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絵じゃないかおじさんぐるーぷ
* 洞川林道トカゲのチークダンス (003)
Sサヤカに乗って、吉野の林道を洞川に向かって走っていた。
人っ子ひとり、家一軒ない。
もちろん、車やバイクにも一台も会わない。
薄暗い山の林道小道。
背筋がぞくぞくする。
あたりには霊気が漂っているようである。
私は、一休みすることにした。
道端に横になった。
少し眠りたかった。
半分恐ろしい気もしたが、疲れには勝てない。
数十分ほど眠っただろうか?
起きてタバコを吸った。
ふと林道の少し先の方で何かが動いているような気配がした。
目をやると林道の真ん中で、トカゲが2匹、
何とチークダンスを踊っているではないか。
2匹のトカゲが足と尻尾で立ち、手をお互いの身体に回して頬を寄
せ合い、クルリクルリとチークダンスを踊っているのだ。
ステップも上手にふんでいる。
つづく
あ@仮想はてな物語 洞川林道トカゲのチークダンス(2/3)
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おお、何と素晴らしい!!
私は思わず拍手をした。
しまった!
彼らは、その音にビックリして、お互い反対の方向にスパッと
竹を切るように離れて消えてしまった。
ああ、すまないことをした。
許せ! トカゲ君たち。
林道の 人里離れた 奥道で
2匹のトカゲの チークダンス
(トカゲのうた:おいオッさん こんなとこまで やって来て
ワテらの生活 脅かすなよ)
大拍手 思わず送る そのダンス
トカゲばらにも あるのか芸術
(トカゲのうた:自惚れるな オイラの生活 素晴らしい
ダンス・哲学 朝飯前)
つづく
あ@仮想はてな物語 洞川林道トカゲのチークダンス(3/3)
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延び続く 林道静かに 木洩れ陽が
ユラユラ落ちる 夏の一刻
(トカゲのうた:早く行け 我らの結界 汚すなかれ
君らの世界は も少し下等)
ち ふ
この項おわり
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