今年も半年たちますが、ようやく1冊読了です
毎日毎日、いろんな情報、ニュースが飛び交う昨今。
たまたま、手にした新聞にあった特集が目に留まりました。
「あれから」
話題になったニュースのその後を、記者が丹念に取材した特集記事。
その時は、小説「世界の中心で愛を叫ぶ」で一気に注目を浴びた、片山恭一さんの「あれから」。
ご自身の作品が、多くの人を介して、手に及ばないところまで行ったことでの困惑と苦悩が綴られていました。
ご自身の作品が、多くの人を介して、手に及ばないところまで行ったことでの困惑と苦悩が綴られていました。
一時日本中が注目する話題も、時が経てば、ほぼ忘れてしまう。
でも、当事者たちにとっては、ずっと続いているストーリー。
でも、当事者たちにとっては、ずっと続いているストーリー。
とても興味深く読みました。
月一の特集ということで、なかなか読む機会がなかったのですが、それが本になって刊行されたとのことで、早速入手↓
すべての記事ではないですが、皆さんご記憶にありますか?
読んでいくと、覚えてるものもあれば、「こんなニュースあったかしら」とうろ覚えのものも。
ただ、それぞれの「あれから」は、どれも読みごたえがありました。
ただ、それぞれの「あれから」は、どれも読みごたえがありました。
正直、すべてがハッピーエンドではありません。今でも問題が続いているテーマもありました。
努力しても報われない、慎ましく生きていても生活が一変する。
努力しても報われない、慎ましく生きていても生活が一変する。
逆に、騒動を経て、今静かに、そして強く生きてらっしゃる方もいる。
感心するとともに、若干、他人事ではないかもしれない、と思わざるを得ない話題もありました。
22本中、私が特に印象に残ったものは・・・
2「日本初の飛び級入学で大学生になった17歳」
7「福島の山荘を選んだ原子力規制委員トップ」
18「三沢光晴さんに「最後」のバックドロップを放ったプロレスラー」
20「難関400倍、「氷河期」限定採用に挑んだ44歳」
21「熊谷6人殺害事件 妻と娘を失った42歳」
これから読まれる方もいると思うので、具体的な内容は書きませんが、どれも、個人の問題ではなく、今の社会問題に繋がって行く印象を持ちました。たとえば、№2は、教育・日本の研究者の待遇、№20は非正規雇用問題、№21は犯罪被害者が置かれる状況・・・そして、№18は部外者の誹謗中傷・・・それぞれの生き方に、とても考えさせらえれます。
マスコミやネットで一時的に大騒ぎするニュースも、その後があることを感じ取って読んでいかないと、とつくづく考えさせられました。
特に、人の人生を大きく変えてしまうかもしれない話題を提供するマスコミには、その責任がある。そう思います。
少し感心したのは、巻末に、その記事を取り上げた記者の名前と経歴、取材後の感想が明記されていました。
匿名での勝手な意見ではなく、どのような思いで取材し、冷静な目で、責任を持って書き上げている。というのが、この特集の興味深さかもしれません。
匿名での勝手な意見ではなく、どのような思いで取材し、冷静な目で、責任を持って書き上げている。というのが、この特集の興味深さかもしれません。
ただ新聞なので、もしかしたら他社が同じような特集をすれば、読後の感想も違ってくるかもしれませんが。
今でも続いている特集「あれから」。
続編の刊行も期待したいところです。
続編の刊行も期待したいところです。