1992年 アメリカ映画
これ何年前の映画なんだろう、と調べてみたら92年でした。17年前ですよ。当時私は中学生だったんだけど、この映画でマリサ・トメイがオスカーを獲ったことを覚えています。でも映画自体は見たことがなかった。いや、何度か見ようとしたのだけど、10代にわかる面白さではないのよ。だから毎回ものの15分くらいで挫折してました。
今回飛行機に乗ったときに、どういうわけかこの映画が選択リストの中にあって(だって17年前の映画だもの。このチョイスにびっくりよ。)もう迷わず見ました。なんか、「やっとこの映画を見て楽しめる年齢になったんじゃないか」というよくわからない自信(?)みたいなものがあって。機が熟した、みたいな(←おおげさ)。
いやー、面白かったわ。
内容はというと、都会っ子の学生2人がアラバマ州の田舎町をドライブ中。いろいろな偶然が重なりひょんなことから殺人容疑で逮捕されてしまう。自分の容疑を晴らすために雇ったのはいとこのビニー(ジョー・ぺシ)。しかしビニーにとってこれが弁護士としての初仕事。司法試験に落ち続け、最近弁護士資格を手に入れたばかりの新米。婚約者のモナ・リサ(マリサ・トメイ)とアラバマ入りしたのは良いが、裁判経験ゼロのビニーは裁判を闘うどころかその用意も進め方も、何をするべきなのかもさっぱりわからない。このままでは完全な負け戦。さてどうなる?・・・といった感じ。
主演はジョー・ペシ。ジョー・ペシって頭がつるつるしてたようなイメージがあったから、最初は彼だと気づかなかったんだけど・・・どうも私、ダニー・デビート(『ツインズ』『バットマン』のペンギン男)とごちゃ混ぜになっていたことがたった今判明。見事に2人の人物を一体化し、それぞれの名前も顔も知っているし作品だっていくつか見ているのに、私って、私って・・・。
弁護士が主役のドラマって、たぶん99%はものすごく頭の切れる人たちの議論合戦・どうやってトリックを見破るかというミステリー要素が強い作品が多いと思うのだけど、この映画はまずそこが違います。ジョー演じる弁護士ビニー、ダメダメなんです。いや、駄目どころの話ではなくそれ以下なんです。法廷にはジーパン、革ジャンで現れるし、手荷物は計算用紙とボールペンのみ。相手の弁護士がスーツを着て、革鞄からたくさんの参考資料などを取り出すのと見事に対照的。資料が少ないとか安物のかばんやスーツではなく、そもそもそれらを持っていない!法廷用語も全然わかっていなくて、審議の進め方もわからない。弁護士ではなく、親戚のおじさんが急遽出てきたみたいな雰囲気。胡散臭いんだけど、曲者というよりは「こ、この人大丈夫?」と心配になるほど弁護士として信用、信頼できる要素が皆無。見てるこっちが「ええぇ・・・」って力が抜けるほど頼りない。その設定が独特で新しささえ感じます(17年前なんだけど)。
ジョー・ぺシが映画のテンポを完全に操っていて、とにかく間延びせずワクワクし通しです。
そして抜群のスパイスがマリサ・トメイ!もうたまりません、マリサ!!!あの時代の、肩幅が2倍になるような肩パッドのスーツやレオタード。どれもものすごく派手で、頭も爆発していて、化粧も結構きつめで、正にあの時代!なのです。80年代後半から90年代初頭のケバケバしくて女性が強さを求め始めたあのファッション。特に黒地に花柄の全身タイツ(下着でなく一応洋服です)なんて、何処で買ったの?・・・っていうか、そのチョイスに脱帽!!!と脳裏に焼きついて離れないほど強烈。またマリサ、似合ってるのよ。意外におしりが大きくて驚きでした。ヒスパニック系なのかしら?体系とか顔つきとか。
そして少年たちを助けることになる彼女の供述のシーンはもう痛快。ものすごく「女性」の身なりの彼女が車に詳しくて、その知識を披露し相手の供述を打破していくシーンはたまりません。なんていうんだろう、聞いていて身を乗り出してしまいたくなるほど惚れ惚れとする知識と姿勢で、「モナ・リサ、よくやった!」とガッツポーズしたくなっちゃうほど。
ジョー・ぺシとマリサ・トメイのコンビが本当にはまっていて抜群なんです。映画の中だけど、どうしてモナ・リサがビニーの婚約者なのかは不思議ですけど。何で選んだんだろう・・・と。でもこのでこぼこ加減がものすごくいい。そしてモナ・リサのファッションと知識と柔軟さのギャップがものすごくいい!身近にこんな人がいたら、すごく魅力的で目が離せないと思います。
古い映画ですが、おすすめ!このビデオ(DVD)のジャケットが最高にかっこいいです。
