なんどか「浮世絵展」に足を運んだことがありますが、
葛飾北斎限定
というのは初めて。しかも、かなり大量の作品が見られるということで、開幕して間もなく、行ってみました。
チラシを・・・と思ったのですが、大人気故に品切れだとかということで、壁に飾られたパネルを撮影。
思った以上に人気でした。ビックリ!
ドラマなどで、北斎のことはなんとなく知ってはいましたが、今回改めて「かなり独創的な人」という印象が強くなりました。
改名30回、引っ越し93回・・・落ち着くことなく、しかも新しいことにチャレンジし続けて、当時としては化け物くらい長寿の88歳まで生きた、とにかく
エネルギー溢れる人
北斎ってこんな人だそうです(以後、チラシ等から)
フライヤー・ポスターはありませんが、こんな有名な作品がた~くさん! なかなか見ごたえありました。
正直、錦絵の頃は、上手いですけど、特別すごいな・・・という印象もなく。(なんで上から目線?)
若い頃は、歌舞伎の錦絵などで修業を積んだようですね。
それから、あの有名な「富嶽三十六景」の頃から、格段に精密になり、しかも庶民の日常を描いたユーモアあふれた作品になっていくのが、素人でもはっきりわかります。描かれた職人や遊女などの働く人、旅人など、顔はもちろん、仕草も微笑ましくて
広重で有名な「東海道五十三次」も、北斎はチャレンジしていたんですね。(ホントに素人でゴメンナサイm(__)m)
何百年も前の光景なのに、厳しい自然と、楽しそう旅の様子が、まるで見ている側がタイムスリップしたかのように、その世界に入り込めました。
有名な版画に取り組みながら、時には、当時入り始めた「洋画」風なタッチに挑戦したり、老年を迎えるころには中国の「漢画」を表現してみたり。洋画風では今でいう「エッチング」の技法を使ってみたり・・
肉筆画の「北斎漫画」の本物もありました。 肉筆の軸も。
そうそう、「六歌仙」という優美なものもあれば、「妖怪絵」とか「残酷絵」という恐ろしいジャンルもあって(これがまたグロテスク)で、本当に一人の人間が書いたのかな?と思えるほどテイストが違うのには感心するのみで。
大変勉強不足だったのですが、あれだけ地に足をつけることなく生きた北斎にも、弟子がいたそうで。
その画家たちの肉筆画も楽しみました。北斎からどういうことを学んだんだろう・・・と思えるほど、みんなタッチが違って面白かったです。
北斎に影響を受けたフランス人、アンリ・リヴィエールの作品もありました。この方も知らなかったのですが、「浮世絵」とは言い難いですけど、構図とかはかなり影響を受けている印象。そして北斎同様「同じ人の作品?」と思えるほど、どれもタッチが違うのも興味深く。美術って面白いですねぇ・・・
連作のストーリーにも魅了されましたが、様々なジャンルに果敢に挑戦する「芸術家魂」のエネルギーに圧倒され、一枚一枚じっくり楽しんで、気がつけば、いつもの美術鑑賞よりも時間がかなり経っていました。こんな充実感は久しぶりです。
企画展の外へ出ると、いろんなパネルが↓
扮装したり、顔出しパネルがあったり。(しませんでしたけど)
地元の子どもたちがビーズで作った「神奈川沖浪裏」↓
版画の作り方↓
などなど、子どもだけでなく、大人も楽しめるコーナーがいろいろと企画されてました。
いろんな発見もあり、北斎という人物、作品に、今まで以上に興味を持ちました。多くの人が惹かれる気持ちが少しわかった気がします。
ぜひまた行きたい!北斎展でした
館外へ出ると、ポスターが!思わず撮っちゃいました