追悼 ビリー・プレストン

今月６日“５人目のビートルズ”といわれた米国のキーボード奏者、ビリー・プレストンが米アリゾナ州の病院で亡くなった。５９歳だった。死因は不明だが、腎移植手術が失敗し、昨年１１月から意識不明の状態が続いていたそうだ。

　ビリー・プレストンと言えば、上記の通り、ビートルズのシングルGetBackでのエレピソロやLetItBeでのオルガンが印象的だ。末期ビートルズを支えた男と言っていい。また、最終作・アビイロードにも参加しており、ジョージ・ハリスンの名曲Somethingでピアノを弾いている。といったように重要作品に多く参加している。また、ビートルズ解散後のジョージによる一大イベント、バングラデシュ難民救済コンサート（71年）でも持ち歌を披露した他、オルガン・コーラスで全面的に大活躍した姿が見られた。

　ビートルズやストーンズを好サポートしたプレストンだが、ソロ活動においても「Nothing From Nothing」や「That's The Way God Planted It」等のヒットを放っている。同タイトルのアルバム（70年）はジョージがプロデュースし、エリック・クラプトン、リンゴ・スター、キース・リチャーズ等豪華メンバーが参加している佳作。
　そのほか、ジョー・コッカーのカバーが有名な「You Are So Beautiful」は永遠のスタンダードである。タイトルは知らなくても曲は誰でも知っているでしょう。こちらもビリー・プレストンの作品。オリジナルバージョンも是非聞いてもらいたい。

　2002年にはジョージ・ハリスン追悼コンサートに参加、自身が以前にカバーしたMy Sweet Lord、Isn't It A Pityといった重要曲を歌い、コンサートのハイライトを飾った。こちらも名唱です。また同コンサートではGetBackセッション以来33年ぶりにポール・マッカートニー、リンゴ・スターと共演した。

　以降体調が優れないとの情報があり、快復を心待ちにしていたが残念ながら亡くなった。
　ビートルズのカバーアルバムを製作しており、ファンクラブ通販でサイン入りサンプル盤（４曲入り）を販売していたので購入して間もない訃報だった。アルバムは完成したのだろうか？。
　合掌。