おすすめ度:☆☆☆☆★
これ何年前の映画なんだろう、と調べてみたら92年でした。17年前ですよ。当時私は中学生だったんだけど、この映画でマリサ・トメイがオスカーを獲ったことを覚えています。でも映画自体は見たことがなかった。いや、何度か見ようとしたのだけど、10代にわかる面白さではないのよ。だから毎回ものの15分くらいで挫折してました。
今回飛行機に乗ったときに、どういうわけかこの映画が選択リストの中にあって(だって17年前の映画だもの。このチョイスにびっくりよ。)もう迷わず見ました。なんか、「やっとこの映画を見て楽しめる年齢になったんじゃないか」というよくわからない自信(?)みたいなものがあって。機が熟した、みたいな(←おおげさ)。
いやー、面白かったわ。
内容はというと、都会っ子の学生2人がアラバマ州の田舎町をドライブ中。いろいろな偶然が重なりひょんなことから殺人容疑で逮捕されてしまう。自分の容疑を晴らすために雇ったのはいとこのビニー(ジョー・ぺシ)。しかしビニーにとってこれが弁護士としての初仕事。司法試験に落ち続け、最近弁護士資格を手に入れたばかりの新米。婚約者のモナ・リサ(マリサ・トメイ)とアラバマ入りしたのは良いが、裁判経験ゼロのビニーは裁判を闘うどころかその用意も進め方も、何をするべきなのかもさっぱりわからない。このままでは完全な負け戦。さてどうなる?・・・といった感じ。
主演はジョー・ペシ。ジョー・ペシって頭がつるつるしてたようなイメージがあったから、最初は彼だと気づかなかったんだけど・・・どうも私、ダニー・デビート(『ツインズ』『バットマン』のペンギン男)とごちゃ混ぜになっていたことがたった今判明。見事に2人の人物を一体化し、それぞれの名前も顔も知っているし作品だっていくつか見ているのに、私って、私って・・・。
弁護士が主役のドラマって、たぶん99%はものすごく頭の切れる人たちの議論合戦・どうやってトリックを見破るかというミステリー要素が強い作品が多いと思うのだけど、この映画はまずそこが違います。ジョー演じる弁護士ビニー、ダメダメなんです。いや、駄目どころの話ではなくそれ以下なんです。法廷にはジーパン、革ジャンで現れるし、手荷物は計算用紙とボールペンのみ。相手の弁護士がスーツを着て、革鞄からたくさんの参考資料などを取り出すのと見事に対照的。資料が少ないとか安物のかばんやスーツではなく、そもそもそれらを持っていない!法廷用語も全然わかっていなくて、審議の進め方もわからない。弁護士ではなく、親戚のおじさんが急遽出てきたみたいな雰囲気。胡散臭いんだけど、曲者というよりは「こ、この人大丈夫?」と心配になるほど弁護士として信用、信頼できる要素が皆無。見てるこっちが「ええぇ・・・」って力が抜けるほど頼りない。その設定が独特で新しささえ感じます(17年前なんだけど)。
ジョー・ぺシが映画のテンポを完全に操っていて、とにかく間延びせずワクワクし通しです。
そして抜群のスパイスがマリサ・トメイ!もうたまりません、マリサ!!!あの時代の、肩幅が2倍になるような肩パッドのスーツやレオタード。どれもものすごく派手で、頭も爆発していて、化粧も結構きつめで、正にあの時代!なのです。80年代後半から90年代初頭のケバケバしくて女性が強さを求め始めたあのファッション。特に黒地に花柄の全身タイツ(下着でなく一応洋服です)なんて、何処で買ったの?・・・っていうか、そのチョイスに脱帽!!!と脳裏に焼きついて離れないほど強烈。またマリサ、似合ってるのよ。意外におしりが大きくて驚きでした。ヒスパニック系なのかしら?体系とか顔つきとか。
そして少年たちを助けることになる彼女の供述のシーンはもう痛快。ものすごく「女性」の身なりの彼女が車に詳しくて、その知識を披露し相手の供述を打破していくシーンはたまりません。なんていうんだろう、聞いていて身を乗り出してしまいたくなるほど惚れ惚れとする知識と姿勢で、「モナ・リサ、よくやった!」とガッツポーズしたくなっちゃうほど。
ジョー・ぺシとマリサ・トメイのコンビが本当にはまっていて抜群なんです。映画の中だけど、どうしてモナ・リサがビニーの婚約者なのかは不思議ですけど。何で選んだんだろう・・・と。でもこのでこぼこ加減がものすごくいい。そしてモナ・リサのファッションと知識と柔軟さのギャップがものすごくいい!身近にこんな人がいたら、すごく魅力的で目が離せないと思います。
古い映画ですが、おすすめ!このビデオ(DVD)のジャケットが最高にかっこいいです。
おすすめ度:☆☆☆☆★