皆様、明けましておめでとうございます。
イギリスもどんよりとした曇天のもと、新年を迎えました。本年も、よろしくお願い致します。
さて、2015年のわたくし個人の映画ベストランキングです。
2015年のランキングと言っても、2015年に公開された映画ではなく、私個人が見た映画なので、公開、製作年はバラバラです。それ以前に、去年は2回しかこのブログを更新していないというのに、ベストの発表。2014年に引き続き、この適当さ。すみません、てきとうで。お時間のある方だけお付き合いください。
それでは、まずは昨年見た作品一覧から。
- This is Where I Leave You (2014 アメリカ)
- ホットロード (2014 日本)
- 六月燈の三姉妹 (2013 日本)
- Love is Strange (2014 アメリカ、フランス)
- 柘榴坂の仇討 (2014 日本)
- ゴーン・ガール (2014 アメリカ)
- バックコーラスの歌姫たち (20 Feet from Stardom, 2013 アメリカ)
- ラビット・ホール (Rabbit Hole,2010 アメリカ)
- A Long Way Down (2014 イギリス)
- 奇跡の2000マイル (Tracks,2013 オーストラリア)
- Girl Most Likely (2012 アメリカ)
- Day of the Flowers (2012 イギリス)
- プリンセスと魔法のキス (The Princess and the Frog,2009 アメリカ)
- はじまりのうた (Begin Again,2014 アメリカ)
- Fat, Sick and Nearly Dead (2010 アメリカ)
- Fat, Sick and Nearly Dead2 (2014 アメリカ)
- 私が愛した大統領 (Hyde Park on Hudson, 2012 イギリス)
- シェフ 三ツ星フードトラック始めました (Chef,2014 アメリカ)
- アドバンスト・スタイル そのファッションが、人生 (Advanced Style, 2014 アメリカ)
- ファーゴ (Fargo,1996 アメリカ)
- セッション (Whiplash, 2014 アメリカ)
- マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章 (The Second Best Exotic Marigold Hotel,2015 イギリス)
- It Follows (2015 アメリカ)
- ジヌよさらば〜かむろば村へ〜 (2015 日本)
- Re:LIFE~リライフ〜 (The Rewrite,2015 アメリカ)
- ディオールと私 (Dior and I, 2015 フランス)
- 紙の月 (2015 日本)
- マッドマックス 怒りのデス・ロード (Mad Max: Fury Road, 2015 オーストラリア)
- おみおくりの作法 (Still Life,2013 イギリス、イタリア)
- 007 スペクター (Spectre,2015 イギリス)
- 用心棒 (1961 日本)
- オレンジと太陽 (2011 イギリス)
- Papadopoulos & Sons (2012 イギリス)
- 新宿スワン (2015 日本)
- A Very Murray Christmas (2015 アメリカ)
- アリスのままで (Still Alice,2014 アメリカ)
- インサイド・ヘッド (Inside Out,2015 アメリカ)
- The Inbetweeners 2 (2014 イギリス)
数えてみると、2014年よりは少し増えて新しく見た映画は38本。気に入った映画は何度も見るのですが、それは数えていません。映画館には数回足を運んだのですが、予告編を観ていても心惹かれる作品が、個人的には今年もとても少なかったです。
それでは、2015年わたくしベストです。
1位 ディオールと私
これ、ドキュメンタリーです。ディオールのオートクチュールのデザイナーに抜擢されたのは、ベルギー人デザイナーのラフ・シモンズ。メンズコレクションのイメージが強い彼に、華やかなディオールのドレスを作り上げられるのか?伝統あるブランド、引き継がねばならないデザイン性、高い注目度、世界最高の腕を持つお針子達、内気な彼の性格…デザイナー就任からパリコレクションの本番はたったの8週間。ディオールのチームへの初めましての挨拶から映画は始まります。大きな名前を背負うことへのプレッシャー、人間関係、迫り来る納期・・・わざと大げさに、ドラマチックに仕上げるわけではなく、きちんと距離をとって淡々とその風景を映し出していて、非常に優れたドキュメンタリーでした。だからこそ、彼らの心の揺れや緊張がダイレクトに伝わってきます。そして、ディオールが作り上げてきたデザインの(ラフ・シモンズのデザインも含む)、時代に媚びない強さ、美ししさ、繊細さと言ったら!きっと今後、何度も見返す作品です。
