みどりきみどり空色

草花とそれにまつわるetc.

絶滅危惧種Ⅱ(福井県)イワヤシダ

2009-09-22 22:52:44 | Weblog
植物仲間が集まった。
行き先は河野町の山奥、川沿いの林道をひたすら走っていく。
しだいに杉林が両側に鬱蒼と迫ってくる。

本当に、福井県いろんな所に林道のアスファルトが整備されている。

行けるところまでいこうと、
伸張し倒れかかったアカソやヤブマオなどに時々阻まれながら、突き進んでいく。

おんとし○○歳のY嬢は果敢だ。
手頃な場所で着地。さあ、ゴミ袋持って、杉林に突入。
倒木あり、背丈以上に生い茂る草あり、蜘蛛の巣あり、何がどうなっているか分からないところに足を踏み入れていくジャングル体験。

蛇だって、蜂だって、ダニだっているだろう。今思い出しても、ちょっと粟立つ。しかし、羊歯の大好きな住み処だ。

今勢力をふるっていたのは、オニヒカゲワラビ。
私より背が高くて、悔しい。大手をふるってグイグイ広がっている。
葉柄下の黒い鱗片が特徴。杉林大好きのイノデも、ところどころに、手を挙げていいる。Y嬢を呼んで、名前を聞く。
モジャモジャ鱗片身にまとい、スマートなイノデモドキが多かった。

鱗片が半透明のキヨスミヒメワラビなども見つかる。
お昼は林道に戻り、倒木などに腰をかけ、車座となって、ワイワイガヤガヤ。

採取したシダ類は標本を作るため
新聞紙に挟み込み仮押さえしておく。

そろそろ帰り支度。

みんな一旦、車に乗り込み、
ゆっくり車を走らせ、少し先で停車。

私は歩いて追いかけながら、林道沿いの崖を物色。

崖もまた、羊歯が好きなところだ。

エッ!?イワガネゼンマイ、
アレッ、イワガネソウ?えっ違う。

見たことないのがあるぞ。先に行ったY嬢を呼びに行く。
「変なのあるよ~。」大声で叫びつつ。
「どれ、どれ、」引き返してきたY嬢。
あらーこれ、イワヤシダやね。

県の絶滅危惧種Ⅱ類のイワヤシダだとか。
大発見。わき上がる喜びに興奮状態。
ちょっと打ち震えてしまった。
みんなもやってきて初めて見るイワヤシダに感嘆の声。

帰ってから調べた図鑑には、
全てにイワヤシダの胞子はソーセージ状と書いてあった。


中々出会えないとも書いてあった。
感動さめやらぬ私は、
なんと、植物講座のA先生にまで、携帯かけて報告してしまった。

こんな事があると、
なんだか、羊歯の底なし沼にズブズブと片足がすこしづつ、
のめり込んで行くみたい。