おっはようございま~す。マリーで~す。
うちのおばはんは夕べ家に帰ってきてから夜中までずっと映画を見て、さっきやっと起きてけど頭が働かないらしくてあたしに任せるからっていうのよ、まったくもうどうしようもないんだわ。自分はのんびりニュースかなにか見ててさ、ずるいのよまったくもう。
昨日、うちのおばはんが見てたのは期間限定で出ていた、あの人のお気に入りの水谷豊さんの若い頃の映画で「青春の殺人者」って言う作品よ。すごく評価の高い映画だったんだけど、なかなか見る機会がなかったのよ。そしたら昨日たまたま期間限定で出ているのを見つけて今見ないと明日はもう出ていないかもしれないからって、夜遅く、夜中まで見てたのよ。今朝確認したら思ったとおりでもう出てなかったから、もう一度見たいと思っても次の機会がいつになるかはわからないわね。
うちのおばはんの映画の見方って、めんどくさいのよ。ストーリーを追ってるだけじゃなくて、出てくる俳優さんたちの演技がどうのこうのってうるさいんだわさ。夕べの映画はあの人のお気に入りの俳優さんが揃っていたから欠点もあんまり気にならなかったみたい。
だってさあ、すごいのよ、主人公が怒ってお父さんを殺しちゃう場面ももう、えらいリアリズムなの。あの人、自分のお父さんが入院してた時何ヶ月も病院に行ってたから、たまたま隣の部屋の喉頭癌の末期で首の動脈が自然に切れて大出血を起こして亡くなった方の現場にいて、人間の動脈が切れて出血すると本当にまわりがすごい血の海になるのを目の当たりに見てきているのよねえ。映画で血だらけの場面が出てきたくらいじゃ驚かないのよ。本物の血の海がどんなものか知ってるんだもん。それで、殺人の場面もこれはリアルだとかそんな見方をしてたの。
お母さん役の女優さんがまた大変な演技巧者の市原悦子さんだったのよ。うちのおばはん、昔この方がNHKの放送劇で声だけで若い少女まで演じていたのを聞いて以来、一種敬意を抱いているのね。今回は中年の女性、そして母親のもつどろどろした情念をしっかりと見せる演技で、これもすごかったわよ。
主人公がお母さんに殺されそうになって仕方なく逆に殺してしまうシーンも、これは生半な役者ではできないと思うわよ。本当に演技達者名俳優さんがそろっていて、音楽もあのゴダイゴが担当だったし、監督もいいしで、本当にすごい映画よ。水谷豊さんの演技力はもうこの頃から定評があったのね。少女の役だった原田美枝子さんと水谷さんはこの映画で揃って賞をとったのよ。ケータイのあたしにはなんともいえないけどさ、うちのおばはんが、これは絶対見逃せないからって夜中までかかって見ていたのも当然だったのかもね。
人生ってわかんないわよね、この頃は、もう俳優なんかやってられないって思っていたのにどんどん高く評価されて売れっ子になってしまった水谷さん、せっかくだからこれからも面白い作品、素晴らしい作品をつくってほしいってあたしだって思うわよ。
日曜日の朝からこんな話で始めちゃったけど、今日はこのあと出かけて帰りは遅くなりそうだし、たぶん書いてる時間ないからってこれでいくことになったの。こういう話の嫌いな方にはごめんなさいね。
そんなわけで、今日はこれまで。ほんじゃまたね。
※ 追)
早く帰れたら、また別の記事も書くかもしれませんがまだはっきりしません。