2016年 クロアチア映画
画像はこちらから http://www.latidofilms.com/the-constitution/
2017年9月にイギリスのロンドンで開催されていたインディーズ映画の祭典「レインダンス映画祭」にて鑑賞。
この映画祭の期間中、友人のお陰で幸いにも通し券を入手することが出来、映画祭にノミネートされている幾つもの作品を鑑賞させて頂ける機会がありました。
『The Constitution』はもともと特に興味は持っていたわけではなかったのですが、前日に行われた映画祭の表彰式で最優秀作品賞を含む主要3部門を独占した本作。「せっかくだし観てみようかな」と上映会に足を運んで大正解!大好きな1本となりました。
まだ日本で公開されていない作品なので、邦題がついていません。英語の題名である『The Constitution』とは、「憲法」のことで、この映画ではクロアチアの憲法を指します。
学校で教鞭をとるヴェコは、ゲイの男性。恋人を亡くしてからは、仕事と父親の看病をする生活。ある日、女装して街に出かけた際に若者グループに襲撃され重症を負う。その病院で、看護師で同じアパートに住むマヤと出会う。これを機に、マヤはヴェコと父親の世話を手伝うことに。その代わりに、警察官である旦那アンテがクロアチア憲法の試験に受かるために勉強を見て欲しいと頼まれます。こうして、同じアパートに住む4人が知り合いお互いの生活に関わるようになります。
多分、私にとってこれが初めて見るクロアチア映画でした。
上記の大まかな話の内容に加え、クロアチア人・セルビア人というそれぞれのルーツの違い、それによる差別意識、歴史認識の違い、セクシャル・マイノリティーへの偏見・差別・嫌悪、いろいろな愛の形や生活レベルの違いなどが絶妙に組み込まれていて、とても奥深く興味深いストーリーに仕上がっています。
こう書くと、すごく難しい映画なのでは…と思われそうですが、実はかなり笑わせてくれます!すべてを笑いにして全体を軽く、ということではなく、それぞれの問題や出来事、トピックに対してはとても真摯に描いていて、その中で見え隠れする人間の可愛さや滑稽さが笑いを誘うんです。
とにかく、出演者4人の演技、役柄、そして台詞回しが最高なんです!!!
全員がもれなくうまい。
一人ひとりが、それぞれのキャラクターの性格をしっかりと肉付けしたかたちで表現しています。台詞から伝わる情報のみならず、性格の設定や彼らの演技から伝わってくる人物像それぞれがたまらなく良く、それぞれがそれぞれに愛おしい!
そして、脚本も素晴らしかった。映画自体すごくテンポが良く、ムダがなく、だからといって遊びの部分はしっかり残していて、作品として本当にバランスが良いんです。
できることならもう一度見たい!DVDでたら買いたい!!!そのくらい好きな作品です。
今のところ日本公開の情報はありませんが、イギリスのレインダンス映画祭の最優秀作品賞、最優秀脚本賞はじめ、カナダのモントリオール映画祭、オランダの映画祭などでも様々な賞を受賞している作品なので(納得の受賞です!)、ミニシアター系映画館で、もしくはせめてDVDリリースしてくれたらと思います。
もし、鑑賞の機会がありましたらぜひ!心の底からオススメ!!!
☆☆☆☆☆
画像はこちらから http://www.latidofilms.com/the-constitution/
2017年9月にイギリスのロンドンで開催されていたインディーズ映画の祭典「レインダンス映画祭」にて鑑賞。
この映画祭の期間中、友人のお陰で幸いにも通し券を入手することが出来、映画祭にノミネートされている幾つもの作品を鑑賞させて頂ける機会がありました。
『The Constitution』はもともと特に興味は持っていたわけではなかったのですが、前日に行われた映画祭の表彰式で最優秀作品賞を含む主要3部門を独占した本作。「せっかくだし観てみようかな」と上映会に足を運んで大正解!大好きな1本となりました。
まだ日本で公開されていない作品なので、邦題がついていません。英語の題名である『The Constitution』とは、「憲法」のことで、この映画ではクロアチアの憲法を指します。
学校で教鞭をとるヴェコは、ゲイの男性。恋人を亡くしてからは、仕事と父親の看病をする生活。ある日、女装して街に出かけた際に若者グループに襲撃され重症を負う。その病院で、看護師で同じアパートに住むマヤと出会う。これを機に、マヤはヴェコと父親の世話を手伝うことに。その代わりに、警察官である旦那アンテがクロアチア憲法の試験に受かるために勉強を見て欲しいと頼まれます。こうして、同じアパートに住む4人が知り合いお互いの生活に関わるようになります。
多分、私にとってこれが初めて見るクロアチア映画でした。
上記の大まかな話の内容に加え、クロアチア人・セルビア人というそれぞれのルーツの違い、それによる差別意識、歴史認識の違い、セクシャル・マイノリティーへの偏見・差別・嫌悪、いろいろな愛の形や生活レベルの違いなどが絶妙に組み込まれていて、とても奥深く興味深いストーリーに仕上がっています。
こう書くと、すごく難しい映画なのでは…と思われそうですが、実はかなり笑わせてくれます!すべてを笑いにして全体を軽く、ということではなく、それぞれの問題や出来事、トピックに対してはとても真摯に描いていて、その中で見え隠れする人間の可愛さや滑稽さが笑いを誘うんです。
とにかく、出演者4人の演技、役柄、そして台詞回しが最高なんです!!!
全員がもれなくうまい。
一人ひとりが、それぞれのキャラクターの性格をしっかりと肉付けしたかたちで表現しています。台詞から伝わる情報のみならず、性格の設定や彼らの演技から伝わってくる人物像それぞれがたまらなく良く、それぞれがそれぞれに愛おしい!
そして、脚本も素晴らしかった。映画自体すごくテンポが良く、ムダがなく、だからといって遊びの部分はしっかり残していて、作品として本当にバランスが良いんです。
できることならもう一度見たい!DVDでたら買いたい!!!そのくらい好きな作品です。
今のところ日本公開の情報はありませんが、イギリスのレインダンス映画祭の最優秀作品賞、最優秀脚本賞はじめ、カナダのモントリオール映画祭、オランダの映画祭などでも様々な賞を受賞している作品なので(納得の受賞です!)、ミニシアター系映画館で、もしくはせめてDVDリリースしてくれたらと思います。
もし、鑑賞の機会がありましたらぜひ!心の底からオススメ!!!
☆☆☆☆☆