穏やかな、雨の一日。
この夏は、ほんとうに雨が少なくて。
それに加えて気温も連日40度近いものだから、庭の植物たちもそれを世話する私たちも、ひたすらに雨を待ち望む日々。
(毎日朝夕にシャワーでたっぷりと水遣りはしているけれど、そんなのは所詮『水遣り』で。
土の温度を下げたり、その奥深くにまで水を届けるには、やっぱり雨のちからが必要なのです)
…なのに、このあいだなんて、天気予報に久しぶりの傘マークが出たと思ったら、来たのは大きなノロノロ台風で。
荒れ狂うように吹きつける風や、土に浸み込む暇さえ与えぬ問答無用な量の雨に、気が気でない時を過ごしました。
それに比べて、昨日のようにわずかな音を立てながらしとしとと空から真っ直ぐに降る雨の一日は、とても穏やかな気分。
台風が去って再び乾いた土に、じわりじわりとゆっくり確実に浸み込んでいく雨はとてもたくましく。
葉の先の先まで水を行き渡らせて背筋を伸ばした植物たちの歓喜の声が、庭に満ちるのを感じます。
相も変わらず蒸し暑い日々だけれど。
ほんのりと涼しい風が吹いた夜などには、秋の虫たちの合唱が聞こえることも。
日の出とともに始まる耳鳴りのような蝉時雨も終わり、今朝はツクツクホーシが鳴いていました。
ウリ坊模様のオキナワスズメウリの実も、ひとつふたつと赤く熟れてきて、ここにも小さな秋が。
アリたちがせっせと花粉を運んでくれたおかげでたくさん実ったので、かわいいリースができそうです*
楽しみ!
どうかこのまま、豪雨や台風の少ない、穏やかな秋が来ますように。