この間は東京国際フォーラムでセミナーに出てきたわけですが、
そのセミナーの感想をアップしていなかったので掲載します。
■ どこの国に行くか?
このセミナーは、米、英、豪、を主流に、カナダ、ニュージーランドを視野にいれていたので、
それらの大学の傾向を知ることができました。 カンタンにまとめると
A) アメリカ
・TOEFL IBT (IELTS)
・GREもあり
・実践的、即戦力向け
・ConditionalOfferなし
B) イギリス
・IELTS
・理論的
・1年で修士が取れる
・ConditionalOfferあり
C) オーストラリア
・IELTS
・アメリカプラスイギリス的
・入学基準が緩やか
・ConditionalOfferあり
D) カナダ
・アメリカに準じる
・教育水準が高い
E) ニュージーランド
・オーストラリアに準じる
・大学数が限られる
このABCDEの並びが人気順です。このセミナーでは、どうやって有利に入学するか?
つまり、入学することをゴールとすると、Cのオーストラリアの大学でコンディショナルオファーで
滑り止めを作っておき、その間英語力を上げ、本命のAやBの大学に合格する、というような
スケジューリングも可能になる、ということでした。
また国ごとに得意分野がありますから、特にビジネスではアメリカが、開発学ではイギリスが、
などなど、国の特性と自分の専攻がマッチすれば予想外に上位の学校に入学できるチャンス
も生まれるのだそうです。
■ IELTSかTOEFLか?
その際、一番の大きなポイントは、入学許可をもらうにあたって、IELTSかTOEFLで行くかです。
その際、知るべき事実は
・最近はどちらのテストもどこの国の大学でも大抵が受け入れる
・しかし、各大学のこの二つのテストの入学許可基準にはバラつきがある
です。 例えば、TOEFL100点とIELTS7.0が大体同じレベルなのに対し、大学はIELTS6しか
要求していない場合もあり、逆にIELTS7を要求しながら、TOEFLでは80でいい、という
大学もあるそうなのです。この溝が入学希望者には千載一遇のチャンス!というわけです。
日本人にとって一番のハードルは 以前 悲しき哉、英語力、ということですね。
悲しいのはなぜってIELTS7は全然難しくないからです・・・
そんなことが問題になっている時点でもう悲しいのです。
■ ConditionalOffer
裏技のひとつにConditionalOfferというのがあります。これは入学前までに
語学力を満たせば、という条件付Offerです。
これは入学前に語学学校へ入ることで、語学力を増強するものです。また、
それ以前に大学入学資格に問題がある場合は、Foundationコースというものも
あります。 (かなりレベルが下がるので入っちゃいけません・・・)
こうしてみるとあの手この手で海外の大学は学生の呼び込みに必死ですね。
ConditionalOfferの学生さんは、例えば、今回語学力のテスト(IETLTSやTOEFL)に
受からないと大学に入学できずに帰国を余儀なくされる、といって語学学校に通い詰め
の学生とかたまにいます・・・
こうなると・・・机上の勉強では語学力はつかない。語学力がつかないから、学校に行く。
学校では力はつかない。の堂々巡りコースに入ってしまう危険があります。
■ 語学力は自分でつける
こうした事態は避けるに限ります。
たしかにIETLS向けの特訓コースなど基本的なテスト戦略を教えてくれるコースは
役に立ちますが、実はそんなの自習本に書いてあるんですよね~。なので高い
授業料を払う価値があるか?というと個人的には疑問だなと思います。
まずは動機
一番良いのは、海外生活をしばらく実際にやってくることだと思います。
まず一回目の海外生活は、ショックでやる気を起こさせることなので、2週間でも
1ヶ月でもいい。単にバックパックを背負っての放浪旅でもいい。ワーホリでもいいと
思います。つたない英語でいいのです。これが英語を勉強したいという動機づけに
なります。 どんなことでも動機がないとできませんから。ここにかかったお金は
後で語学学校に行く分を考えるとすっかり元が取れてしまいます。
自習