2位 マッドマックス 怒りのデス・ロード
うちの旦那は公開を心待ちにしていて、一人で映画館に行きました。そう、わたくし、全く興味がなかったのです。むしろちょっと毛嫌いしていたといったほうが妥当。だって、もともとはメル・ギブソンの出世作。わたくし、メル・ギブソンがとても好きではないのです。その彼のイメージがものすごくこびりついている、繊細さなんてかけらも感じられなさそうな、ただ暴れまわっているだけの映画。そう思っていたんです。それが、旦那は絶賛し値引きになる前にブルーレイを購入。信頼しているサイトや新聞でも、この映画を絶賛。どうしたら、砂漠をただ爆走しているだけのトラック映画をこうも絶賛できるというの?という、逆の意味での興味が湧いてきて、ブルーレイを鑑賞したところ、ものの見事にハマりました(苦笑)。最初から最後まで止めどなく続く、心地悪いゾワゾワ感。これ、褒めてます!ただ残虐なシーンを盛り込んでいるとかではなく、なんというか神経に直接効いてくるような居心地の悪さ。それなのに目を離せないというある種の美しさが映画全編。これほど良さを説明するのが難しい映画って、もしかしたら出会ったことがないかもしれません。上手くいえませんが、もしかしたら「中毒」と言い換えられるかもしれません。英語で言う「Addict」です。俳優たちも素晴らしく、ニコラス・ホルトの配役に一番驚かされました。『アバウト・ア・ボーイ』に出ていた冴えない小学生が、あんな肉体派な役をこなせるようになるとは!あの、よくわからない、説明の付かない美しさを堪能するためにも、きっともう一度観ます。
3位 インサイド・ヘッド
これも、自分では予想しなかったランクインです。観ようとも思っていなかった作品の一つ。ほんの数日前に鑑賞したのですが、こんなに奥深い作品だったとは。わたくし、どこかで「どうせ子供向けなんでしょ」と高をくくっていたのですが、反省です。もちろん子供も楽しめますが、大人だからこそ心に沁みます。とにかく、話の内容がとても巧妙。人間の感情に関した話なのですが、はっとさせられます。当たり前といえば当たり前の内容かもしれませんが、あらためて映画を通してみてみると、まさに目からうろこです。
4位 用心棒
三船敏郎主演の黒澤映画です。ここ数年、何作か黒澤映画を観ているのですが、三船さんの存在感って本当にすごいです。…と私が言葉にすると安っぽく聞こえますが、何と言いますか、誰も彼にはなれないんです。もちろん共演者も皆トップレベルの素晴らしい役者さんたちばかりなのですが、三船さん演じる役柄が別の俳優だったら、映画自体が全く別のものになってしまう。私個人的には、実は一般的に古い映画って苦手なのです。正直これを認めてしまうのは、映画が好きと公言しておきながら恥ずかしいのですが。その年代によって台詞の言い回しや発声方法、良しとされる演技って異なると思うのです。どちらが良い悪いではなく、ただそういう年代が全面的に出ている感じが気になりすぎて、話に入っていけないことが多々あります。それが、三船さんのセリフ回し、声のトーン、演技、しぐさ、どれをとってもその時代に支配されていないのです。すべてが時空を超えているというか。40年前でも21世紀でも、そんなの関係なく、ずば抜けて雰囲気があってかっこいいのです。それが顕著に出ている作品ではないかと思います。
5位 おみおくりの作法
『フル・モンティ』の監督の作品ですが、ウィキペディアを見るまでこの監督がイタリア人だとは知りませんでした。『フル・モンティ』も『おみおくりの作法』も、イギリスらしさがとてもうまく出ている作品だからです。この映画、静かに話が進んでいきます。このまま終わってしまったら、観ている方が耐えられない…というところに素晴らしいエンディング。悲しく辛い状況には、とことん救いようがなく、それでも無駄に涙を誘うような作り方をしないところがイギリス映画の良い所だと思っているのですが、この映画も例外ではありません。
2015年のがっかり映画もついでに行っときましょう。
- ファーゴ
