となるでしょう。
5 まとめ
今後のメディアは,ネットもテレビも,という時代になります。
テレビ局はデジタル化を視野において,ネット会社からノウハウを得る必要があります。
ネット会社は,ニュース等の配信を重要にすると共に,著作権の問題を早期にクリアできるよう全体的に議論する必要があるでしょう。
ただし,携帯電話というアイテムをなめてはいけません。これからは携帯も大変重要な道具になるでしょう。
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