そこからは、どんな力がどんな風に自分に不足しているのか既に自覚していると
思いますから好きなように勉強したらいいのです。
ですが、成長は計らないと実感できません。そこでTOEICがオススメです。
ものさしの幅が日本人のほとんどをカバーする上、社会人になっても使え、
無駄がないからです。英検では日本でしか通用しない上、テストそのものが陳腐化の
気配があります。
あとはこの勉強してはテストを受けるサイクルをまわしていくだけです。
IELTS7.0はほんと、全然難しくありません。むしろ、大学の授業についていくことを
考えると易しすぎるくらいではないかと思います・・・。このテストが難しすぎて
あきらめる、というのはどちらかというとあきらめたほうが良かった、ということなのです。
後で挫折しますから・・・。
あと海外で気がついたことですが、難しいと言っている人はテスト
そのものを受けたことが無い人が多いです。その他難しいといい続け
現地に居住し続けることが目的の人も大勢います。 なので
最初から難しいものだと先入観を持たないほうがいいでしょう。
ほんと普通のことを普通にやれば、難しくありませんから。
■ 大学院レベルが不明なこと・・・すべての元凶
海外の大学に行く。大学院に行く。どこに行くか?すべての元凶は
どの学校が自分のレベルにあっているか分からない。そこだと思います。
日本なら大体学校生活で自分がどのヘンに位置するのか分かるものです。
ところが海外では自分の相対的なレベルが分からない。
結局、雑誌などが出している世界大学ランキングなどを参考にすることになるのですが
日本の大学は低く評価されている印象を受けました。
これは教育の伝統で、ディベートや論文、自分の意見を持つこと、を
あまり奨励されない学習のスタイルが日本の大学教育の世界的評価に
影響していると思われます。日本人は過小評価されている!
オーストラリアにいた中国人の大学生はまさに日本の大学生のごとく、
発言することそのものが苦手なため、発言すること第一で発言内容はその後
という感じでした。こうしたクラスは大学のクラスとしては大変幼稚に感じました。
私が行こうとしていた大学は決して低いランキングの大学ではなかったにも
かかわらずです。
しかし、大学のレベルはその年、その年、クラスメートの質、教授の教え方でも
変わるため、ミスマッチを避ける方法は実はありません。
これが前提にあるため、結局、ミスマッチを避ける方法は、ミスマッチがあったとしても
我慢できる方法、ということになります。
・本当にやりたい勉強をやる
です。 学歴を作りにいく。この発想は日本だけだと思います。学歴よりやりたいこと。
でなければ大学をドロップアウトすることになります。どんなにいい大学に行っても
合わないものは合わないものです。南方熊楠は東大中退、ビルゲイツだって大学
中退です。
ましてや、英語でつまらない勉強をしてまで卒業する苦労に見合う
学歴なんて海外にあるでしょうか?それなら、日本の東大に入り
直したほうがいいでしょう。
日本の大学は、論文の書き方や授業の受けかたなど、スタディスキル、
という分野の強化が弱い気がします。これが海外から評価されにくい
理由です。また学歴だけが問題にされるため、入ることに主眼があってあまり勉強しない、という一面の事実もあります。
そこが日本の大学生がイキナリ大学に入っても上手く行かない理由ですがこういう人たちでも海外に出るとスタディスキルを身につけ、
驚くような高レベル校にも通うことができます。
そういう意味では、日本の大学の学歴主義に辟易している人には
海外の大学は大変オススメです。ワンランク上が狙えるでしょう。
しかし、一方社会人はもう学歴がどうという年齢ではないですし、
どんな勉強をするにしろ、勉強そのものが目的です。
そういう意味では、テストテク、入学テクはあまり意味がありません。
実際にどんな人たちが、どんな思いでそので学んでいるのか、
そういう情報のほうが重要なわけなのです・・・
というワケで、私にとってはイマイチだった留学セミナー・・・
でも海外には一度は出たほうが日本での生活にも納得感が
出て、楽しく生きられるようになるというのが持論です。
そのセミナーの感想をアップしていなかったので掲載します。
■ どこの国に行くか?