知ってはいたけど、やっぱり良さがわからなかった。カルト映画ランクには必ず名前が上がるこの映画、これまでも何度かチャレンジしたのですがなかなか最後まで見ることができず。やっとの思いで見たのですが、やっぱりわからない。2015年に新しいテレビシリーズとしても放送されていたのですが、そちらも全然面白さがわからず。去年の『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』に続き、やっぱりコーエン兄弟の作品の良さがわからないままです。
- バックコーラスの歌姫たち
世界の有名歌手のバックコーラスを務めている女性たちのドキュメンタリー。すぐそこに自分が目指す立ち位置があるのに、そこには行けないもどかしさ、悔しさを語ることに終止していて、バックコーラスだからこその面白さとか、ポジティブな面にはあまり触れられていなかったのが残念。歌で生計を立てるものとして、ステージの中心に立ってスポットライトを浴びることを目指すのは当然の事で、もどかしさ、悔しさに終止するというのが本当の現実の姿なのかもしれませんが、なんだかそれでは本当にそのままで、それを映画にする意味はあるのか、と思ってしまった作品。
- 紙の月
個人的には、日本映画が全然元気がなかった時の日本映画の典型のような作品に思えました。原作の本をなぞっているだけで薄い。そして余計なところに手を加えて、尻切れトンボな印象。キャストは良かったのに。
- マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章
わかっていたけど、やっぱり期待せずにはいられず、そして案の定のがっかり。1作目が素晴らしすぎて、2作目でがっかりしたくなくて、映画館にも足を運べなかったのですが、好きだからこそ2作目も見届けねばとの思いで見てやっぱりの結果。シリーズ物ってやっぱり難しいですね。
- The Inbetweeners 2
こちらも『マリーゴールド・ホテル…』と同じく、シリーズ2作目。『The Inbetweeners』はイギリスのドラマシリーズで、イギリス人なら知らない人はいないヒット作。映画1作目は本当に面白くて大成功だったのですが、2作目は…。こちらもわかってはいたけど、観ない訳にはいかないという勝手な理由で見たのですが、勝手にがっかり。ある意味予想通りだったのですが、好きなシリーズだからこそ、良い作品であって欲しかったという期待により、裏切られ感が増幅してしまった結果です。
2016年、皆様の映画ライフが充実した1年となりますように!
イギリスもどんよりとした曇天のもと、新年を迎えました。本年も、よろしくお願い致します。
さて、2015年のわたくし個人の映画ベストランキングです。
2015年のランキングと言っても、2015年に公開された映画ではなく、私個人が見た映画なので、公開、製作年はバラバラです。それ以前に、去年は2回しかこのブログを更新していないというのに、ベストの発表。2014年に引き続き、この適当さ。すみません、てきとうで。お時間のある方だけお付き合いください。
それでは、まずは昨年見た作品一覧から。
- This is Where I Leave You (2014 アメリカ)
- ホットロード (2014 日本)
- 六月燈の三姉妹 (2013 日本)
- Love is Strange (2014 アメリカ、フランス)
- 柘榴坂の仇討 (2014 日本)
- ゴーン・ガール (2014 アメリカ)
- バックコーラスの歌姫たち (20 Feet from Stardom, 2013 アメリカ)
- ラビット・ホール (Rabbit Hole,2010 アメリカ)
- A Long Way Down (2014 イギリス)
- 奇跡の2000マイル (Tracks,2013 オーストラリア)
- Girl Most Likely (2012 アメリカ)
- Day of the Flowers (2012 イギリス)
- プリンセスと魔法のキス (The Princess and the Frog,2009 アメリカ)
- はじまりのうた (Begin Again,2014 アメリカ)
- Fat, Sick and Nearly Dead (2010 アメリカ)
- Fat, Sick and Nearly Dead2 (2014 アメリカ)
- 私が愛した大統領 (Hyde Park on Hudson, 2012 イギリス)
- シェフ 三ツ星フードトラック始めました (Chef,2014 アメリカ)
- アドバンスト・スタイル そのファッションが、人生 (Advanced Style, 2014 アメリカ)
- ファーゴ (Fargo,1996 アメリカ)
- セッション (Whiplash, 2014 アメリカ)
- マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章 (The Second Best Exotic Marigold Hotel,2015 イギリス)
- It Follows (2015 アメリカ)
- ジヌよさらば〜かむろば村へ〜 (2015 日本)
- Re:LIFE~リライフ〜 (The Rewrite,2015 アメリカ)
- ディオールと私 (Dior and I, 2015 フランス)
- 紙の月 (2015 日本)
- マッドマックス 怒りのデス・ロード (Mad Max: Fury Road, 2015 オーストラリア)
- おみおくりの作法 (Still Life,2013 イギリス、イタリア)
- 007 スペクター (Spectre,2015 イギリス)
- 用心棒 (1961 日本)
- オレンジと太陽 (2011 イギリス)
- Papadopoulos & Sons (2012 イギリス)
- 新宿スワン (2015 日本)
- A Very Murray Christmas (2015 アメリカ)
- アリスのままで (Still Alice,2014 アメリカ)
- インサイド・ヘッド (Inside Out,2015 アメリカ)
- The Inbetweeners 2 (2014 イギリス)
数えてみると、2014年よりは少し増えて新しく見た映画は38本。気に入った映画は何度も見るのですが、それは数えていません。映画館には数回足を運んだのですが、予告編を観ていても心惹かれる作品が、個人的には今年もとても少なかったです。
それでは、2015年わたくしベストです。
1位 ディオールと私
これ、ドキュメンタリーです。ディオールのオートクチュールのデザイナーに抜擢されたのは、ベルギー人デザイナーのラフ・シモンズ。メンズコレクションのイメージが強い彼に、華やかなディオールのドレスを作り上げられるのか?伝統あるブランド、引き継がねばならないデザイン性、高い注目度、世界最高の腕を持つお針子達、内気な彼の性格…デザイナー就任からパリコレクションの本番はたったの8週間。ディオールのチームへの初めましての挨拶から映画は始まります。大きな名前を背負うことへのプレッシャー、人間関係、迫り来る納期・・・わざと大げさに、ドラマチックに仕上げるわけではなく、きちんと距離をとって淡々とその風景を映し出していて、非常に優れたドキュメンタリーでした。だからこそ、彼らの心の揺れや緊張がダイレクトに伝わってきます。そして、ディオールが作り上げてきたデザインの(ラフ・シモンズのデザインも含む)、時代に媚びない強さ、美ししさ、繊細さと言ったら!きっと今後、何度も見返す作品です。
2位 マッドマックス 怒りのデス・ロード
うちの旦那は公開を心待ちにしていて、一人で映画館に行きました。そう、わたくし、全く興味がなかったのです。むしろちょっと毛嫌いしていたといったほうが妥当。だって、もともとはメル・ギブソンの出世作。わたくし、メル・ギブソンがとても好きではないのです。その彼のイメージがものすごくこびりついている、繊細さなんてかけらも感じられなさそうな、ただ暴れまわっているだけの映画。そう思っていたんです。それが、旦那は絶賛し値引きになる前にブルーレイを購入。信頼しているサイトや新聞でも、この映画を絶賛。どうしたら、砂漠をただ爆走しているだけのトラック映画をこうも絶賛できるというの?という、逆の意味での興味が湧いてきて、ブルーレイを鑑賞したところ、ものの見事にハマりました(苦笑)。最初から最後まで止めどなく続く、心地悪いゾワゾワ感。これ、褒めてます!ただ残虐なシーンを盛り込んでいるとかではなく、なんというか神経に直接効いてくるような居心地の悪さ。それなのに目を離せないというある種の美しさが映画全編。これほど良さを説明するのが難しい映画って、もしかしたら出会ったことがないかもしれません。上手くいえませんが、もしかしたら「中毒」と言い換えられるかもしれません。英語で言う「Addict」です。俳優たちも素晴らしく、ニコラス・ホルトの配役に一番驚かされました。『アバウト・ア・ボーイ』に出ていた冴えない小学生が、あんな肉体派な役をこなせるようになるとは!あの、よくわからない、説明の付かない美しさを堪能するためにも、きっともう一度観ます。
3位 インサイド・ヘッド
これも、自分では予想しなかったランクインです。観ようとも思っていなかった作品の一つ。ほんの数日前に鑑賞したのですが、こんなに奥深い作品だったとは。わたくし、どこかで「どうせ子供向けなんでしょ」と高をくくっていたのですが、反省です。もちろん子供も楽しめますが、大人だからこそ心に沁みます。とにかく、話の内容がとても巧妙。人間の感情に関した話なのですが、はっとさせられます。当たり前といえば当たり前の内容かもしれませんが、あらためて映画を通してみてみると、まさに目からうろこです。
