昨日、これまでの勤め先(高齢者介護施設)を退職しました。施設で介護の仕事をしていた時、ある認知症の利用者さんに「死ぬまでお世話になります」と言われたことが心に残っています。職員と利用者という関係ですので、残念ではありますが、「死ぬまで・・・」というわけにはいきません。でも、これが親子であれば話は現実的になります。自分の親を見捨てるわけにはいきませんから。私と同世代の知人にも、自身が障害をかかえたり失業中でありながら同居の老親を介護している方がいます。要介護の期間が長引き、要介護度も重くなれば介護する子どもの心身や経済的な負担も重くなります。親の介護が終わると、次は自分がだれに介護してもらうのかという事態に向き合うことも予想されます。高齢者介護の仕事をして、だれかのお世話にならないと生きていくことができないのが老いの現実であることを実感しました。