このセミナーは、米、英、豪、を主流に、カナダ、ニュージーランドを視野にいれていたので、
それらの大学の傾向を知ることができました。 カンタンにまとめると
A) アメリカ
・TOEFL IBT (IELTS)
・GREもあり
・実践的、即戦力向け
・ConditionalOfferなし
B) イギリス
・IELTS
・理論的
・1年で修士が取れる
・ConditionalOfferあり
C) オーストラリア
・IELTS
・アメリカプラスイギリス的
・入学基準が緩やか
・ConditionalOfferあり
D) カナダ
・アメリカに準じる
・教育水準が高い
E) ニュージーランド
・オーストラリアに準じる
・大学数が限られる
このABCDEの並びが人気順です。このセミナーでは、どうやって有利に入学するか?
つまり、入学することをゴールとすると、Cのオーストラリアの大学でコンディショナルオファーで
滑り止めを作っておき、その間英語力を上げ、本命のAやBの大学に合格する、というような
スケジューリングも可能になる、ということでした。
また国ごとに得意分野がありますから、特にビジネスではアメリカが、開発学ではイギリスが、
などなど、国の特性と自分の専攻がマッチすれば予想外に上位の学校に入学できるチャンス
も生まれるのだそうです。
■ IELTSかTOEFLか?
その際、一番の大きなポイントは、入学許可をもらうにあたって、IELTSかTOEFLで行くかです。
その際、知るべき事実は
・最近はどちらのテストもどこの国の大学でも大抵が受け入れる
・しかし、各大学のこの二つのテストの入学許可基準にはバラつきがある
です。 例えば、TOEFL100点とIELTS7.0が大体同じレベルなのに対し、大学はIELTS6しか
要求していない場合もあり、逆にIELTS7を要求しながら、TOEFLでは80でいい、という
大学もあるそうなのです。この溝が入学希望者には千載一遇のチャンス!というわけです。
日本人にとって一番のハードルは 以前 悲しき哉、英語力、ということですね。
悲しいのはなぜってIELTS7は全然難しくないからです・・・
そんなことが問題になっている時点でもう悲しいのです。
■ ConditionalOffer
裏技のひとつにConditionalOfferというのがあります。これは入学前までに
語学力を満たせば、という条件付Offerです。
これは入学前に語学学校へ入ることで、語学力を増強するものです。また、
それ以前に大学入学資格に問題がある場合は、Foundationコースというものも
あります。 (かなりレベルが下がるので入っちゃいけません・・・)
こうしてみるとあの手この手で海外の大学は学生の呼び込みに必死ですね。
ConditionalOfferの学生さんは、例えば、今回語学力のテスト(IETLTSやTOEFL)に
受からないと大学に入学できずに帰国を余儀なくされる、といって語学学校に通い詰め
の学生とかたまにいます・・・
こうなると・・・机上の勉強では語学力はつかない。語学力がつかないから、学校に行く。
学校では力はつかない。の堂々巡りコースに入ってしまう危険があります。
■ 語学力は自分でつける
こうした事態は避けるに限ります。
たしかにIETLS向けの特訓コースなど基本的なテスト戦略を教えてくれるコースは
役に立ちますが、実はそんなの自習本に書いてあるんですよね~。なので高い
授業料を払う価値があるか?というと個人的には疑問だなと思います。
まずは動機
一番良いのは、海外生活をしばらく実際にやってくることだと思います。
まず一回目の海外生活は、ショックでやる気を起こさせることなので、2週間でも
1ヶ月でもいい。単にバックパックを背負っての放浪旅でもいい。ワーホリでもいいと
思います。つたない英語でいいのです。これが英語を勉強したいという動機づけに
なります。 どんなことでも動機がないとできませんから。ここにかかったお金は
後で語学学校に行く分を考えるとすっかり元が取れてしまいます。
自習
そこからは、どんな力がどんな風に自分に不足しているのか既に自覚していると
