結核にご用心

2010-10-09 06:31:42 | インポート
十数年前にインドで結核にかかって日本に戻り、いまどき珍しい重症の結核と診断されて入院生活を送ってやっと治ったという経験のある知りあいの司祭が、フィリピンに行って、体調をくずし、症状が結核と似ているということで精密検査を受け、今回はウイルス性の肺炎とわかり、治療を受けてやっと治りました。

インドのときの体験を本に出しているので読んでみると、十数年前の時の結核は実は耐性菌結核で、それで重症になってしまったのだそうでした。(「カルカッタ日記-マザー・テレサに出会って」 片柳弘史s.j.)

周りの人は重症の結核ということで、かなりよくなるまで隔離されていたので、病状などはあまり知らされていませんでしたから、今頃、当時のことを知って驚いています。

で、驚いたと本の感想を伝えたところ、今は耐性菌どころか、まったく薬の効かない結核菌が出てきているのだと言っていました。結核など、過去の病気だなどと思っていると、いまや菌も進化して非常に危険なものが出てきているというのです。

最近は病院での院内感染のはなしなど、いろいろ話題になりますが、抗生物質が効かない菌が出てきたように、結核菌もひっそりと目立たないところで強毒性に変化しているのです。 今の時代の若い方々は結核という病気自体、あまりご存じない方もおいでのようで、これは危険ではないかと感じています。 過去の病気などと考えずに、結核についての知識を持っておくことは大切ではないかと思います。



※ ついでにもう一冊、本の宣伝をいたします。「マザー・テレサは生きている-カルカッタからの報告」 片柳弘史著  教友社
よかったらご覧になってみてください。