
ぶっち君は たまにケージから出すと
窓辺でちょっと昼寝するか ヒノキさんを眺めています。

「暇だ…」


ヒノキさんが 振り向かない限り 眺めています


あ そらした


「うざっ


離れました


ヒノキさんが 面倒くさくてあっちに行っちゃっても
わざわざ視界に入って行くこともあります。
あらまぁ 面白い。大した進歩ですね


「来ないでよ」

「暇なんすよ…


ヒノキ姐さんのことは 彼なりに慕っているようです(笑)
かつて 網戸ごしに睨まれて負けて以来
この先もずっと ぶっち君から一方的なのでしょうけど。
「ずっとだと?!」

あ ずっとじゃないかも。気にしないで。すぐ飽きますよ

しかし 去勢したら少しは甘えんぼになるかと思えば 猫に対してだけ?
毎日毎日 お世話している女将に対しては
いまだに頭ごっつんだけなのにー 羨ましいぞ

「飯の質次第だな」

ケージの中から ヒノキさんを眺めているうちに
心は舎弟となったのか 元ボスぶっち君

猫になって 心境を聞いてみたいな~などと思ったのでした