思いますから好きなように勉強したらいいのです。
ですが、成長は計らないと実感できません。そこでTOEICがオススメです。
ものさしの幅が日本人のほとんどをカバーする上、社会人になっても使え、
無駄がないからです。英検では日本でしか通用しない上、テストそのものが陳腐化の
気配があります。
あとはこの勉強してはテストを受けるサイクルをまわしていくだけです。
IELTS7.0はほんと、全然難しくありません。むしろ、大学の授業についていくことを
考えると易しすぎるくらいではないかと思います・・・。このテストが難しすぎて
あきらめる、というのはどちらかというとあきらめたほうが良かった、ということなのです。
後で挫折しますから・・・。
あと海外で気がついたことですが、難しいと言っている人はテスト
そのものを受けたことが無い人が多いです。その他難しいといい続け
現地に居住し続けることが目的の人も大勢います。 なので
最初から難しいものだと先入観を持たないほうがいいでしょう。
ほんと普通のことを普通にやれば、難しくありませんから。
■ 大学院レベルが不明なこと・・・すべての元凶
海外の大学に行く。大学院に行く。どこに行くか?すべての元凶は
どの学校が自分のレベルにあっているか分からない。そこだと思います。
日本なら大体学校生活で自分がどのヘンに位置するのか分かるものです。
ところが海外では自分の相対的なレベルが分からない。
結局、雑誌などが出している世界大学ランキングなどを参考にすることになるのですが
日本の大学は低く評価されている印象を受けました。
これは教育の伝統で、ディベートや論文、自分の意見を持つこと、を
あまり奨励されない学習のスタイルが日本の大学教育の世界的評価に
影響していると思われます。日本人は過小評価されている!
オーストラリアにいた中国人の大学生はまさに日本の大学生のごとく、
発言することそのものが苦手なため、発言すること第一で発言内容はその後
という感じでした。こうしたクラスは大学のクラスとしては大変幼稚に感じました。
私が行こうとしていた大学は決して低いランキングの大学ではなかったにも
かかわらずです。
しかし、大学のレベルはその年、その年、クラスメートの質、教授の教え方でも
変わるため、ミスマッチを避ける方法は実はありません。
これが前提にあるため、結局、ミスマッチを避ける方法は、ミスマッチがあったとしても
我慢できる方法、ということになります。
・本当にやりたい勉強をやる
です。 学歴を作りにいく。この発想は日本だけだと思います。学歴よりやりたいこと。
でなければ大学をドロップアウトすることになります。どんなにいい大学に行っても
合わないものは合わないものです。南方熊楠は東大中退、ビルゲイツだって大学
中退です。
ましてや、英語でつまらない勉強をしてまで卒業する苦労に見合う
学歴なんて海外にあるでしょうか?それなら、日本の東大に入り
直したほうがいいでしょう。
日本の大学は、論文の書き方や授業の受けかたなど、スタディスキル、
という分野の強化が弱い気がします。これが海外から評価されにくい
理由です。また学歴だけが問題にされるため、入ることに主眼があってあまり勉強しない、という一面の事実もあります。
そこが日本の大学生がイキナリ大学に入っても上手く行かない理由ですがこういう人たちでも海外に出るとスタディスキルを身につけ、
驚くような高レベル校にも通うことができます。
そういう意味では、日本の大学の学歴主義に辟易している人には
海外の大学は大変オススメです。ワンランク上が狙えるでしょう。
しかし、一方社会人はもう学歴がどうという年齢ではないですし、
どんな勉強をするにしろ、勉強そのものが目的です。
そういう意味では、テストテク、入学テクはあまり意味がありません。
実際にどんな人たちが、どんな思いでそので学んでいるのか、
そういう情報のほうが重要なわけなのです・・・
というワケで、私にとってはイマイチだった留学セミナー・・・
でも海外には一度は出たほうが日本での生活にも納得感が
出て、楽しく生きられるようになるというのが持論です。