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絵じゃないかおじさんぐるーぷ
昭和の終わり頃~平成初め頃
荒れる山のなかは恐ろしい。
路は滝のような水が流れ川のようになる。
岩も転がり落ちてくる。
木は左右150度ぐらいに揺れ動くし、
山全体が日頃の欝憤を晴らすように、
猛烈な口喧嘩をしているようになる。
サヤカと、どうしても話をしたい時には、
そういうなかを走ってゆかなければ
ならなかった。
しかし、これからはそんなことをしなくても気軽に
話ができそうだ。
有り難い。
投資しただけの価値はあった。
サヤカも、駄犬コロのように暇を持て余しているに違いない。
普段の日は、カバーを掛けられて一週間に一回しか、
お呼びが掛からない。
かといって、私は、しがない会社員。
土・日以外は、そうそう乗れるものではない。
定年になったら思う存分連れ回してやるからな、
と言っても、
お互いヨレヨレのジイちゃんと、
スクラップ寸前のマシンレディ。
ああ、術なきものか、世の中の道。
憶良じゃないけど、ボヤきたくなる。
つづく
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