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五感と四猿 見るのか見ないのか

2019-06-24 10:00:08 | ◇ トピックス          

春から夏への季節を表す粋な俳句があります。
山口素堂の有名な句
「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」

ずらりと並べた夏の季語
リズミックで森から鳥、そして海の魚と広がっていきますね
目、耳、口と五感を刺激します。

目には青葉・・・・


⇒小國神社(静岡県)

山ほととぎす


⇒日本野鳥の会 京都支部

初鰹


⇒和食検定

この句を現代風にばっさりと言えば
「見て、聞いて、味わう」
となるんでしょうか。
これでは情緒もなく、光景も浮かびませんね。

目で見て
耳で聞いて
口で味わう
となれば、
逆バージョンがあります。
「見ざる、聞かざる、言わざる」

日光東照宮



これは、孔子の言葉によるものらしく、礼儀に対する戒めのようです。
礼儀に背くことを、見ず、聞かず、言わず、さらに行わいこと、の意味です。
となると猿は四匹?
どうもそのようです。
一番手前に座っているのが、行なわないことの猿です。

台北の孔子を祀る孔子廟の敷地の一角にある四猿


ラテラ インターナショナル

なんか、とてもかわいいですね。
言葉の意味が重いですから、かえってこういうかわいい姿にしたのかもしれません。


ラテラ インターナショナル

「見ざる 言わざる 聞かざる」はいろいろな意味にとれます。
保身的にトラブルや問題を避けようとする消極的な態度とも取れますが、
マイペースで自分の信じた道をまっすぐに行く、という意味にもなります。

いずれにしても人に与えられた五感は、フル活用していけば人生はもっと広がるかも・・・・



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