7月18日出発の日
9時半から、昨日調子が悪くなった浴室乾燥機の修理立ち合いを行う。
乾燥にしても温風が出なくなってしまったのだ。修理の方は断線の可能性が高いのだと言う。暫くして断線箇所を発見し、配線の修復を行なってもらい一安心。
これで旅に出られるぞ😃
午後からスーパーへ旅のおつまみや非常食を買い出しに。
18きっぷの旅は、タイトな列車ダイヤに合わせるので、食事に立ち寄る時間が無かったり、そもそも田舎駅では近くに食堂やコンビニが無かったりする。
食べる為に一本乗り損ねると、1泊追加や野宿が待っているのだ。
1日ぐらい何も食べなくても死にやしないが、日持ちするカップケーキやポッキーを持っているといざという時に心強いのだ。
相撲中継の結びの一番を見ず、18時前に徒歩で駅へと向かう。
途中に知人とすれ違い、キャリーバッグを引きずる拙者を見て何処行き?と尋ねられるが、立ち話する時間が無いので夜逃げ!と切り返して早足で立ち去る。ゴメンね🙇♀️
駅では切符の対面販売が廃止され、苦手な自動販売機と格闘する。
機械なので、忖度したり、おもんばかったり、探ったり、やり過ごしたりしてくれないのだ。設計者の考えたステップと、説明の理解と、正しい駅名の入力が求められる。
後ろに女性が並んでおり、ドジな操作を見抜かれないよう画面に体を被せ、画面の隅々まで神経を配り、冷や汗をかきながら、東舞鶴までの切符を購入した。
改札が無人でまごまごしていると、駅員さんが通りかかった。
聞くと、そのまま通ってくださいと。
ICOCAは使えるが自動改札は無く、無人駅のような状態である。
春は改札に人が居たのにな、赤字ローカル線の将来は暗いよな。
待合室で冷房に浸りながら入線を見計らい、18時34分発の福知山行き普通電車に乗り込む。大方が高校生の通学で通勤者がパラパラ。
見渡すと車両の中で旅行者は拙者1人のようだ。
まだ青春18きっぷの利用開始日になっておらず、鈍行に乗って旅する人も少ないのかも知れない。
電車は、高校がある駅に着くとどっと生徒が乗って来て、次の駅からパラパラと降りてゆく。
福知山に近づくと府県境になるため私学の生徒しか残っていない。そして無人駅には親のお迎えが待っているのだろう。
あたりはすっかり暗くなり、電車の灯りに誘われて虫が飛び込んでくる。
田舎列車はドアの開閉がセルフの為、降車で開け放たれたドアから暖かい外気と共に入ってくるから堪らない。乗客が少なくなると、ドアの周りに人がおらず慌てて席を立ち閉のボタンを押す。
福知山の手前でカメムシの匂いが漂う。嗚呼、侵入を許してしまったか。そして福知山で乗り換え。
園部行きのホームへ行き、待合室で待っていると仕事帰りで一杯ひっかけた赤ら顔の2人組が大声で喋っている。
綾部に行く車中も大声で喋っている。綾部で乗り換えてもまだ大声で喋っている。
とうとう東舞鶴駅まで大声は聞こえていた。スーツ姿と作業着姿の二人組で、歳も離れていそうに見えたが、よほど気が合うのだろう、とても楽しそうに喋っていた。 拙者も、現役時代にああいう楽しい夜もいっぱいあったと思い出しながら、運転席越しのカーブする線路をぼんやり眺めていた。苦しい思いをすればこそ仲間と楽しい思いが出来る、そんな事を考えながらそろそろ再就職もいいかなと思った。
21時6分に定刻で列車は東舞鶴駅に到着した。ここからは徒歩で舞鶴港のフェリーターミナルに向かう。少し蒸し暑いが、半分ほど進むとバイクがどっと27号を走って来る。小樽からの便が到着したようだ。ライダーを見るとテンションが上る。
駅から30分ほどでフェリーターミナルに到着し23時10分に乗船開始。
一番リーズナブルなツーリストAを予約しており部屋に入る。いわゆる二段ベットタイプでカーテンのみの仕切りだが、耳栓を持っているのでイビキや歯ぎしりは気にならない。
予約時にベットも指定出来る。一番海側の二段では無いところが空いていたのでそこにしたら、専用の窓も付いていたのだ。うれしい。立って着替えが出来るし、一ランク上の寝床に匹敵する。
風呂は家で入って来た。シーツをセットし、缶ビールをあおる。静かにフェリーは出港し、程なくして眠りについた。 つづく