les 60 ans

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  (60歳を前にして 日々思うこと つれづれに:改題)
 小型AT二輪免許とその周辺の話

小型AT限定二輪免許の話 (012) 「車校 第一段階 みきわめ B」

2022-07-20 18:17:05 | バイク

 

 いま車校で胸を貸してもらっているのは,前頭筆頭に相当する重量のホンダ・リード125教習仕様です.なかなかこちらの考え通りには動いてくれません.

 それでも外周ではしっかり走ってくれます.坂道でも,急発進のクセは治りませんが後退はしません.申し分のない稽古相手です.

 1段階みきわめの後半は,二輪車コースを中心に走ります.前回同様,周回して,ポールのところで止まります.そのあとで平均台(一本橋)です.正しい名称は「直線狭路コース」というのだそうです.教本には「平均台(一本橋)」とあります.二輪の教習には独特の言葉が多くあり,60年近く生きていても知らない言葉が出てきます.例えば「立ちゴケ」,この「一本橋」「アクセルをあける」等.不思議なことに一度聞いてすぐにその意味が理解できます.二輪車乗りに脈々と伝わっている言葉なのでしょう.わたしはいまその仲間に入っているのです.この年齢で.

 「一本橋」. 教本では 1.線で一時停止  2.左右確認  3.やや速めの速度で乗る  4.ハンドルを左右に動かしながら進む とあります. 

  1と2はできます.当たり前です. 自転車に50年以上乗っているのです. 乗れなくてもできることです. 

  3はうまくいきません.「速くのる」と後輪がそもそも台の上に乗りません.ゆっくり行くと3mくらいで前輪から落ちていきます. 4などはまぼろしの世界です. パートナーの教習生も,私と同様に落ちている様子がうかがえます.

  4回目くらいで初めて走り切ることができました.一本橋は15mです.半分くらいのところで前輪が落ちそうになったので,思い切ってアクセルを「開けて」走り抜けました.3秒かかっていないでしょう.前頭筆頭をわずか3秒の電車道で倒しています.

  審査では「小型は5秒以上」です.あちこちに書かれているように「落ちるくらいなら走り抜けろ」.これを実践したのです(もちろん意識してではありません).ちなみにこの車校では一本橋の向こう側に大きなクッションが立っています.走り抜けても安心です.私はちゃんと止まりました.左右を確認して発進です.

 指導員「ではスラロームを走ってください」  私は小型ATです.でもお稽古です.指導員の後に従って,少し右,大きく左,大きく右,大きく左 を繰り返します.嘘です.やはりできません.パイロンにぶつかる,倒す,大きく膨らんでスラロームコースから外れます. 何回かスラロームコースを走りますが,一番良かった時で「パイロンに2度触った」というレベルです.指導員がATのハンドル操作だけで走っていることが不思議です.

 では「私のあとをまた走ってください」  指導員は「波状路」を斜めに横切っていきます.私もその通りに走ります.後で知りましたが,波状路の波の高さは5cmです.玄関のちょっとした敷居の高さです.前輪がのります.

  「@@@@@@@」恐ろしいほどの揺れです.斜めに走るので後輪がやはり違う揺れ方をします.シミュレータのマンホールのレベルではありません.逆にあのマンホールの経験が生きています.5cmの高さが二輪車にとってこれほどの脅威になるとは知りませんでした.

 今日の波状路はこれだけです.この時間の残りは,また発進,停止,整地されていない道での走行と続くのです.