UENOUTAのお絵描きとかブログ

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2023-12-23 19:40:33 | 日記
「さてと……」
 
 とりあえず天使っこと悪魔っこを行かせたことで、悪魔は好き勝手にできなくなっただろう。どうやら悪魔にもあの二人の存在は感知されないらしい。力の質って奴が違うと、色々と漏れる……それを野々野足軽は今回の事で学んだ。
 力の種類というか、もっと戻の所は一つじゃないのだ。だからこそ、自分がこんな力をもってるから、それを基にしたレーダー的なものをやってたとしても、全く違う力には反応ができない。だから野々野足軽はそこら辺を色々と改良してる。力を自身の力基準にしないようにしたのだ。まあだからって想像の埒外の力って奴があったらそれに反応できるのか……それは野々野足軽にだってわかんない。
 けどこのおかげで、更に野々野足軽には世界の見え方って奴が変わった。今の野々野足軽には風の歌うことが聞こえて、花々の雑談も聞こえる。雲が形を変えるごとに違う願いを口ずさんでるし、雨になると実は雨と共に沢山の悲しい声が降ってきてた。世界はどうやら幾通りもの見え方がある。
 それが野々野足軽にはわかった。いや、野々野足軽にしかわからないことだったのかもしれない。
 
『※※※』
「ん?」
 
 何やら聞こえた。風の声だ。野々野足軽の頬をなでで、風が何かをいってきた。それは風からのSOSのように聞こえた。風は野々野足軽に声が届くとわかってるのだろうか? それに野々野足軽にはその風か何かキラキラとしてるようにみえる。そして野々野足軽の前で風がつむじを作ってる。きっと風全体ってわけにはいかないから、この一部分を使って何かを伝えようとしてるんだろう。新しい発見……新しい見方……そんなのはワクワクとするものだ。
 
(これって、俺の力の理解力が低いから、風の言葉を理解できないのかな?)
 
 なんとかなくそんなことをおもった。だって力ってはっきり言って超常なのだ。言語を理解するのなら普通はそれこそ『勉強』という二文字が必要だろう。単語を覚えて、文法の法則を理解する……ということが必要だ。
 けど力ならそんな勉強は必要ない。いや、もしかしたら強制的になんか脳に理解させてるのかもしれないが、とりあえず力で無理やり頭に知らない言語でも言葉がわかるってことができるのである。
 実際野々野足軽は英語は全然できない。けど力を使えばなんか強制的に日本語として理解できるってことが起きてた。実際それはどんな言語でも行けた。野々野足軽は日本にいても、遠視とかなんやらう使って遠くを把握することができる。だからまずは韓国とかの言葉をやってみたらできた。、そして中国……ベトナム……インドとかはもう日本にはなじみなんてない。けどなんか行けた。大体はこの星で人間が利用してる言語は同じくらいの力の具合で強制日本語化できるみたいだった。
 けどどうやらこの風の子は無理みたいだ。それは人間じゃないからなのか……そもそもが普通にやってたら気づくこともできなかった力の存在だからってこともあるだろう。
 
(もっとこの方向に力を振ってみるか)
 
 なにせ今は沢山の可能性という力……その全方位に間口を広げてる。実際これが全方位なのかもわからないが……でも今だけはまたちょっと狭めようと野々野足軽は考えた。
 そうやってこの風の子に力を寄せれば、きっと日本語として理解できるんじゃないか? って思ったんだ。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)運命という世界線を壊せ 984

2023-12-23 19:34:27 | 日記
「お前はこんなことをやれる立場じゃない。私の口添え一つで、お前なんて死刑だぞ」
「そんなの……わかってるよ!!」
 
 俺たちは力を籠めあい、マウントポジションを取ろうとやってた。この女、まさか床に背中を付けた状態から上半身の力だけで、直角くらいまで来られた。そしてそのまま俺を押し倒そうとして来てたが、そこはさっきの発言が肝になって俺の内なる力が解放されたらしい。
 それでなんとか押し返して、今はちょうどお互いに中間地点で押し合ってた。
 
 ググ……グググ……
 
 ――と必死に押し合う。けど俺たちはふと思った。
 
「おい、これってなんか意味あるのか?」
「さあ、貴様が失礼な事を言ったからだろう。やめたかったら、謝るんだな」
「お前が生娘だってのは認めただろ?」
「そもそもが変な勘違いを女性相手にするのがダメなんだ」
 
 まさかこんな風に責められるなんて……今までの女はいつだって従順なやつばかりだった。でもそもそもがこの女は俺よりも強い……このままやってても実際負けるのは俺だろう。
 マウントポジションからここまで押し返されたのだから、実際腕力だって向こうがある。なら……ここら辺が落としどころなんだろう。本当ならこいつを押し倒して支配したいくらいだが……でもそれは無理だ。
 
「くっ……覚えてろよ。わ……わるかっ――」
「ふん!!」
「――ぐへ!?」
 
 いきなり殴られた。拮抗してたと思ってた力はやっぱりだけどそんなことはなかった。いきなり頭突きをかまされて目の前がチカチカとしてる間に俺はなんかこの家の端っこの方へと投げられた。そして気づく。落ちたと同時になんか床がガコンと変な感触なのに。
 一瞬文句を垂れようかと思ったが、なんかあの女が人差し指で俺の下の床を指さしてる。そしてさらに冷静になって周囲の音を聞くと、なにやらがやがやとした音がきこえた。それに剣が鎧にぶつかるようなそんな音。俺は床を確かめて引っ掛かりがあるのを確認。するとそこには人一人は入れそうな収納があった。
 
 なのでそれに俺は飛び込む。それと同時だった。
 
「失礼します」
 
 言い方はそんな感じで丁寧だった。けど、その行動は全然丁寧なんてものじゃない。なにせこっちの返事は全くもって待ってなんかないからだ。いきなりこの家に押し入ってきた。それも一人じゃない。四人が一気に入ってきた。あの女を入れてこれで五人がこの家にいることになる。めっちゃ狭い。
 
「貴方だけですか?」
「見てわかりませんか? この家には私だけですよ」
「何もない部屋ですね?」
「ただ仕事が終わったら返ってくるだけなので、必要ないんですよ」
 
 ドキドキする。僅かでもこの上にきたらきっと違和感を伝えるだろう。けど狭さが相まって、視線だけでこの家の事は把握できる。全く家具がない事で見て回る……ってこともしなくて済むんだ。そのおかげか、彼らは入ってきた位置から全く持って動かなかった。
 
「そうですか、一応聞きますがこの男に見覚えは?」
「いえ、誰ですかそれ? 何をやらかしたら軍に追われるなんて事?」
「脱走者ですよ。お恥ずかしながら、軍から逃げ出しまして。その際、新しい武器を持ち逃げしました」
「なかなか大胆な事を。まあ見かけたらしばいて引き渡しましょう」
「お願いします」
 
 そんなやり取りをして彼らは去っていった。ほっと胸をなでおろす。どうやら今来たのは下っ端だったから、この女が実は俺と面識があるとか、わかってなかったんだろう。そこら辺知ってたら、色々と怪しい会話だった。
 
「おい出てこい。少し長いしすぎたな。さっさと仕事にとりかかるぞ」
 
 そんな事をいってこの女は床を蹴ってくる。