はぎおの「ツボ」note

興味がかなり偏ったはぎおが「ツボ」にはまったことを、のんびりと、時に激しく?!思いつくまま綴ってます…

宝塚宙組「オーシャンズ11」 その2 。

2019-04-30 23:17:52 | 記録:宝塚

その1こちら。 

まずは、105期生の口上。
初舞台生の公演は、星組「こうもり」の102期生以来。
「た~からづか~ 我がた~からづか~♪」という団歌は、もう聞きなじみがあるので、いつも一緒に歌ってしまいます
毎回、気持ちが改まりますよねぇ。

 

さて、感想です。
ストーリーはご存じだと思いますが、念のため。

刑務所から仮釈放された窃盗犯ダニー・オーシャンは、前代未聞の強盗計画を立てていた。そして、それを実行するために、11人の選りすぐりの犯罪ドリーム・チームを作る。彼らは、地下深く分厚い壁に覆われた金庫室を目指すが、オーシャンの目的は意外にも金ではなかった……(宝塚HPより)


高身長ぞろいの宙組。スーツ姿のオープニングで「お~」と思いました・・・が。
これは、本当に申し訳なかったのですが、観劇した初演の星組、そして直前にテレビで見た花組・・・と比較しながらの観劇。
そういう意味では、やはり、「再演」って難しいですよね。

組のカラーの違いもありますが、特に第1幕の最初は、ちょっと大人しめ、真面目な印象かなって。
ただ、1幕終盤のダンスシーンから、畳みかけるような2幕の急展開になると、生徒全体のそれぞれの個性が際立ってきて、やっぱり楽しい作品だと、ますます感じるようになりました。高身長の宙組ならではの迫力もあって、スーツ姿が生えますよね。

小池先生の潤色1幕物作品って、あまり大きな役がないのが残念なのですが、これは違います。
オーシャンズのメンバーだけでなく、敵役側の面々も美味しい役どころが多く、当時、あまり縁がなかった星組を見たときに「こんな人がいるのか!」と目からウロコでした。宙組もそんな印象でした。



さて、主演の真風くんと、芹香くんの星組出身コンビは、高身長でスタイル抜群。1期違いで、しかも初演の新公で同じ役をやっている・・・という奇跡のような二人。
コンビネーションは抜群でした。二人とも、大人の色気にあふれ、男らしさが増し、ダンスのキレも増して、歌唱力もあって・・・スーツの着こなしも抜群で、本当にカッコ良かったです。(キキちゃんのピンクのスーツがすっごく印象に残ってます。あれが似合う方はなかなかいないかと・・・さすがです)
ゆりかちゃんは宙組に来て、さらに華やかさとともに、頼もしさも増して。キキちゃんも花組に組替えしてからの成長ぶりが、宙組に来てさらに開花している感じがしました。

でも、ちょっとやっぱり根底には、実の本人の「真面目さ」が隠せない感じで・・・それを「大人しい」と思うのか、「カッコいいけどピュア」と感じるのか。
もし、花組を見ていなかったら、そこまで思わなかったかも・・・ゴメンナサイ。
あとは、二人ともセリフがちょっとべたつく感じがあるのですが、これは感じ方の違いでしょうか?


主役ダニーの妻で、メジャーデビューを夢見るテスには、星風まどか
100期生初のトップで、まだまだ若いなぁと思ってましたが、貫禄も出てきて。
可愛らしい中に色気のある、大人な娘役さんになりました。ただ、彼女もなんとなくセリフがべたつく感じがあるのは気のせいでしょうか・・・


敵役ベネディクトには、「良い人」役の多かった桜木みなと。 
彼女にとっては、かなりのチャレンジだったと思います。正直、「良い人」感はぬぐえなかったのですが(ゴメンナサイ)、2幕からの、どんどん追い詰められていくところは、逆に人間味があって、面白かったです。逆に、彼女はセリフが明瞭で(それが「良い人感」に繋がるのかもしれませんが)、説明台詞も聞き取りやすかったです。あとは、色気と凄みが増せば言うことないのかなって。

 

そして・・・(自称?)ショーのクイーン、ダイアナには純矢ちとせ
普段のトークを聞いてても、真面目でホワンとした印象のせーこちゃん。はぎおの観劇作品では、いつも個性的な役ばかりで面食らっちゃいます
「エリザベート」のゾフィは、はぎお的にはちょっと物足りない感じがあったのですが、今回は貫禄たっぷり、迫力もあってかなり弾けてましたねアドリブも出ちゃって。
ただ、どうしても、初演の白華れみちゃんの突き抜け感(せーこちゃんと同期でしたね)と、花組桜一花ちゃんの怪演ぶりが強烈だったので、こちらもちょっと大人しめ? でも、宙組バージョンのダイアナはこれでいいのかなって。今は思います。
お芝居だけでなく、歌唱力も抜群。このまま在籍して、将来は組長か、専科か・・・って願ってたんですが、退団は本当に残念です。

 

ディーラーのフランクには、澄輝さやと
ネットでもよくあがってる「ロイヤル感」のある役が多かった彼女も、今まで見た事のない、精悍で、ちょっとスレた感じの男っぽい役柄。とてもカッコ良かったです。
もっと早く、こういう役を見たかったな~という声もチラホラ。
宙組をずっと引っ張ってきた彼女の退団は、本当に残念です。

 

