こんばんは~、マリーで~す。
今日はねえ、うちのおばはん、ついでだから相棒のほうもあたしに任せるっていうのよ。あんまり相棒のときはあたしが出てきた記憶が無いけど、あの人、今日はこの間の聖歌隊の新年会の差し入れように買って置いたのに、インフルエンザで新年会行けなくなっちゃってそのままになっていたビールを開けて飲んでみたのね、いつものノンアルコールビールを買うべきだったって文句言いながらコップいっぱい飲んでやっぱり気持ち悪くなっちゃって、げっそりしてて相棒の感想どころじゃないみたいなの。
しょうがないから今日はあたしが書くけど我慢して読んでね。今日のタイトルはさあ、バレンタイン計画って言うんだけど、チョコレートの話じゃなかったの。右京さんとカイト君が、中園参事官に頼まれて私立中学の警備に出かけたところから始まるんだけど、学校でちょっとした騒ぎが起こって少年が一人階段から落ちて大怪我をしちゃうの。
同じころに少年の知り合いが殺される事件が起きて、特命係の二人の活動が始まるのね。話の内容はここでは端折るけどさ、少年がどうしてバレンタインデイに学校で騒ぎを起こしたのか、少年の死んだ兄を愛して少年を構おうとしないおとうさん、少年のおかあさん、兄が殺されて死んだときのことから、少年が家族、家庭よりも信頼していたのに、殺された知り合いの人とのかかわり、全部深く絡み合っている事件なの。
少年の殺されたお兄さんも少年も、お父さん、お母さんの期待通りに振舞う良い子の自分じゃなくて本当の自分になりたかったのよね。これって親子の関係の複雑さそのものだわ。親も子供もお互いに相手が何を望んでいるのかわかっていなくてすれちがっちゃうんだわ。
右京さんとカイト君の城の堀を周りから埋めていくような捜査と推理で事件は解決するんだけど、うちのおばはんも、自分と自分の死んだお母さんの関係を思い出して深くうなづいてたの。人間の親子の問題ってケータイのあたしにはよくわからないすごく難しいものがあるみたい。
ほんでもって最後にやっとチョコレートが出てくるんだけどさ、それが中園参事官からなのね。右京さんとカイト君が送り込まれた学校って中園参事官のお嬢さんの通ってる学校だったの。参事官も自分の子の学校となると親だから放っておけなかったのね。それとさあ、今日のもうひとつの新発見、暇課長のご家族って、子供さんはお嬢さんだったのがわかったわよ。
そんなとこで、今日の相棒のはなしもおしまい。 ほんじゃまたね。