パソコンを閉じて、ちょっとだけ、そのまま横になって目を閉じた。
すぐさま眠った、らしいのだが。
誰かが、あたしの頭のグルーミングしてくれてるの。
やさしく、愛情たっぷりに、なめてる、らしい。うふふ。
そのうち、ねっち、ねっち、とかじり始めたもんで、声をかけた。
痛いよぉ、やめてね?
斜めに身体を起こして、見回した。
誰もいないよ。
みんな、少しずつ離れた場所で(おおむねはストーブ前 . . . 本文を読む
日曜日の午後。隣県の二戸市に、キーボードを買いに出かけた帰り道のこと。
町を外れると、その先は峠を抜けるので、しばらく山が続く。
その、山の合間を縫う道に入る直前の大きなカーブの辺り。
何か、小さなものが道端に見えた。
猫?犬?狸??
なんだろ、と思いながら減速して進んでいくと。
あたしが思いのほか遅いのが気に入らなかったものか、待っているのをやめて、横断し始めましたよ、くだんの「なにか」。 . . . 本文を読む