マジシャンのバシャーには蒼羽りく
正直、彼女がフランク似合いそうかな?と思ってましたが、滑らかにマジックしながらちょっと気障な役柄も、良く似合ってました。
彼女は、93期の文化祭の時も、初舞台の「シークレットハンター」の時も、大きな瞳と長い手足が印象的で、初舞台の時から見分けがついたのは、宝塚ファンになってから唯一彼女だけでした。新公主演も何度か経験し、このままスター街道を進むのかと思いきや、なぜか同期の愛ちゃんやずんちゃんに追い抜かれる格好になってしまって・・・抜群のスタイルと、ダンス力、温かさや精悍さの伝わるお芝居、宙組男役としてのリーダーシップも感じていて・・・すべて好きだったのですが、やはり歌がネックだったのかな??それにしても、退団は残念です。

 

やはり儲け役だったのは、若いスリ、ラスティの和希そら
新公卒業したとは思えない、若々しさ。はじけるようなダンス。そして安定の歌と芝居。
今後もますます目が離せない存在です。宙組の中で、彼女の身長は大変だと思うけれど、逆にそれを武器にして、突き進んでほしいなと。
ただ、実力も申し分ないので、そろそろ「大人の役」を見てみたいなぁと。
初演でラスティを演じたのはゆりかちゃん、花組ではキキちゃん。二人ともまだ新公世代でした。このラスティ役を、若手にチャンスをあげても良かったかなって。

 

そして、ベテランのペテン師、ソールには組長寿つかさ
まだまだ「現役感」のある印象でしたが、ラスティを励ます「JUMP」のシーン、カジノでのペテン師ぶりはさすがスッシーでした。
仲間たちに「芝居のコツ」を伝授するシーン。観劇日のアドリブは「ママ~僕もカジノで遊びたいよ~」だったかな。メンバー爆笑で、もうグズグズでした

 

他にも、た~くさん個性的なメンバーがいて、こういう「役の多い作品」で面白い子を見つけられるのがが本来の宝塚だよなぁ~と。(個人的には、美月悠さん押しです)ちょっとまだ硬さのあった瑠風輝くんも、鷹翔千空くんも、弾けた役でまた違った一面が見られたし。
ベネディクトチームもオーシャンズに負けず劣らず個性的でした。ブルーザー役の若翔りつくんなんて、本来は美声の二枚目系なのに、コメディもイケる感じ。主力がお芝居してる後ろで、こそこそキャラを出してくるのが好きですねぇ。もっと主要キャストに入ってほしい逸材かと。

一緒に行った、まだ少し初心者のお仲間さんは、「ボディガードの人たちも、もちろん女性なんですよね?」って。
男役さんたちは、若手に至るまで体格が良くてカッコよくスーツを着こなしてる人が多かったです。
娘役・・といえば、秘書役の愛白もあちゃんも、今回退団なんですよね・・・
 

 

・・・そして、初舞台生のロケット。
御織先生の、オーソドックスさとアクロバティックさとが合いまった、チームワークの良さが現れたいいロケットでした。衣装も可愛らしくて。
1人コケてしまい、少し立ち上がれなかった子がいました。大丈夫か?とハラハラしましたが、体勢を立て直して、最終的にどの子だったかわからなくなりました。内心焦ったと思いますが、初舞台生とは言えさすがプロだなと。 

 

「オーシャンズ11」は、群舞、特に男役のダンスがとてもカッコいいんですよね。
それまで見た事のない振り、スピード感。桜木亮介先生とSHUN先生という、男性ダンサーの方たちの振りが、タカラヅカらしさとはまた一味違う、シャープさがあって、高身長の宙組の個性がますます生きる感じを生み出してました。

 

エトワールは花宮沙羅さん。まだ研4?若いですよね?宙組って結構エトワールを若手から抜擢してる気がします。(かつて、七瀬りりこちゃんには度肝を抜かれました・・)素晴らしい歌声でしたが、最後にせーこちゃんのエトワール、見たかった気がします。

 

 

生、テレビ含めて3度目の「オーシャンズ11」。
演じる人で全然印象が違いますが、ファンになっちゃいました。結局、「小池マジック」にはまっちゃった感じです。
次、再演されたら・・・・また見に行っちゃうかも?? 

 

追記:4月のスカステは、平成に活躍したトップの作品を放送していて、一番夢中になった平成初期から今までを懐かしんで見ていました。
その間、作品のカラーも、生徒のカラーも、だいぶ変わりましたね。特に、作品のスピード感は1.5倍くらいになったのでは?
時代なのかもしれませんが、昔のような、もう少し落ち着いた内容、作品があってもいいのかなって。
そんなことを感じながら4月を過ごし、現代の代表作の一つ、「オーシャンズ11」を楽しんだのでした・・・


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2 コメント

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Unknown (スキップ)
2019-05-12 11:38:28
はぎおさま
「オーシャンズ11」 楽しかったですね!
下級生にも役がたくさんあって、本当にいい演目だと思います。
そして、どうしても初演や再演と比べてしまうの、わかります(^^ゞ
私はとにかく星組版が大好きだったのですが、今回はただただ
「真風くん立派になって・・・」と胸がいっぱいでした。
キキちゃんもカッコよかったですね~。
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いい作品です! (はぎお)
2019-05-12 14:19:38
>スキップさん
こんにちは。
普段、セリフもない人たちにまで役があるというのは、本当に嬉しいですよね。
星組版の時は退団するマヤさん目当てで、正直あまりはまらなかったのですが、今思えばもったいない見方をしてしまったなと(^^;
再演を重ねるにつれ、この作品から多くのスターが生まれたのも感慨深いなぁと。宙組版は特にそう思いましたね。真風くんもキキちゃんも、貫禄ついてカッコよかったです。
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