みどりきみどり空色

草花とそれにまつわるetc.

龍双滝のかたわらのイワタバコ

2009-09-09 21:48:28 | Weblog
 夏休みも終盤にさしかかった頃、
福井県が誇る?日本100名滝の一つに選ばれた龍双ヶ滝に出かけた。


 
 滝を目前にして車を止め、降りようとした時、
小型虻の集団が四方八方から猛然と突進してくるように取り囲まれてしまった。
 
 大あわてで車に逃げ込んだが、素早くいっしょに何匹も乗り込み、追い出すのにおおわらわだった。
 刺されるとひどく腫れていつまでも痛みが残る。
 
 牛のしっぽがあったら振り回して追い払うののだが、一人わあわあ騒いで、
そこらにある物つかんで叩きまくり、なんとフロントガラスにはりつけに
 してしまった。
 
 なんとか、さされずにホッと一安心したのだけれど・・・
                   人間の方がよほど残虐だ。
 
 滝は連日、雨がちだったせいか水量も豊富で、間近で見える滝は中々見応えがあり、観光客も途切れない。三脚をしつらえ、姿をとどめようと根気よくファインダーをのぞいている人もいる。


 
 滝からの爽やかなミストシャワーを膚に浴びつつ、
私たちが探していたものは?と、
 
 滝を通り越して、きょろきょろ視線を四方に散らす。
 
 「あった!」イワタバコ。とうとう出会えたね。


 
 葉っぱは、頭巾山へ行った帰りの滝で見たけれども、花は初めてだ。
 イワタバコの花々は手の届くところにありそうで、
 届かず、眼下は奈落の岩肌に根を張っている。


 
 花々のめっきり少なくなった山間の一隅をつつましやかに照らしつつ。
 きみどりの葉っぱも滝のしぶきを浴びて、つややかで、瑞々しい。
     私たちは、この可憐な花にくぎづけなんだけど、
  通り過ぎる人たちは目もくれない。


 
 声かけて伝えるが、胡散くさそうに横目で見るだけ。
     龍双ヶ滝来て滝見ない私たちの方が変かもね。