4位 用心棒
三船敏郎主演の黒澤映画です。ここ数年、何作か黒澤映画を観ているのですが、三船さんの存在感って本当にすごいです。…と私が言葉にすると安っぽく聞こえますが、何と言いますか、誰も彼にはなれないんです。もちろん共演者も皆トップレベルの素晴らしい役者さんたちばかりなのですが、三船さん演じる役柄が別の俳優だったら、映画自体が全く別のものになってしまう。私個人的には、実は一般的に古い映画って苦手なのです。正直これを認めてしまうのは、映画が好きと公言しておきながら恥ずかしいのですが。その年代によって台詞の言い回しや発声方法、良しとされる演技って異なると思うのです。どちらが良い悪いではなく、ただそういう年代が全面的に出ている感じが気になりすぎて、話に入っていけないことが多々あります。それが、三船さんのセリフ回し、声のトーン、演技、しぐさ、どれをとってもその時代に支配されていないのです。すべてが時空を超えているというか。40年前でも21世紀でも、そんなの関係なく、ずば抜けて雰囲気があってかっこいいのです。それが顕著に出ている作品ではないかと思います。
5位 おみおくりの作法
『フル・モンティ』の監督の作品ですが、ウィキペディアを見るまでこの監督がイタリア人だとは知りませんでした。『フル・モンティ』も『おみおくりの作法』も、イギリスらしさがとてもうまく出ている作品だからです。この映画、静かに話が進んでいきます。このまま終わってしまったら、観ている方が耐えられない…というところに素晴らしいエンディング。悲しく辛い状況には、とことん救いようがなく、それでも無駄に涙を誘うような作り方をしないところがイギリス映画の良い所だと思っているのですが、この映画も例外ではありません。
2015年のがっかり映画もついでに行っときましょう。
- ファーゴ
知ってはいたけど、やっぱり良さがわからなかった。カルト映画ランクには必ず名前が上がるこの映画、これまでも何度かチャレンジしたのですがなかなか最後まで見ることができず。やっとの思いで見たのですが、やっぱりわからない。2015年に新しいテレビシリーズとしても放送されていたのですが、そちらも全然面白さがわからず。去年の『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』に続き、やっぱりコーエン兄弟の作品の良さがわからないままです。
- バックコーラスの歌姫たち
世界の有名歌手のバックコーラスを務めている女性たちのドキュメンタリー。すぐそこに自分が目指す立ち位置があるのに、そこには行けないもどかしさ、悔しさを語ることに終止していて、バックコーラスだからこその面白さとか、ポジティブな面にはあまり触れられていなかったのが残念。歌で生計を立てるものとして、ステージの中心に立ってスポットライトを浴びることを目指すのは当然の事で、もどかしさ、悔しさに終止するというのが本当の現実の姿なのかもしれませんが、なんだかそれでは本当にそのままで、それを映画にする意味はあるのか、と思ってしまった作品。
- 紙の月
個人的には、日本映画が全然元気がなかった時の日本映画の典型のような作品に思えました。原作の本をなぞっているだけで薄い。そして余計なところに手を加えて、尻切れトンボな印象。キャストは良かったのに。
- マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章
わかっていたけど、やっぱり期待せずにはいられず、そして案の定のがっかり。1作目が素晴らしすぎて、2作目でがっかりしたくなくて、映画館にも足を運べなかったのですが、好きだからこそ2作目も見届けねばとの思いで見てやっぱりの結果。シリーズ物ってやっぱり難しいですね。
- The Inbetweeners 2
こちらも『マリーゴールド・ホテル…』と同じく、シリーズ2作目。『The Inbetweeners』はイギリスのドラマシリーズで、イギリス人なら知らない人はいないヒット作。映画1作目は本当に面白くて大成功だったのですが、2作目は…。こちらもわかってはいたけど、観ない訳にはいかないという勝手な理由で見たのですが、勝手にがっかり。ある意味予想通りだったのですが、好きなシリーズだからこそ、良い作品であって欲しかったという期待により、裏切られ感が増幅してしまった結果です。
2016年、皆様の映画ライフが充実した1年となりますように!